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12.国の方針を目指すために会社をつくることのススメ

 何度も言うが、このエクス・ゲファルナート魔法王国の方針は、2つ。

 一つ:魔法技術を核とした産業化による技術立国

 一つ:周辺国のおける貿易の中心地となる貿易立国


 国の方針の一つ目は、ブラックストーンと魔法具で独自の立場を築いていく。新魔法具もできたので、あとは、国民とゴーレムリソース達で大量生産体制を組むだけだ。


 そして、もう一つの国の方針、貿易立国の方を目指すためにも、こんなこともやろうと思う。


 まずは、国有企業を3つつくる。


 一つ目の国有企業は、住民に安く住居を提供する住宅提供公社。

 300名の国民にはすでに俺が住居を提供しているが、今後も人口は増えていくだろう。その時も住居を安く提供し、国民を安心させて元気に労働に勤しむようにしむけよう。生活に不安がないよう、国王である俺がしっかり面倒みてやるよ。その代わり、ブラックストーンと魔法具の製造に勤しんでくれ。


 二つ目の国有企業は、大陸の国々に、エクス・ゲファルナート魔法王国発展にお金をださせるための宣伝会社をつくろう。投資誘致公社。ブラックストーン製の魔法具から収益だけでも、莫大になるだろうけど、周辺国からの投資を呼び寄せて、さらに、迅速に国を発展させる。商会の拠点を作ってもらったり、倉庫をつくってもらったりと、とにかく国内で拠点設置用にお金を使ってもらう。投資を呼び込むのが国の発展に直接つながる。


 最後の3つ目の国有企業。国内の労働力不足を補うために、ブラックストーン搭載のゴーレムを大量につくることは決めてあるのだけど、それを効率よく管理するゴーレムリソース管理公社をつくる。ゴーレムリソースは、周辺国もほしがるだろうから、ゴーレムの誘拐が心配だ。しっかり、数や使用方法をゴーレム管理公社に管理してもらおう。


 産業用以外のゴーレムリソースの使い方として、国内の治安維持部隊として、武装させた高機能ゴーレムリソースをつくろう。警察組織に割く分の人材をブラックストーンや魔法具の製造にまわせ、さらに生産性を高めることができる。


 『主殿よ。我の昔の部下でよければ、ゴーレムリソース管理に協力させることができるぞ。人ではなく魔物でよければじゃが。ゴーレムは悪魔の方が、相性がよいのじゃよ』


 『意思の疎通ははかれるのか?エクスみたいに冗談を言い合えたりとかできるか?』


 『笑いのセンスはないのが残念なところじゃ。頭はきれるとおもうがな』


 エクスの親父ギャグよりもましだろう。

 採用決定。


 魔物ならば、魔法に長けているだろうから、確かにゴーレムの管理に向いている。

 うん。ゴーレム管理公社をまかせようかな。


 あとは忠誠心があるかどうかの見極めだな。

 全能草は効かないだろうからしっかり面接しないと。


 『そ奴は、悪魔種じゃから、一度、主と認めたものは、絶対に裏切らんぞ。悪魔種とはそういうものじゃ。それとアモンよりも力はあるから軍事力としても重宝するぞ』


 大丈夫か?危険なやつじゃないよな?


 たぶん、新しい魔法具を売り出したら、そのキーテクノロジーのブラックストーンの技術を狙って周辺国が軍事行動を起こしてくる危険もあるから、軍事力の増強は願ったりかなったりだ。


 『エクス。すぐ会いたい。呼べるか?』


 『主殿はせっかちじゃのう。したならば、すぐ召喚するかのう』


 左目から、禍々しい魔素がただよい出し、宙に魔法陣が展開され、一見、黒猫姿のするどい牙をもっている動物種の悪魔が魔法陣から召喚された。


 「ほう。これは、これは。ずいぶんとご無沙汰しております。魔王ゲファルナート様。私もそのお姿にあわせたいと思います。しばしお待ちを」


 そういって、その黒猫悪魔は、俺よりもたいぶ年上の銀髪の執事へと姿を変えた。


 『あいかわらず律儀じゃのう。ビュレトよ。1300年ぶりかのう』


 「はい。ゲファルナート様も息災のご様子。このビュレト感激の至りです」


 そういって、銀髪執事は、片膝を床につけ慇懃に頭を下げる。


 ビュレトと言われた元エクスの部下は、はじめエクスが俺に憑依しているのかと思っていたらしい。でも、実際は、エクス本体とつながった分体が、俺の左目に宿り同居していることがわかり興味深そうにしていた。


 俺を見透かすように見つめてきて、俺の魂の色について驚いていた。魂に色なんてあるのか?と思ったが、エクスも「じゃろ?」といっていたのが少し気になった。


 『ビュレトよ。我は今、このアルフレッド・プライセン殿を主として、国興しを手伝っておる。エクス・ゲファルナート魔法王国と言う名じゃ。「よい名じゃろう」。人の世にまさか我の名前で国ができるとは、な。そなたも手伝ってもらえんかのう。この主殿とおると全く退屈せんことは保証するぞ』


 「フフフ。魔王ゲファルナート様は昔から変わりませんな。このような魂の持ち主の方を宿主にされているとは。私も喜んでお仕えさせていただきます。アルフレッド・プライセン様。どうぞこのビュレトめを配下の末席に加えてくださいませ」


 といって、ビュレトは再び、慇懃に頭を下げる。


 こうして、俺に初めて悪魔の部下ができた。


 え?すでにエクスもいるじゃんって?

 

 エクスは部下でなくて、相棒枠だから別枠だよ。

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