72話 採集品の買い取り
「それで買い取りなんですけど、そもそも買い取って貰えるんですかねこれ…」
ギルドの登録が済んでから、まずは買い取りを済ませてしまおうという話になった。
買い取りの窓口で採集してきた物を並べる。山で子供が集めてきたみたいなラインナップだが価値のあるものはあるのだろうか。
「ヤマモナの実が3つ、松の殻が4つ、あとはこれは山魚の一種ですかね?状態も良いのでヤマモナは200ゴールド、松の殻は100ゴールドになります。生魚の方は分からないので確認しますね。」
その後横の食堂の方から料理人みたいな人が来て何やら話を始めた。どうやら食堂で出す料理の食材として買い取ってくれるようだ。
最終的に山魚は1000ゴールドとなり、合計2000ゴールドで買い取って貰えた。まさかこんな子供が集めたみたいな物にちゃんと価値があるとは…。
この前の村の宿だと1泊1000ゴールドとの事だったのでこれだけであの宿だと2泊分にはなる計算だ。
「ちなみに魚は料理されるからいいとして、この木の実と殻は何に使うんです?」
「これはどちらも薬の材料になるものですね。そこまで珍しいものでは無いのですが木の上になるもので採集が手間なので珍しさのわりに高めの買い取りになりますね」
木の実はまだ分かるが松ぼっくりが薬になるとは…。
なんというか不思議な感覚だ。