公衆厠所 第10公園
冒険の末、たどり着いた黄金のトイレ。
※作者注:何度も言うようですが、本当はクリーム色です。
金の便座を手に入れた俺は精神的にも満足する。
※作者注:くどいようですが、本当は黄色い便座カバーがしてあるだ
けです。
そして、俺は、扉にかかれた注意書きに目が留まる。
『個室の使用は5分以内にお控え下さい』
こんな綺麗なトイレからは出たくない。
皆の気持ちよくわかるぞ。
でも、そろそろ集合時刻だから、出発せねば。
さらば、黄金のトイレよ!!
[第九公園完]
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[第十公園]
今日は、高級住宅街の中にある音楽迎賓館での仕事。
集合時間に行っても何時間も待たされることがあるので、
その前に公園に向かった。
整備された公園、子供たちの遊ぶ声も少し上品に感じる。
そんな中にあるトイレもやはり整備され綺麗なトイレだった。
俺はトイレに入り用を済ませる。
いや、用は済んだが、大切な任務が完了していなかった。
「書き込みはどこだ?」
個室を覗いて見る。
とても綺麗で静か。まるで屍のようだ。
「落書きよ、出ておいで」
トイレの内側をくまなく捜索するが、書き込みはない。
「ほらっ、恥ずかしがらないでよ。落書きちゃん」
トイレの外まで捜索したが、見つからない。
「『落書き』どこだ~?」
俺はトイレの前で叫ぶことしかできなかった。
→次回に続く