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第75話 専用ダンジョン

 ブラックスミスのおっちゃんから貰った『ブリーシンガメン』の効果は、イカれちまっていた。



【NAME】ブリーシンガメン(未鑑定)

【DEF】??????

【EFFECT】

 ????



 おいおい、これ大丈夫かよ。

 つけたら変な呪いとか掛からないだろうな。うーん、フォースたちにプレゼントするのはちょっと気が引けてきたな。


 そうだ、試しに付けてみるか――。


 効果が分からない以上、自身で装備してみるのが早い。


 ん……あれ。装着もできないぞ?

 あ、そうか。これ『未鑑定』なんだ。だから、効果も不明だったわけか。最近、まともな冒険をしていなかったので、すっかり忘れていた。いかんな、俺。


 鑑定するには、鑑定アイテムか鑑定士のスキルが必要だ。

 鑑定アイテムなら、お店に売っているはずだ。寄っていくか。



 近くのアイテムショップへ入った。


「おばちゃん、鑑定アイテム売ってくれ」

「おぉ、ユメちゃんじゃないかい。あぁ……鑑定アイテムはちょうど切らしちゃってね。ほら、最近、冒険者が増えたでしょう。それで在庫切れなんだよ。そうそう、ユメちゃんからも在庫を増やすようにお願いしてくれないかねぇ。キャロル様、毎日忙しそうでねぇ、こっちまで手が回っていないみたいなんだよ」


 そういうことか。


「分かった。ありがとう。仕入れは任せてくれ」

「本当かい。そりゃ助かるよ。ああ、そうだ、ユメちゃん。良かったらウチの娘とデートしてやってくれないかねぇ。あの娘はユメちゃんの大ファンでね~」

「へぇ、俺のファンか。じゃ、今度、挨拶くらいなら」

「すまんねぇ」


 俺は手を振って、お店を出た。

 となると……あと頼れるはデイブレイクの鑑定士・ラージか。


 本拠地へ向かいたいところだけど、フォースの様子が気になるな。


「呼んだ?」

「うぉ!? フォース、いつの間に! てか、勝手に人の心を読むなっ!」


 いきなりフォースが現れた。いや、ビックリした。

 ニョキっと生えてきたからな。


「帰りが遅いから……」

「いや、ちょっと出かけていただけだろう。心配しすぎだ」

「でも……」


 なぜそんな落ち込む。

 やれやれ。


 俺はフォースを対面で抱きかかえた。完全に子供をあやしている親の気分だが、だが、フォースもまんざらではないようで、手足を俺の身体にホールドしてきた。


「ユメ~♡ 好き好き~♡」

「……ったくもう、魔神のことが終わってから、ずっと甘えモードだなぁ。可愛いからいいけどなっ」


 その状態のまま俺は本拠地よりも先に、ある場所へ向かった。



暗黒地帯(ダークゾーン)



 この国、パラドックスの領土はまだ拡大をし続けている。

 かつて魔王が膨大な魔力を地の底に溜め込んでいたからだ。その魔力は本来、対勇者兵器として使われるはずだった。しかし、その前に終戦となり、使われることはなかった。だから今は『暗黒地帯(ダークゾーン)』を形成するためだけに動き、このパラドックスを広げていた。


 俺の為の最強兵器が今では、この国へと姿を変えている。


 黒い大地は今もなお広がり続けている。であれば、それを有効活用しなければ、勿体ない。なので俺はちょうど空いた土地に『専用ダンジョン』を作ることにした。


「フォース、頼む」

「やだ」


 抱かれたままのフォースは拒絶した。


「なんでだよっ」

「ユメと離れたくないもんっ」

「おいおい、少しは仕事してくれよ……俺が困っちまうよ。動いてくれないと、もう甘えさせてやらないぞ」

「……う。分かった。じゃあ、ちゃんとやったら()めてくれる?」


 そんな小動物みたいな眼で見られてはな――。


「いっぱい褒めてやる。それにいいか、ここに『専用ダンジョン』を作ってみろ、噂を聞きつけた冒険者が殺到して、この国はより豊かになる。そうすりゃ、もっと心に余裕ができて、お前といる時間ももっと増えるぞ。俺はみんなの為に働いているんだ」


「うん……ユメはやっぱりスゴイね。みんなの事を第一に考えてる。分かった。あたしも頑張るね。どうしたらいい?」


「前に湖を作ったことがあっただろう。大魔法・ヘヴンズストレインで掘削(くっさく)してくれ。ただし、地下ダンジョンのイメージでね」


「それなら任せて。でも、ダンジョン規模となると、ちょっとだけ時間は掛かるから……一緒にいてくれる?」

「いいよ、それくらい。見守っているから頼むぞ」


 やっとやる気の出したフォースは(うなず)き、作業を始めた。


 さて、これが終わったら、デイブレイクの鑑定士・ラージのところへ。――と、思いながら地面に寝そべったところ。


「ユ、ユメ! 大変よ……!」


 (あわ)てた様子のネーブルが現れた。

 ライジンで高速移動して来たようだ。今日はみんな突発的に現れるな。


「どうした、モンスターでも攻めてきたのか」

「そうじゃないの……! 海賊(・・)よ!」

「は……海賊ぅ!?」

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