表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/111

59話 森の熊さん

「今更なんだけどさ、君は人間のこと襲ったりはしないの?私のイメージだと森で熊に遭遇したらおしまいなんだけど」


「グルル」


「そんな事をしたら後で人間に一族皆殺しにされる?この世界の人間恐ろしいね…」


 当然のように熊さんと会話をしているのもどうなんだろうとは思うが、とりあえず襲ってくることは無いようだった。

 一応会話が成立しているし、この世界の熊は賢いのかもしれない。

 もしこれが見境なく襲ってくるようなものだったら、早々に今回の転移は終わっていただろう。そう思うと肝が冷える。


「グルル」


「えっ、私がなんで人間なのに会話できるか?…まぁ女神の加護みたいなやつかな…」


 熊さんと会話が成立しているのは、おそらく女神にこの世界の言語を使えるようにしてもらった影響だろう。

 ただ、熊語のようなものがある訳ではないようで、なんとなく何言っているかわかるといった感覚だ。

 少なくとも私は熊さんのように唸っている訳では無く普通に話しているのだが、何故か熊さんに伝わっているようだった。

 ちゃんとした言語が無い場合でもなんとなく伝わるようになるようになっているのだろうか?


「グルル」


「まークソ女神だよ。私を異世界転移させまくって遊んでるような奴」


「グルル」


「いやほんと苦労してるんですよ…」


 熊さんに境遇を同情されてしまった。

 肩にポンと前足を置かれる。何処でそんな人間らしい仕草を覚えたのやら。

 熊のコミュニティでもそういった文化があるのだろうか…。

 あとそこまで体重はかけていないようだけど熊の体格なので重い…。


「グルル」


「えっ何かご馳走してくれるの?」


「グルル」


「さっき言ってた川の魚?しかもとってるところを見せてくれるの?見てみたい!」


 どうやら魚をご馳走してくれるだけでなく、魚とりをしている所を披露してくれるらしい。

 こうして、熊さんと一緒に川に魚とりに行くことになった。

 本当は前回の転移の時、森に転移して熊に襲われるみたいな話にしようかと思ったんですが尺が稼げないので没になってました。

 それがなんやかんやあってこんなことに。

 何で熊?って言ったら森の動物と言えば熊かなって。森の熊さんって言いますし。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ