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11. 男と子供で乳の意味は変わることを知るススメ

 パルスキーの町に再度侵入したが、もうすぐ明け方になる。


 シルフェさんが、内偵の時につかっていた、裏通りにある建物の2階の一室へひとまず落ち着くことにした。


 うーん、見事に最低限の家具しかなく、乙女の香りも、ドキドキ感も微塵もない。あるのは、デスクにベッドくらいか。


 家主は、シルフェさんの実家の縁者ということで、深く詮索もせずに部屋を貸してくれたとのことだ。


「ここは、1年間の契約で借りていたの。顔を見られているかもしれないので、用心のために、夜になってから動きましょう。夜までは一旦休みましょう」


 お湯をシルフェさんが用意してくれて、身体を拭く。

 シルフェさんも布で仕切った脱衣所で髪を濡らし身体を拭いてきた。


 昨夜は、宿屋への襲撃からはじまり、町へ再潜入まで、ほぼ徹夜だったので、夜まで仮眠をとることにするが、一人暮らし用の部屋なので、シングルベッドが一つしかない。


 お互いが異性として、意識し始めているので、クンクンできるのはうれしいけど、この状況は非常に気まずい。


 俺が床で寝るといったら、子供を床に眠らせるわけにはいかないとシルフェさんが頑張り、俺も、乙女を床に眠らせる訳にはいかないと引かず、結局、2人で同じベッドで寝ることにした。


『主殿の記念すべき、はじめての睦事がみることができるかもしれんのう。我から一つ助言をするとしよう。あまりに緊張しすぎて失敗するでないぞ。クックック。ここまで来て、緊張から不能になってしまっては、娘っ子に恥をかかせることになるぞ。娘っ子の身体中をクンクンでもベロベロでもよいので、せいぜい欲望に忠実になめまわすがよいぞ』


 エクスがからかってくる。


『うるさい。茶化すな。バカエクス』


 と文句を言うが、緊張しすぎて、正直それどころではない。

 隣にいるシルフェさんも緊張しているようで、背を向けて、顔を見せてくれない。

 俺はシルフェさんの首筋の香しいニオイでドキドキがとまらない。


 考えてみれば、まだ12歳だけど、異性に興味がでてきている。


 実家にいた時は、三男なので他の貴族から縁談の話もくることもなければ、「パン無駄」の三男を誘惑してくる家臣の娘もいない。そして、町へ出て遊ぶこともなかったため、浮いた話は全くなく、書庫に籠ってばかりだった、と思い返す。


 緊張しても致し方ないと思い、精一杯、心を落ち着ける。


 そのまま後ろからシルフェさんを抱きしめ、うなじに口づけをする。

 シルフェさんはビクッとしたまま、身動き一つない。


「おやすみなさい」


と俺はいい、シルフェさんのニオイをクンクンしながら、体を寄せ、シルフェさんのよい匂いに興奮するのをなんとか抑えて、俺はそのまま眠りについた。


 どういう訳が、エクスと同居生活がはじまってから、なぜか眠りが深くならず、意識の10%ぐらいは覚醒している。別に疲れがとれないとか、不眠という訳ではないので、気にはしていないけれども。


 しばらくすると俺の腕をほどき、シルフェさんがベッドから起き上がる気配を感じたが、気にせずそのまま眠り続ける。


「抱きしめられたままだと、いくら違う意味でもドキドキして眠れないよ。でも、貴族の子弟の教育で大人びているといっても、まだお母さんに甘えたい年頃よね。いい男になるまでのあと数年間、私が頑張って、甘やかせてあげるからね。私がいないと寂しなっちゃうくらいに。大きくなっても私のことを恋しがってよね」


 とつぶやき、しばらくするとまたベッドに入り込んできて、そのまま俺の頭を撫でながら、うとうとしはじめたようだ。


 ガーン。シルフェさんへクンクンして身体を寄せたのを、完ぺき「邪」なエロい気持ちだったのに、子供が親に甘える行動か猫が主人に身体を擦り付ける行為だと誤解されてしまったようだ。


『同じ乳を吸うのでも、人間の男と人間の子供では全然意味が違うな。主殿よ。クァッハッハッハッハ。これは傑作じゃ。あと5年は成長せぬと娘っ子の誤解は解けぬぞ。』



 10%覚醒した頭で、エクスのバカ笑いを黙って聞きながら、シルフェさんへ、子供とは違う意味で乳を吸わせてほしいと真剣に頼むかどうか、考えていた。


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