プロローグ
ジャンルに迷ったのですが、リアルに近いファンタジー、ということにしておいてください。
戦争モノと思われるとは思いますが、未来の科学を面白おかしく書くこともあると思うので、きっとファンタジーちっくになります。
(リアルな武器、戦車などには全く詳しくありませんので、その筋の人は読まないが吉です)
人類が2000年の大台を難なく突破してから約100年が経つ。
今はもう、ある強大な力を持った一国が全ての国を統治する、そんな世界だ。
以降、科学の進化を目の当たりにできるのはその国の住民のみで、残りの国は一つの例外もなくその当時から何一つ進歩を見せない。
そんなこと、出来るはずもなかった。
当然ながら使える電気量や物資など、その他発展に必要なもの全てを牛耳るのはそのトップの国だからだ。
世界はその国を帝國と呼んだ。
力の差を理解すれば、その呼び名に文句をつける者はいなかった。
だが、その現状に不満や異議を抱かない者もまたいない。
日本もその限りだ。
東に脳で勝とうとする者いれば、西には腕で勝とうとする者もいる。
皆、負けてはいないのだ。
そんな闘志を燃やす理由はただ一つ。
まだ支配される前の時代を知っている人間がかろうじて存在するから。
そして、事実そこに居た者が語る話を聞く者が存在するから。
この物語は、帝國とその他の国、日本の話である。