84話 着陸
「あの特に高い山に向かってくれ」
ライラさんの指示に従って全力で飛ぶこと30分ほど。
山間部でも一際標高の高い山が今回の目的地だった。
ライラさんが振り落とされないか心配だったが思ったより平気そうだった。
1人で乗るのと違って私に捕まれる分バランスを取るのが楽なのかもしれない。
「標高が高いところに生えてるとの事ですし、なるべく高い所に着陸すればいいですよね?」
「ああ、それで頼むよ」
山頂付近を飛んでいると少し開けた所があったのでそこに着陸した。
かなりハイペースで飛んできたので日が沈みきる前に着くことが出来た。
多分熊さんの所から城下町街に向かっていた時より倍以上の速度で飛んでいたと思う。
「すまない、ちょっと息を整えさせてくれ…」
着陸するや否や、ライラさんは座り込んでしまった。
「えっと、大丈夫ですか?」
「ああ、少し休んだら大丈夫だ…。流石にあんな勢いで空を飛んでちょっと気疲れしてしまってな…」
そう言うライラさんの表情は何となくげっそりした様子だ。
帰りも同じように飛ばないといけないのだけれど大丈夫だろうか…。
サボりすぎて投稿頻度下がっててすいません…。