表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/22

8 僕

 僕は飛行機を操縦している。左手を動かせば機体は上下左右、自由自在に動けるし、右手を動かせばミサイルだって撃てる。今僕はパイロットになっている。そして敵機を撃ち落とす。それがミッションだ。

 しばらくするとお目当ての奴らが来た。機首を上げる。ぐるりと上から回って相手の背後につく作戦だ。まだ敵のレベルも低いからそれで十分だった。

 計算通り僕は相手の背後についた。あとは親指を動かしてミサイルを撃つだけだ。タイミングを見計らい僕はカウントダウンを始める。

 5、4。

 敵は左右に機体を揺らす。照準をあわせないよう抵抗しているみたいだが、無意味だった。

 3、2。

 相手は懲りずに高度を上げ下げする。まだ序盤だから、コンピュータはかなり馬鹿だ。

 1。

 僕はボタンを押す。ミサイルが飛んでいく。僕の思っていた弾道に沿って。

 胴体に突き刺さる。そしてほぼ同時に爆発が起きる。それに巻き込まれないように僕は左へ大きく逸れる。

 爆発した敵機を探す。今まさに落ちているそれをすぐに発見した。この瞬間が一番好きだ。無力でただ小さくなっていくだけの相手を見るのが。最もこれができるのは最初の方だけだけど。後半でこんなことをしていたら、僕も落ちてしまう。高レベルの敵は一瞬の隙も見逃さない。

 

 エンディングが流れて僕はようやくテレビの画面から目を離した。携帯の画面を開き、時刻を確認する。午前三時ちょうどだった。日付が一日進んでいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ