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女剣士。本音をぶちまける

 私はギルドに駆け込むと、空いているカウンターへと飛びつく。


「い、いらっしゃい……?」


 息を切らせて飛び込んできた私を見て目を丸くする受付のおじさん。


「あ…あの……!マインは……どこ!?」


 息を吸うことも忘れて私は齧り付くように問いかける。


「ま…マイン……?」


「あぁ、多分リアが連れてったサポーターのことじゃないかな?」


 困惑するおじさんの背後から歳の若い青年のギルド役員が声をかける。


「あぁ〜……あの子か。彼なら今8番談話室でリアと次の契約についての話を……」


 ビュンッ!


「……あれぇ?」


 おじさんがいい終わる前に、私は駆け出していた。


 次の契約……!?


 その言葉を聞いた私はいてもたってもいられなかった。


 何でこんなに胸が騒ぐのか。


 理由は分からなかったけど、それでも私は駆ける。


 待って……待って、マイン!!


 突き破りそうな勢いで、私は8番と書かれた談話室の扉を開いた。



 バァン!



「ま…マイン……!」



「……え?」


「ユーリ…さん……?」


 談話室の中には、目を丸くしたマインと、あの日マインと話をしていた受付嬢がいた。


「ユーリ・フラムディア様!?ど、どうなさったんですか!?」


 息も絶え絶えの私の様相を見て困惑する受付嬢。


 けれど、今の私にはそんなもの一切気にならなかった。


 私の視線はただそこにいるマインに釘付けだった。



「マイン……!」



 ポカンと口を開いたマインの肩を掴みながら私は叫ぶ。


 まだ頭の中はぐっちゃぐちゃ。何を言えばいいんだろう。


 分かんない。分かんないけど……!それでも私は……!


「ほっ、他のパーティとなんか契約しないで!!」


「え?」


「行かないで!」


 なんて、自分勝手な言い分なんだろうと思った。


 それでも、このままマインが他の冒険者と契約してどこかに行ってしまうと思ったら、止められなかった。


 取り繕いなんてない、ありのままの本心をユーリはここでぶちまける。




「私には…あなたが必要だから!」





「……っ!」


 目の前のマインが目を見開く。


 私は、人の感情なんてものよく分からない。このマインの顔が、一体何を意味するのかも分からない。


 ただ、何だか今にも泣き出しそうな……そんな目をしているような気がした。


「全くもう……」


 しばし、言葉も発さないマインの代わりに側にいた受付嬢の方が口を開いた。



「相思相愛ですね、マインさん」



 そう言って受付嬢はクスクスとおかしそうに笑う。


「リッ、リリリリリアさん!?言わないでくださいよ!?恥ずかしいじゃないですか!?」


「え……?」


 顔を真っ赤にして受付嬢に抗議するマイン。


 何……?一体どう言うこと?


 事態が読み込めない私はただ目を丸くして2人のやり取りを見守るしかない。



「いーえ。言いますよ、ちゃあんと……ね」



 そう言って受付嬢はあわあわと手を振りながら抵抗するマインに構わずにことの顛末を話し始めた。

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