女戦士。黄昏れる
「……」
私は1人、西の展望台で夕日を眺めていた。
茜色に染まる空が、やけに目に染みる。
「……私のバカ」
私はそう呟くけど、それに返って来る言葉はない。ただ虚しく虚空の中に消えていくだけ。
分かってる……本当は、分かってる。
マインの言うことは、何にも間違ってない。
あの子からもらったこのライトアーマーは、もう限界だ。本当は私だって気づいてた。
でも……それでも、捨てられなかった。
だって、これはあの子と私に残された最後のつながり。
他に思い出の品なんて、残されていない。
残っているのはこの鎧と、サングライト国に残してきたあれだけ。
分かってる。今私がしているのは過去にすがって未来を捨てる行為だ。
過去の思い出に縛られて、これから先マインと進む道を危険に晒している。
それは、これまで戦いの中で生きてきた私が1番理解していることだった。
何で……私はマインの想いに応えてあげられなかったんだろう。
あの発言は、私に対する嫌がらせなんかじゃない。私の身の安全を考えて言ってくれた言葉なのに。それを私は一方的に切り捨てて、あまつさえマインを放り出して逃げてきてしまった。
「……」
本当の分からず屋は、私だ。
マインと、これから先の未来を歩くって決めたでしょ?
しっかりしなさい、ユーリ。
そんな私の心に蘇るのはやっぱりかつてあの子がかけてくれた言葉達。
うん……分かってる。しっかりする。
ちゃんと、未来の為に歩き出すから……。
「……マインに、謝らなきゃ」
そう決意して、私は歩き出そうとした。
その時だった。
「ユーリさん!!」
「……っ」
背中からマインの声が投げかけられた。




