リア充エクスプローダー【設定資料】
【あらすじ】
ときどきアルバイトに行くだけでほぼ引きこもり状態の非リア充の暁那遊|(あかつきなゆ/ナユナユ)は、ツイッターでつぶやいた「リア充爆発しろ!」十万回目ツイートを踏んだことにより、自分たちが住む世界と似た、違う世界へとトリップしてしまう。
その世界では、気が付くとあちこちで人間がリアルで爆発している。新聞やテレビのニュースを見ると、なんとこの世界はリア充が本当に爆発するという、とんでもない世界だった。
非リア充なんて楽勝だろう、と思っていたナユナユだったが、バイト先で正社員に決まりかけ、見知らぬ間にモテモテになり、大富豪から気に入られ、肉体改造の危機に陥り、幾度もリア充になりかける。
そんなナユナユは、「爆発しないリア充さえ殲滅すれば、この世界は平和になる」というモットーのもとに作られた「リア充殲滅部隊」に加入する。彼らは敵対する組織、「非リア充討伐部隊」を殲滅すべく、争いは激化。その中で妙な違和感に気が付くと、「リア充が爆発する」という非日常の黒幕がいることに気が付く。
途中、ナユナユは非リア充の少女に恋をしてしまう。彼女もこちらを気に入っているようだが、思いを伝えてしまえばリア充になってしまい、爆発してしまう。
非リア充討伐部隊の放つ刺客|(主にハーレム部隊、大富豪部隊)をかいくぐり、黒幕を突き止める。しかし、黒幕を倒すも、リア充が爆発する事実に変わりはない。とあるタイムリミットが近づく中、ナユナユは爆発しても構わないと、彼女に思いを告げるのであった。
【登場人物】
・暁那遊(あかつきなゆ/ナユナユ)(名前は適当)
主人公。大学卒業後、フリーターでバイト先を転々としながら、引きこもる生活をしている。
ツイッターがきっかけでリア充が爆発するという世界に巻き込まれ、非リア充を保ちながらこうなってしまった原因を突き止めるため、リア充殲滅部隊に入隊。
【組織とか】
・リア充殲滅部隊
爆発しないリア充たちを殲滅させ、リア充爆発を食い止めようとする、非リア充で構成された組織。
あまり外で活動しないので体力は低いが、コンピュータやゲームといったことに関しては有名企業も真っ青なほどのプロフェッショナル。
物理的な攻撃も行うが、得意なのは精神的な攻撃。
・非リア充討伐部隊
非リア充不要論を叩きだし、非リア充を徹底的に爆発させようとする、「爆発しないリア充」で構成された部隊。
彼らは多くの暗殺部隊を所有しており、あらゆる手を使って非リア充をリア充に仕立て上げて爆死させる。
彼らの思想は、「優秀な人だけを選別し、それらの子孫を繁栄させることで差別のない平和な世界ができる」という共通のもの。
非リア充討伐部隊に加入したものには、リア充になっても爆発しないワクチンが支給(有料)される。これにより、「爆発しないリア充」の部隊が出来上がる。
・ハーレム部隊
美男美女で構成された、「爆発しないリア充」及び「非リア充」で構成された部隊。
非リア充たちを勘違いさせ、何人もの人にモテていると錯覚させてリア充と思いあがらせることで爆発させることを得意とする。
全員が美男美女であれば、外見で差別されることのない平和な世界ができるという考えから、一度外見の悪いものを淘汰させ、美男美女だけの世界を作ろうとしている。
・大富豪部隊
金持ち集団。当然、「爆発しないリア充」で構成されている。
非リア充たちに金をばらまき、金遣いが荒くさせるというリア充化により爆発させることを得意とする。
全員が金持ちになれば、貧富の差がなくなり、誰もお金で苦労することが無くなるという考えを持っており、貧乏人を徹底的に排除しようとしている。
・科学研究部隊
科学技術のプロフェッショナルの、「爆発しないリア充」及び「非リア充」で構成された部隊。
非リア充たちを拉致したのちに人体改造を行い、チート性能に仕立て上げる。それにより調子にのってリア充化させて爆発させる。ある意味力技。
全員が一流大学の大学院出身であり、頭脳は一流であるが思想の危険度も一流。
全員が優秀な頭脳を持っていれば、世界の発展につながると信じて疑わず、頭の悪いものを排除しようとしている。
リア充を爆発させるウイルス「リア充エクスプローダー」を開発した部隊であり、同時にワクチンも開発している。
彼らは非リア充を狩る一方で、大金でワクチンを希望者に販売しており、それにより非リア充討伐部隊の形成及び運営を行っている。
・黒幕
リア充が爆発する原因となった黒幕。名称は未設定。
彼らは「リア充がお金を貯めこむことで経済状況が悪くなるため、金を使わないリア充どもを殲滅させ、金を使う非リア充を残すことで社会を成立させよう」という危険思想を持っている。
科学技術部隊に、「リア充エクスプローダー」を開発させ、ある方法によって拡散させていた。
この目的を達成するためには、相反する活動をしている非リア充討伐部隊は邪魔な存在になるはずだが、どうやら高見の見物で様子をうかがっていたらしい。
その様子により、劣勢になった方を切り捨てようと考えている。結果は非リア充側の完全敗北となり、残った科学研究部隊を全滅させた。
【リア充エクスプローダー】
科学研究部隊が生み出した、一種のウイルス兵器。
空気感染や水道感染により、街の人間に感染させる。耐熱性や耐薬品性があるため、加熱や塩素消毒に強い。
通常は脳内に寄生し何もしないウイルスだが、人間が幸せだと感じた時に生成するホルモンを感知し、それを摂取し、体内で爆発物質を合成する。
この爆発物質が一定量を超えると、このウイルスは体内で人間の肉体に作用し、発熱を促す。こうしてタンパク質凝固点以上の温度を加えることで、爆発物質が化学反応を起こし、人間が爆発する。
ウイルスが肉体に作用するために必要な爆発物質の量は体内にいるウイルスの量に比例する。そのため、爆発の規模もウイルスの感染量に比例する。
また、爆発物質は一定時間が経つと体内で分解され、ホルモンとは違う物質となるため、長時間ホルモンが分泌されずに爆発物質が作られないと、体内の爆発物質は減少していく。
そのため、爆発させるためにはある程度長期間ホルモンが分泌される(=リア充の状態が継続している)必要がある。
なお、ウイルス同士が特定範囲にいるとそれをホルモンと誤って感知して共食いを始めるため、人体に感染できるウイルスの量には上限がある(一時的に上限を超えることはあるが)。また、同じ理由で、体内で増殖することはない。
ちなみにこのウイルスにはワクチンが存在する。ワクチンを接種すると、ウイルスに対し、爆発物質の合成を阻害する酵素を打ち込むため、爆発物質が合成されることが無くなり、リア充になっても爆発せずにすむ。
また、ワクチンが生成する酵素は、人体に多量にある物質で作るため、一度接種すればどれだけウイルスが存在しても攻撃し続けることができる。
爆発前に体全体が赤く発光する現象が起こる。これは、ウイルスが肉体に作用し発熱させているため。そのため、人間では触れ続けることも困難なほど高温になる。数秒後、爆発するように頭が吹き飛ぶ。
【物語の進行】
第一章:リア充爆発編
ナユナユがツイッターでつぶやいていると、突如リア充が爆発する世界にトリップしてしまった。バイトをしながら非リア充維持を目指すが、バイト先で正社員候補になったり、脈絡もなくモテモテになったり、バイト先で大富豪に気に入られて大金をつかませたり、変な科学者に拉致されそうになったり、あらゆる場面でリア充化しそうになる。
なんとかリア充化を防ぎながらバイトを続けていると、あることをきっかけにリア充殲滅部隊の存在を知り、入隊を決意する。
第二章:vs非リア充討伐部隊編
リア充の中でも「爆発しないリア充」の存在を知り、主にそれらの人物で構成された「非リア充討伐部隊」との交戦することになる。
だが彼らの部隊であるハーレム部隊、大富豪部隊、科学技術部隊などは強力で、次々と仲間たちをリア充化爆破していく。
そしてとどめに、非リア充のライフラインであるインターネットを爆破され、ナユナユは心が折れてリア充化しそうになる。そこを非リア充の少女に救われ、恋に落ちてしまう。
だが、この恋が成就すると爆発してしまう。ナユナユは自分の恋心を隠しながら非リア充討伐部隊との交戦を続け、ついにハーレム部隊と大富豪部隊の殲滅に成功する。
最後に残った科学技術部隊との交戦後、彼らから黒幕について聞かされる。リア充爆発の真の目的、その黒幕、謎の装置、「リア充エクスプローダー」。様々なキーワードを得て、最終決戦に挑む。
第三章:vs黒幕戦
ついに突き止めた黒幕。だが、黒幕とてそううまくはいかない。
非リア充討伐部隊よりも強力なリア充化手段を持つ黒幕の手下たちに、リア充殲滅部隊は大苦戦。
強力な欲望活性化に理性をぶつけ、何とか黒幕の元までたどり着く。
だが、そこで黒幕の思わぬ計画を耳にし、一度は爆発しそうになるナユナユ。
しかし、そこで助けたのは、恋をしていた少女。二人の愛の力により、見事黒幕を倒すのだった。
黒幕を倒したはいいが、リア充が爆発するという事実は変わらない。それどころか、黒幕がいた建物が倒壊寸前。大型爆弾でもない限り、逃げることはない。
そこでふと、ナユナユは思いついた。部屋にある数々の培養装置。爆弾ならここにたくさんあるじゃないか。
崩れる部屋でそれらを手に取り、一気にウイルスを飲み込む。
「爆発しても構わない、君を愛している」
「……私も」
少女を助けるため、ナユナユは彼女に愛の告白をし、リア充化するのだった。
第四章:そしてその後
気が付くと、ナユナユは自分の部屋の布団で寝ていた。
やはり夢だったのだろうか、とバイト先に向かうと、見たことがある少女の姿。
思わず声をかけようとするが、戸惑ってやめてしまう。が、逆に少女から声をかけてきた。
バイトが終わり、公園でその少女に「夢」のことを話した。
くすくすと笑いながら聞く少女。そして最後に彼女はこういった。
「もし、この世界で爆発するとしても、私を好きになってくれますか?」
そういって、彼女はナユナユにキスをした。