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女剣士。ダイヤモンド・デュラハンと戦う2

 私は消えたダイヤモンド・デュラハンの気配を探る。


「……っ!」


 私は直感で両手剣を頭を上に持ち上げる。


 ギイイイン!!


 そこに振り下ろされる巨大な剣。ダイヤモンド・デュラハンの剣撃だ。


「【紅羽撃スカーレット・バレット】!」


 私は剣をかたむけて滑らせるようにデュラハンの一撃を受け流すと、そのまま魔法を発動。私の背中から炎の片翼が生み出され、そこからいくつもの羽の形をした炎を放つ。


 速攻魔法。威力はないが牽制に使える私の数少ない魔法だ。


 ブンッ


 しかし、私の魔法はデュラハンに当たることなく空を切り、またデュラハンは姿を消した。


「転移魔法まで使えるの……」


 間違いない。いくらレベル差があったとしても私が敵を見失うはずが無い。これは高速の移動ではなく魔法による転移だ。


「ゴオオオオオオオオオオ!!」


 今度はダイヤモンド・デュラハンが咆哮し、その首を私に向けて掲げる。


 すると、デュラハンの生首が青白い光を放つ。


「まずい……!」


 とんでもない魔力が練り上げられていくのがわかる。


 次にくるのはきっと、超強力な魔法攻撃だ。


 回避すべき?いや、このエネルギーじゃ避け切れないかもしれない。なら……。


 私は両手剣を構え、刀身に魔力を流す。


「グッフッフ」


 そんな私を見てデュラハンの生首は笑った。それは私を侮蔑する嘲笑か。あるいは迎え撃たんとする私の姿を認めるものか。言葉を失ったデュラハンの真意は分からない。


「お、おい!やべえぞ!?」


「逃げろぉぉぉぉ!!!」


 私の背後から逃げ惑う冒険者達の声が聞こえる。巻き込んでごめん。


 デュラハンの首に溜められた魔力が、一瞬収縮。そしてそれを機に一気に放出される。


「ウォオオオオオオオオオ!!!」


 鳴り響く亡霊の叫びは一筋の光となって私に迫る。


 対する私は、放たれた青白い光のエネルギーに私の必殺の剣撃を叩き込んだ。



「【紅天撃(こうてんげき)】!!!」



 赤い炎を纏いし両手剣がデュラハンの魔法を叩き切る。両手剣に触れた箇所から真っ二つに別れ、私の後ろへと流れていく。


「…………っ」


 重い。なんて力。


 これが勇者パーティと互角と言われるモンスターの力。


 一瞬でも気を緩めれば私は奴の仲間入りをすることになる。歯を食いしばりながら必死に堪える。


 私の青白く染まった視界が晴れる。デュラハンの攻撃を耐え切った。


 だが、晴れた視界のすぐそこにデュラハンの刃があった。


「【紅翼(スカーレット)】!!」


 横切りの攻撃を屈むようにして回避。紅い炎を背中から噴き出して加速。デュラハンの左側に逸れるように回り込む。


 マインから教えてもらった対デュラハンの攻略法。


 奴の首を抱える腕は自由に動かせない。その首が魔法発動の核になっているので油断はできないが、素早い動きは苦手らしい。


 だから、攻めるならデュハンの左側。そしてその左に抱えた生首はデュラハンの弱点でもある!



「【紅天撃】!!」



 デュラハンの抱える生首目掛けて私は横切りの一撃を放つ。


 対するデュハンは咄嗟に腕を持ち上げて弱点である首を攻撃から守る。だが、それ以上に回避はできない。


 ズバン!!


 デュラハンの脇腹を私の剣が切る。


 浅い。


 ダメージは与えたかもしれないが、決して大きいものじゃない。


 炎はアンデット族に対して特攻効果があるけど、相手も強力なモンスター。これぐらいじゃ敵わないことぐらい、私にだって分かる。


 ダイヤモンド・デュラハンはダメージをものともせずにすぐに反撃の刃を振るう。


 横薙ぎの一閃。飛ぶ鳥すらも斬り裂いてしまえそうなその一撃を私はしゃがんで回避。


 ブチブチと髪が剣にさらわれて千切れるのがわかる。


 でも私は動きをとめなかった。そのまましゃがんだ足を伸ばして跳躍。距離を取る。


 ズンッ!!


 すると、私がさっきまでいたところに蒼白い炎があがる。


 危なかった。少しでも遅れていたら今頃あの炎に焼かれていた。


 だが、デュラハンは私の一撃に怒りを覚えたのかさらに咆哮を挙げる。すると奴の周囲に火の玉の様な青い光が幾つも現れ、私目掛けて迫ってくる。


「【紅羽撃スカーレット・バレット】!」


 背中から炎の翼を生み出し、再び炎の羽を撃ち出す。


 たちまち闘技場は紅と蒼の光に包まれ爆発する。その衝撃に私の体は攫われ地を転がった。


 流石に魔法のぶつかり合いでは勝負にならない。頭から血を吹き出しながら私は再び大剣を構えた。


 視界不良。なら次あいつが取ってくる手は……!


 魔法による魔力が支配する中。私は僅かに揺れるその魔力を見逃さなかった。


「【紅天撃】!!」


 ザンッ!!


 何も無いはずの空間めがけて私は剣を振る。


 すると、空間がねじ曲がったように歪み、ダイヤモンド・デュラハンの姿が現れる。


 あの明滅する光で視界を封じ、動きを読めなくしてからの転移。流石勇者クラスの力を持ったデュラハン、戦術もちゃんと考えられている。


 それはデュラハンの素質なのか、あるいはその元になった死体の経験から来るものなのか、私には分からない。


 手強い。けれど、だからといって負ける気だってさらさらない。


「あああああぁっ!!」


 ズバン!!


 紅天撃がダイヤモンド・デュラハンの身体を穿つ。


 直撃。その身を守る白き鎧ごと斬りつける。


 そして、そのまま一気に大剣を振り一気に猛攻を仕掛けた。

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