表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/60

2025/07/08[先生とわたしと自販機]

 ぴぴぴぴぴぴぴぴと言う音がして、7がよっつ揃った。

「ええっ、当たりだ」

 わたしは買ったエムコーヒーをアスファルトの上において、デミタスを押した。

ガコンと缶が転がり出た。

なんだか無駄に運を使ってしまった気がする。

「先生ー、はいデミタス」

「えっ、奢ってくれるとかどうしたの?」

 失礼な。

先生のわたしに対する認識はどうなっているのか。

自動販売機の当たりですよ、と言って再度差し出すと、先生は抵抗なく受け取ってくれた。

「ふうん、自動販売機って本当に当たるんだね。僕当たったことないから」

 プルタブを引き上げながら先生はのたまう。眼鏡を外して目頭を押さえている。

デスクトップの画面は起動中で、この冷房の聞いた部屋の温度を上げていた。

 先生の部屋は物が少ないのに雑然としていてなんとなく居心地がいい。家に居るよりもよっぽど落ち着く。

パソコン周りに置かれた黒猫の置物だったり、乱雑に置かれている車の鍵についているキーホルダーは赤いりんごだ。たしか先生が好きな漫画のキャラクターの好物だったはずだ。

先生のスマホのカバーはたしかこれまた好きなアニメの機関のロゴが描かれたケースだ。

先生はわりとアニメが好きだ。わたしも一緒に観たことがあるけれどちょっと気まずかった。

わたしはそんな先生が面白くて好きだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ