73話 お仕事の種類
買い取りが済んで受付に戻ると、次は仕事の紹介をしてもらうことになった。
ギルドで受けることができる仕事とはどんなものだろうか。期待半分不安半分といった心持ちだ。
「お仕事の方なんですけどー、戦闘はできたりしますー?」
「いや、全然できないですね…。逃げ足だけは速いかもしれないです」
やはりあるのか、戦闘系の依頼。
異世界ファンタジーの醍醐味みたいな所だと思うが、残念ながら私はか弱い女の子なので無理だ。
やはり異世界転移だとこういうところで戦闘ができないと生活が厳しかったりするのだろうか。
それこそ魔獣に襲われたときに自衛ができなくて死ぬとかもありそうだし、重要度はそこそこあるかもしれない。
「了解ですー。それだと日雇いで街のお仕事のお手伝いか、先程持ち込んでくれたような採集系ですかねー」
そう言うと受付の人は奥の方の書類を何やら漁り始めた。
街のお仕事のお手伝いの方ならなんとかなるだろうか。普通に私の元いた世界にある日雇いバイトのようなものだといいのだが。
採集の方は場所が分かるかや見分けがつくかが問題だ。
今日持ち込んだものと同じ物だったり、分かりやすい外見のものとかであればなんとかなるかもしれない…?
そんな事を考えながら暫く待っていると、受付の人が何やら紙を何枚か持って戻ってきた。