小学校での俺2
学校ではクラスメイトと距離があるので、大体はスマホでネット小説を読んで過ごしている。皆と話も合わないし、自分に似た境遇の小説を読んでいると励まされる。希望が湧くね。
本当は休み時間に宿題を片付けておいた方が帰ってから余裕が出来て良いのだが、下手にやり過ぎると城田先生に宿題を増やされかねない。体育が専門でも小学校の授業の大半は担任がするから、クラスの皆に迷惑を掛けるわけにはいかない。
たまに平嶋くんが話しかけてくる時は勉強のことが多い。平嶋くんも成績は良い方だが、俺には適わない。(自慢できることでもないが)だから授業で解らないところを聞きに来るんだ。俺としても小学生とは話題が合わないから丁度良い。
こんな様子だからクラスメイトからは文系のおっとりした奴だと思われていたんだが、この前の放課後ドッヂボール以来変わってきているようだ。
身体能力が俺より優れている子は何人もいるが、体の使い方をまだ知らない。だから小さいころから合気道をやり前世の記憶もある俺の方が、競技になった時うまくやれるというわけだ。もっとも今世の体は前世に比べて、かなりスペックが高い。父ちゃん(元弟)の遺伝子スゲー。とても助かってます。
文武両道というのは小学生女子にも受けるようで、近づいてくる女の子はチラホラ現れた。小学生にモテても余り嬉しくないが、冷たくもできない。
休み時間に平嶋くんに相談してみた。
「興味が有っても無くても誠実に対応した方が良いよ。」
男前な答えに将来本当にモテるのは平嶋くんだと確信した。
結局、大して参考にならないまま放課後になって、帰ろうとしても周りに数人の女の子が話しかけてきて困っている。対応の仕方が分からないのだ。前世ではこんな事なかったから・・・
校門まで来ると少し周囲がざわついている。すると猫が俺に向かって走ってくる。トラだ。
トラを抱き上げていつものように頭に掴まらせると校門の外を見た。誰かが連れてこないとトラが一人で来る訳がないから。
そこには仁王立ちで俺を見るマリちゃんがいた。
マリちゃんはモデルをしているだけあって等身が違う。背は高いのにかおは小さい。正に美少女だ。
ティーンに人気があるだけに小学生にも知名度があって、それでザワついていたようだ。
「哲ちゃん、今日は時間があったから迎えに来たよ。」
そう言うと、俺の肩を抱くように横に来て、周りの女子を引き離してくれた。助かった。
頭にいるトラを構いながらマリちゃんと家に帰った。いつも通りで安心する。マリちゃんに構われるのは慣れてるからね。
次の日から又、学校では周囲が静かになった。やはり話しかけてくれるのは平嶋くんだけだ。
マリちゃんの話を聞きつけたらしく、城田先生の当たりが更にきつくなった気がする。




