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平然と自転車置き場に向かったんだけれども

作者: 降井田むさし

痛。

激痛が走った。

膝にとてつもない痛みが。


自転車のペダル。

それが、膝に思いきりぶつかったのだ。

道を渡るため、自転車を降りた。

渡るとき、いつも自転車を降りて、渡っているから。


それで、自転車を押しながら、急いで渡った。

その時に、ペダルが膝に直撃したのだ。

元々、痛み耐性のないアザ体質だった。

だから、ヤバかった。

痛みが、とんでもなかった。


でも、目の前に人がいた。

渡った先に、歩行者がいた。

だから、我慢した。

ポーカーフェイスを決め込んだ。


行きたかったお店の、自転車置き場まで。

スッとした顔で、歩いた。

でも、歩行者がいなくなってから。

かなり痛がった。

我慢が一気に、爆発したのだ。


足を引きずるカタチで、店内に入った。

行きたかったお店だったから。

そこに入ってからも、強い痛みは続いた。


お店に入ったら、痛みが和らぐと思っていた。

店内では、流石に元に戻ると思っていた。

でも、何分経っても、激痛は続いた。


信じていた。なんか、勝手に信じていた。

魔法が掛かったみたいに、スッて痛みが消えると。


お店の名前が、いかにもな名前だから。

期待していたが、和らぐわけがないか。

[ハードオフ]に入ったからって。

どうにもならないことくらい、分かっていたけど。


ブックオフ系のあの、ハードオフに来店しても。

ちっとも痛みは、緩和しない。

そんなこと、分かっていたことだけど。


ハードな痛みのスイッチを、オフできる。

ハードオフで、オフできる。

はずがないか。


その後、ハードオフで、のたうち回った。

その日に、痛みがひくことはなかった。

その日は、手袋を片方落としたりもした。

ツイていない日だった。


毎週末、自転車で遠出してる。

休日は何かしておきたくて。

怠けるのが嫌で。

そんな性格の僕なんだ。


美しすぎる名前を付けられて。

正直、自信がなくなってきている。

痛くて、のたうち回ってばかりだから。

本当、美しく生きられてないから。

でも名前負けは、嫌なんです。


怠けるのが嫌いです。

名負けるのが嫌いです。

2つの意味で、なまけるのが嫌いです。

むさしでした。

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