2話 クソ女神の画期的な提案
「ねこちゃんねこちゃん思いついちゃいましたよー!」
前回の転移から数日後の朝。自室でのんびりとコーヒーを飲みながら読書をしていると、朝早くにも関わらず無駄にハイテンションでクソ女神が現れた。
乙女の優雅な朝の一時をぶち壊さないでくれ。
「何?朝から騒々しい」
「今度こそはねこちゃんを死なせずに転移させれるはずですよー」
「へえ、珍しく自信あるみたいじゃん。そんなに上手いことできたの?」
どうやら今回は余程自信があるらしく、ドヤ顔笑顔でえっへんみたいなポーズまでとっている。殴りたい、この笑顔。
「前回の問題って何かに埋まったり宇宙に出ちゃったりするんじゃなくて、ただ上空に出て高すぎただけじゃないですかー」
「そういえば今まで無かった失敗の仕方だったっけ?」
「だから私気付いちゃったんですよー、パラシュートつけて転移すれば着陸できるはずだなって」
こいつ自称神様のくせに、恐ろしく物理的な解決法を提案してきやがった。
いや、確かにパラシュートがあれば無事に行けそうではあるけども。
「確かにパラシュートがあれば大丈夫そうだけど、あんたはそれでいいの?」
「えーなんかダメなんですー?」
「え…いやほら、異世界転移でそんなパラシュートで降りるなんてあまりイメージつかないというか、普通気付いたら異世界の草原に寝転んでいたみたいなさ?」
「まーその辺はいずれ改善するということでー、とりあえずパラシュート行ってみましょー」
特にこだわりは無かったらしい。
いや、成功する方が大切といったらそうなんだけどさ。
そんなこんなでパラシュートを付けての転移をすることになったのであった。
ねこと女神は高校1年生ぐらいのイメージで書いてます。