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桜の上にのぼる月  作者: しいず
月との勉強

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第28話 月はさくらを驚かす

この作品はpixivとカクヨムに投稿した物です。


月がさくらの問題を解けたのは、親戚のお姉さんに教えてもらっていからだと答える。

さくらと月は、土日にたまに会う程度で、月は土日に時々来る親戚のお姉さんに教えてもらっている。

さくらは月と会うことがたのしみであるが、試験が終わったら夏休みだなので、夏休みの話しをします。



月ちゃんは2年生の問題を解いたのを、偶然だと言う。

しかし、偶然だとしても、2年生の問題を解くのはすごい。

そして、答えと解説を見ても、なぜこの答えになったのか、わたしはわからなかった。


「月ちゃんはすごいな。わたしは習ったのに、答えと解説を見てもわからないよ」


「い、いえ……本当に偶然です……。親戚のお姉さんが……今も時々来ますので……教えてもらっています……」


月はこう言って、顔を赤くして俯く。

月ちゃんがよく言う、親戚のお姉さんは時々来ているみたいだけど土日かな。


 わたしと月ちゃんは、土日は実はそんなに会っていない。

理由は特にないけど、月ちゃんは陽さんに色々教わっているらしい。

何を教わっているかは、教えてくれないけど、多分身の回りのことかな。

あとは、月ちゃんが言っているとおり、親戚のお姉さんが来ているのかな。


 わたしはわたしで、なこると出かけたり、家でゴロゴロしてる。

あとは家の手伝いをしているかな。

なので、わたしと月ちゃんは、土日は時々会うぐらい。


 会ったとしても、月ちゃんの性格的に、どこかへ行くわけでも無い。

いつもの桜並木のベンチでたわいのないおしゃべりをしている。

ただ、それがわたしと月ちゃんとの楽しみとなっている。


「そうなんだ。そういえば、試験が終わったら夏休みだね」


試験が終わると、すぐ夏休みになる。

試験までまだまだ日にちはあるけど、夏休みは今からでも楽しみ。


「そうですね……さくらさんは……行きたい場所がありますか?」


 月ちゃんがわたしに行きたい場所がないか聞いて来る。

あるかないかで言われたら、ある。

だけど、わたしからでなく、月ちゃんから誘うのはちょっと意外だった。


 月ちゃんの面倒くさがりの性格からして、自分からどこかへ行きたいと言うことはない。

わたしが誘った場所へ、着いてくるぐらい。

わたしと月ちゃんが5月のお祭り以外で行った場所は、桜並木近くの、良く行くスーパー、ファーストフード店ぐらい。


 あとはちょっとだけ遠出して、2駅先のわたしたちが住んでいる市の中心部へ行ったぐらい。

でも、わたしと月ちゃんも、ショッピングとかするわけでもない。

また人が多い所が苦手な月ちゃんなので、どうしても人が少ない場所が多くなる。


 なので、桜並木のベンチがわたしたちの定番の場所となっている。

ただ、その桜並木のベンチも、雨の季節になったので今は使えないけど。


「あると言えばあるけど、月ちゃんから誘うのはちょっと意外」


わたしがこう言うと


「……好きな人と一緒にお出かけをしたいです」


と俯きながら、月ちゃんは顔を真っ赤にする。

もともと白い肌から、その赤みはよけいに目立つ。


(今好きな人っていったよね!?)


わたしはわたしで、好きな人という言葉に驚いて、少しフリーズしている。


(この好きはどっちの好き!?)


わたしは月ちゃんの好きがどっちの意味か気になる。

この好きは、友達や親しい人とは意味と違う……わたしの感覚がそう言っている。

さらに月ちゃんの反応を見たら、それは間違いなさそう。


 月ちゃんが好きと言ったのは、陽さんを姉として、家族として好きと言ったぐらい。

普段は『安心できます』と言っている。

つまり、月ちゃんの安心と、好きは別の意味だと言うこと。

そう思うと、わたしの鼓動が急に速くなる。


「好きって……どの好きかな」


わたしは好きの意味が気になり、思わずこう言ってしまった。


「……きっと恋愛的な意味です……ただ、わたしもよくわかりません……」


月ちゃんは答えると、くるりと背中を向ける。

この反応は初めてだけど、それだけ恥ずかしいと言うことかな。


(あーもう、ここでこんなこと言われたら、わたしだってわからないって!)


わたしも心の中では月ちゃんと同じ状態になる。


 わたしだって、恋愛的な好きはわからない。

ただ、誤魔化してきたけど、恋愛的に月ちゃんが好きだと思う。


 月ちゃんに惹かれたのも、初めて見た姿が幻想的だったというのもある。

それだったら月ちゃんの性格を知ったら、がっかりしてたはず。


 でも、月ちゃんの性格を知っても、嫌いにならなかった。

だから、初めの時点で月ちゃんに恋愛的な感覚で惹かれていたのかもしれない。

しかし、わたしはそれを認めることが出来ていなかった。


「わたしもよくわからない。でも、わたしもきっと同じ気持ちかな」


わたしがこう答えると


「さくらさんもですか……」


と言って、少し身体をこちらに向ける。


「わたしも恋愛はよくわからない。ただ、好きって気持ちが同じだよ」


わたしは素直に言って、素直に笑う。


「そうですか……でしたら、試験が終わりましたら……わたしの気持ちを伝えたいです……」


月ちゃんはさらに意外なことを伝える。

気持ちを伝える……つまり、それはわたしへの告白をするって意味だと思う。


「そうなんだ。月ちゃんの気持ちは、わたしも知りたい……」


わたしも月ちゃんの気持ちが、どういうものなのか知りたい。


「わかりました……でも、その前に試験で赤点を取らないように……勉強をします……」


月ちゃんはそう言って、わたしの方に身体を向き直す。


 月ちゃんの顔はまだ赤いが、顔はわたしの方を向いている。

そして、その顔はとても嬉しそうな表情をしている。

でも、何事もなかったかのように月ちゃんは、勉強の続きをするのだった。

お読みいただきありがとうございます。


月はここで告白をします。

ただ、月も恋愛的な意味なのかは、はっきりしていません。

さくらもわからないといいつつも、今まで誤魔化して来た気持ちに素直になりつつあります。

ただ、告白をしたのに、その後何事なかったように勉強の続きをするのが月らしいです。


驚かすは2年生のさくらの問題を解いたことと、告白をしてきたという2つの意味です。




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@shiizu17

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