表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

49/97

サポーター。女剣士の目標を聞く

 モモカさんの店を出た僕らは、大通りのお店で夕飯を食べることにした。


「今日は、1日申し訳ありませんでした」


 メニューを頼んだ後、僕はユーリさんに頭を下げる。


「ううん。私の方こそ……ごめんね」


 当初のプランからは大きく逸れてしまったけれど、目の前で笑うユーリさんの笑顔を見て僕は満足する。


 これで、ユーリさんの鎧も直るし全て万々歳だろう。


「でも……マインの装備、結局選べなかったね」


「大丈夫ですよ。僕の装備なんてゆくゆくで。それよりもユーリさんのあのライトアーマーの方が大切ですから」


 僕の装備なんて急がなくても構わない。


 第一優先はユーリさんがいい。それが僕の信念だ。


「……マインって変だね」


「へ、変ですか?」


 どうして突然ユーリさんはそんなことを?


「うん……優しすぎ」


「えっ……今なんていいました?」


「なっ、何でもないっ」


 何かユーリさんが言った気がしたけど、酒場の喧騒の中でうまく聞き取れなかった。


 誤魔化すようにジョッキの中の果実酒を飲み干すユーリさんを見て僕はポカンとするしかない。


 うーん……気にはなるけど、まぁいっか。


「そう言えば、ユーリさん」


「なななぁに?」


 僕はユーリさんのサポーターとしてこれからやっていくわけだけど、1つ聞いておきたい事があった。


「ユーリさんの目標って……何かありますか?」


「目標?」


 僕の問いかけにユーリさんは首を傾げる。


「はい、知っておいた方がいいかなって。もしユーリさんがやりたいこととかどんな冒険がしたいのかとか……それが分かれば僕もユーリさんのことサポーターとしてよりサポートしていけると思うので」


 ユーリさんが冒険者として何をしたいのか。


 僕がサポーターとして知っておきたい情報だった。


「……っ」


 僕の言葉にユーリさんの表情が固まる。


「す、すみません……もしかして、聞いちゃダメでしたか?」


 予想外の反応に僕は困惑しながら謝る。


「……ううん。いい」


 少し沈黙した後、ユーリさんはそっとその重い口を開く。


「目的……あるよ。私はそのために冒険者になったんだもん」


「そう…なんですね」


 真剣なユーリさんの眼差しに、僕は思わず息を呑んでしまう。


 一体……何なんだろう?ユーリさんがここまで真剣に語る、冒険者になった理由って。


 1つ呼吸をおいた後。ユーリさんは僕の目をまっすぐに見つめて、こう言った。



「私は……勇者になりたいの」



 ユーリさんの口から出たのは、僕にとって予想外の言葉だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ