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サポーター。収納上手

 僕はハルトさんからもらった木箱を持ちながら再びバックヤード通りを歩く。


「ありがたいですね。まさかこんなに回復薬(ポーション)が手に入るなんて……ハルトさんに感謝ですよ」


「うん。でも、すごい大荷物になっちゃったね。1回レベッカの店に戻る?」


 ユーリさんは両手いっぱいに抱えた木箱を覗き込みながら告げる。


「いえ、時間がもったいないのでこのままいきましょう」


 また戻るとなると時間がかかってしまうし、このまま続けて買い物をしたほうがいいかな。

 

 そう言って僕はこの前購入しておいた《《ポーチの中に》》木箱を収納した。



「……え?」



「さぁ、いきましょう。次はこっちの店で小道具を買っておきたいです」


 回復薬(ポーション)は手に入ったので、次は戦闘用の小道具を並べる屋台の方へと向かう。


 僕はそこで必要そうなものを購入しては次々とポーチの中へと放り込んでいく。


 前に使い果たしてしまったクナイやまきびし。


 あの大爆発で消し飛んだ小弓と矢など。


 目に付いた安いものを購入してはホイホイとポーチの中へと放り込んでいく。


「……ねえ」


 そんな風にアイテムを吟味しているとふとユーリさんが声をかけてきた。


 何故か、その顔はとてもひきつっているように見えるけど……。



「マインのその鞄……どうなってるの……?」



「え?」


 あ、そっか。ユーリさんは知らないのか。


「これが僕のアビリティ【収納上手】の効果ですよ。収納の容量を拡大できるんです。サポーターならみんな持ってるスキルですよ」


 僕がサポーターを始めるキッカケにもなったアビリティ。


 その力はとってもシンプル。


《収納の容量拡大と重量軽減》


「最初は苦労しましたけど、段々たくさん物をなおせるようになって便利になりましたよ」


「……ねぇ。ちょっとその鞄の中身見せて?」


「?どうぞ?」


 僕はユーリさんの方にポーチを開いて見せてみる。



「……!?!?」



 すると、ユーリさんはあんぐりと口を開けたまま固まってしまった。


「な…に、これ……?」


「あぁ、何かいつの間にかこんな風に収納できるようになったんですよ。あはは、変でしょ?」


 僕はそんなユーリさんに笑いながら告げる。


 そうだよな。ユーリさんはサポーターのこととかも知らないしこれも初めて見るんだろう。


 僕のポーチの中にはうっすい本のように圧縮されたアイテムの数々が綺麗に折り畳まれて放り込まれている。


 さっきの木箱もまるでペラッペラの布切れみたいになってポーチの中に収まっていた。


「僕なんかですらこんなんなのできっと他のサポーターさんはもっとすごいんだと思いますけど……まぁ、普通ですよ。普通」


「……ねぇ、マイン」


 すると、ユーリさんが僕の肩をがっしりと掴んで言った。




「これ……絶対普通じゃ無いから」




 ちなみに、僕は知る由もなかったんだけど。


 本来【収納上手】は少し収納のスペースを広げたりっていう効果なんだけど、いくつか特別な力があったらしい。


 様々な種類のアイテムを収納することで、その容量や軽量化の力が底上げされる。


 僕はシデンのパーティでずっとサポーターをしてきた。それは駆け出しから世界有数のパーティになるまでずっと。


 サポーターなんて職業を続ける人はそういない。ましてや実力者であればあるほど。


 僕の【収納上手】はシデン達との旅の中で世界中のありとあらゆる物を収納すると同時に7年もずーーっと、ずーーっと鍛え上げられてきた歴戦のアビリティへと変貌を遂げていたのだ。


 あまつさえ、物体の性質を変えてしまうほど。


 次元を歪ませてしまうほどの力にまで育っていた。


 そんな事に僕が気がつくのは、まだまだ先のお話。

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