表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

76/97

サポーター。ディオルマの森へ

 次の日。僕とユーリさんはディオルマの森へと足を踏み入れていた。


 現れるモンスターはレベルが大体40前後。ちなみに今の僕のステータスはこんな感じ。


【名前】マイン

【レベル】41

【職業】サポーター

【アビリティ】収納上手『収納の容量拡大と重量軽減』

       器用貧乏『全ての武器への弱適正』

【ステータス】

 腕力:61

 体力:60

 魔力:58

 俊敏:124


 相変わらずパッとしない悲しみのステータス。腕力に至っては、右腕を破壊した影響でむしろ下がっている始末。


 このステータスも人の才能とかで大きく変化する。例えば僕はレベルが4上がったけれど、体力は6、俊敏は11しか上がってない。


 魔力に至っては魔力を使うスキルなんて持ってないから変化なし……と言った具合。


 ちなみにユーリさんはと言うと……。


【名前】ユーリ・フラムディア

【レベル】88

【職業】剣士

【アビリティ】片翼の紅天使スカーレット・エンジェル『火炎スキルブースト。両手剣の重量軽減』

       超反応『反応速度のブースト』

       天賦の才『経験値獲得量の増加及びステータスの成長値拡大』

【ステータス】

 腕力:357

 体力:296

 魔力:288

 俊敏:390


 はい、ご覧の通り。


 レベルが2しか上がっていないのに、腕力は25、体力は11、魔力は19、俊敏は21も上がっている。


 多分、ユーリさんのアビリティ【天賦の才】の力だろう。


 僕のアビリティ【器用貧乏】の対局にあると言ってもいいアビリティ。彼女には神から授かった才能がある。


 本当にすごい人だと思う。


 ……で、本題。つまりレベルとしては僕と同じぐらいの40レベのモンスターが出るのだが、僕はレベル40の中でも最弱……と考えておけばいい。


 悔しいけど、僕1人で無理したら死ぬ。余裕で死ぬ。


 だからユーリさんの邪魔にならないように且つ、ユーリさんを最大限サポートする必要がある。


 森の中を進みながら僕とユーリさんは現れるモンスターと戦闘を行っていた。


「ボロロロロ!!」


 ボコボコと地面がひび割れたかと思うと、中から太いツルのような体のモンスターが這い出してくる。


 この森のメインモンスター。食人植物ディオルマだ。


 人の手足ほど太いツルに、マリーゴールドのような花びらをした頭部。その中心には巨大な目玉が1つ。


 花びらの下部が開き、長い舌とギザギザの歯が覗く。


 2体のディオルマは、ユーリさん目掛けて同時に腕を振るう。


「いきます!」


 僕は咄嗟に左側のディオルマの方へと飛び出すと、伸びてきたツルを湾曲した剣で受け止める。


 ザンッ!


「ボロォ!?」


 僕の刃を受けたツルは引き裂かれ、地面に転がってビチビチと跳ね回る。


「通用した……!」


 モモカさんから預かった武具の1つ。【伐採の剣】と名のついた片手剣。


 その刃には対植物モンスターへの特攻効果がある。


 少々扱いづらい武器で、意識している間だけその効果が付与される。しかも湾曲しているせいで植物モンスター以外への応用が利かない。その扱いづらさが冒険者にはお気に召さなかったらしい。


 どんな武器でも僕は【器用貧乏】のお陰で弱適正を得る。扱いづらい武器でも問題ない。


 だから、力のない僕にとっては非常に有難い力だ。


 僕の仕事はユーリさんのサポート。僕がディオルマ一体を惹きつけている間にユーリさんの大剣がディオルマを腰から真っ二つに切り裂く。


「ボロロロ……」


「……っ!」


 ところが、ユーリさんの刃を受けてなおディオルマは蠢き、失った下半身を再生させていく。


「ユーリさん!頭を狙うんです!」


「頭……?」


「そいつらの本体は頭の中の核です!それを潰さないと何度でも再生します!」


 ディオルマの攻撃を捌きつつ、僕はディオルマの懐に飛び込む。


 【抜き足】


 回避のスキルを僕はディオルマの背後に回るように応用。


 僕の姿を見失ったディオルマの動きが止まる。


「そこっ!」


 その隙にディオルマの頭部に刃を振るう。植物特攻のお陰でなんの抵抗もなくディオルマの頭が真っ二つになった。


「コ……コココカコ……」


 2つに分かれたディオルマの中に丸い緑色の球体がある。僕の攻撃でそれは傷つき、萎んでいく。


「なるほど……」


 僕の手本を見てユーリさんは頷く。


「ボロロロ……」



 バシュン



 そして、ディオルマが何かをする前にその頭に大剣を突き立てて見せた。


「お、お見事……!」


「マインがやり方を教えてくれたから」


 そう言って優しく微笑むユーリさん。


 フィローナの森に入った理由の1つは、今みたいにディオルマをどうやって倒すのかをユーリさんに教えるためだ。


 ここの情報を仕入れておかない冒険者が核を潰さない限り何度でも立ちあがるディオルマに足元を掬われるなんて話は珍しくもない話だった。


「じゃあ、どうする?もう村に戻る?」


「いえ、後は……」


 確かに、目的の1つは達成した。


 けれどもう1つ。ユーリさんに必ず伝えておかなければならない情報があった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ