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MURDER OF  作者: 和菓子
23/30

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 その膝蹴りの衝撃は「痛い」を通り越してある地点さえも通過する。

 「地獄」だ。

 脳が断末魔の信号をクエーサーの如き高速の点滅を繰り返す。その信号が全身の全神経に送られる。途端、全身が丸ごと、烈火に貫かれた。




 眼窪の裏側の完全なる闇の中、ぷつりと意識が途絶えた。




 みんな、しぬんだ。

 みぃんな、しぬんだ。

 あかいおはながたくさんさいたよぉ、あはははは


 誰だ手前ェ?


 みんな、しぬんだ。


 そうか。


 みぃんな、しぬんだ。


 そうか。


 あかいおはながたくさんさいたよぉ、あはははは


 そうか…松崎…田口…修一…死んじまったんだよな…。


 みんな、しぬんだ。


 …。


 みぃんな、しぬんだ。


 …。


 あかいおはながたくさんさいたよぉ、あははは


 …幾つだ?


 …………。よっつ。


 松崎…田口…修一…と…俺、いや違う。




 あいつだ。

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