表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
桜の上にのぼる月  作者: しいず
さくらの料理

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/26

第23話 月にお弁当を渡す

この作品はpixivとカクヨムに投稿した物です。


昼休みになり、さくらは月へお弁当を届けに行きます。

月の教室につくと、月もすぐさくらに気づいて、月の元に寄ってきます。


さくらは月と一緒にお弁当を食べようと誘うが、どこで食べるか月に尋ねられ

一緒にお弁当を食べられる場所がないことに気づきます。


昼休みになると、わたしは2人分のお弁当を手にし、教室を出て月ちゃんのクラスへ行く。

階段を走らないぐらいの速度で降り、1階の月ちゃんの教室へ着く。


 月ちゃんの教室は、昼休みでザワザワしてるけど、教室の戸は開いてるのでわたしは教室を見る。

すると、月ちゃんも廊下の方を見てて、わたしと目が合う。

そして、すくっと立ち上がると、すたすたとわたしに寄ってくる。


「さくらさん……待ってました……」


月ちゃんが待ちに待った顔でこう言う。


「お腹空いたと思うけど……せっかくだから一緒に食べる?」


せっかく来たのでお弁当を届けるだけでなく、一緒に食べようと誘う。


「かまいませんが……どこで食べるのですか?」


月ちゃんはこう言うけど、そうか、食べる場所を考えてなかった。

いつもは教室で食べるけど、さすがに学年の違う教室で食べる気はしない。

かといって、よくある屋上は立ち入り禁止なので、屋上は無理。


 そうなると……中庭になるのかな。

でも、中庭は誰もいないから、逆に目立つからどうしよう。

他に思いつく場所もなく、やはり教室しかない。


「色々考えたけど、教室以外で、食べられる場所ってないよね。でも、学年が違うから、教室はね……」


「そうですよね……残念ですが……斎藤さんと食べます……」


月ちゃんは残念そうな顔で、わたしのお弁当を受け取る。


「仕方がないよ。お弁当箱は放課後返してくれればいいからね」


「わかりました……」


「それじゃ、放課後ね」


「はい……」


わたしは残念だけど、お弁当だけ渡して教室に戻る。

自分の分のお弁当も持って来たけど、わたしだって月ちゃんと一緒に食べるつもりだったからとても残念。


「あれさくら、月ちゃんと一緒じゃないの?」


わたしが教室に戻ってくると、なこるがこう言う。


「月ちゃんと一緒に食べられる場所って、よく考えたらないなぁって思って帰って来た」


「なるほど、そう言う理由ね。確かに、違う学年だから教室に入るわけにもいかないからね」


なこるも理由を知って納得する。


「よく漫画やアニメ、ラノベで屋上でお弁当とか食べるけど、実際は立ち入り禁止だよね」


わたしはお弁当箱を開いて、お弁当を食べ始める。

月ちゃんの教室まで往復したから、少しおかずが寄ってるけど気にせず食べていく。


「確かにね、定番だけど実際は入れないよね。中庭も誰もいないから目立つし、残念だけどそれぞれの教室で食べるしかないか」


なこるはコンビニで買ったおにぎりを口にする。


「今朝の話を聞いたから、あまり目立ちたくないな」


わたしはこうつぶやくと


「さくらがそう思っても、月ちゃんが目立つからね。それに、1年生が2年生にべっとりしてたら噂になるんじゃないかな」


なこるはこう言うけど、わたしのお弁当のおかずに手を伸ばす。


「なこる、欲しいなら素直に言えばあげるから」


わたしはこう言って、お弁当箱を上にあげる。

わたしだってケチじゃないから、欲しいと言えばちゃんとあげるよ。


「それじゃ、卵焼きとウインナーをちょうだい。コンビニのおにぎりだけじゃ、やっぱり足りないや」


なこるは欲しいものを指定すると、わたしは蓋に指定したものを乗せる。


「さくら、ありがとう」


なこるはこう言って、手づかみで食べるけど、箸がないから仕方がない。


「なこる、手づかみはお行儀が悪いよ。で、味はどう?」


わたしは味の感想を聞く。


「ウインナーは市販のものでしょ?卵焼きは見た目がいまいちだから、さくらが作ったのかな?

ちょっと甘めだけど、おいしいかな」


なこるはわたしの卵焼きを美味しいって言ってくれる。


「感想ありがとう。まだうまく焼けないけど、味はいいでしょ」


わたしはニコニコしながら言う。


「見た目も言うほど悪くないし、十分美味しいよ。これなら、月ちゃんの胃袋を掴めるね」


なこるはわたしと同じようにニヤニヤしてからかう。

ただ、なこるの言っている事も間違いじゃない。


だから、心の中では


(なんでなこるはわたしのことを見抜けるの!)


と声を上げているが、顔はニコニコして冷静を装っている。


「そうだといいけどね」


わたしはこう言って、残りのお弁当を食べ終わった。


―そして放課後


放課後になり、わたしは月ちゃんの教室へ向かう。

月ちゃんは相変わらず席に座ったまま動かないでいる。

でも、わたしが開いている教室の戸に立つと、それにすぐ気づいてすっと立ち上がる。

そして、鞄を手にすると、昼休み同様にすたすたとわたしに駆け寄る。


「さくらさん……一緒に帰りましょう……」


「そうだね。でも、その前にお弁当箱を受け取るよ」


わたしは忘れないうちに、月ちゃんからお弁当箱を受け取る。

受け取ったお弁当箱は、もちろん軽くなっており、中に何もないことがわかった。


「お弁当……ありがとうございます……とてもおいしかったです……」


月ちゃんはお弁当のお礼を言う。


「わたしも全部食べてくれてありがとう。感想は……いつものベンチで聞こうかな」


全部食べたので口に合ったと思うし、おいしかったと言っている。

でも、もっと細かく味について聞きたい。

ここで聞いてもいいけど、なこるに聞いた話がある。

だから学校ではなく、桜並木のいつものベンチで話をしたいと、月ちゃんに言う。


「はい、わかりました……では、行きましょう……」


月ちゃんはこう言うと、わたしの手を掴む。

そして、一緒に歩きだすが、これを見て教室に残っている数人の子が、ひそひそと話してるのが少しだけ見えた。

ただ、月ちゃんが手を引くので、わたしは月ちゃんと下駄箱へ行き、学校を出ると、いつものベンチに2人で座った。


お読みいただきありがとうございます。


屋上は定番ですが、現実は立ち入り禁止ですよね。

あと中庭で食べる生徒もいないので、学年が違うと一緒に食べるハードルは高いです。

なので、さくらも諦めて教室でたべ、なこるに感想を聞いています。


次回でお弁当編は終わりです。



ツイッター

@shiizu17

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ