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2025/09/01[古書店、本]
扉を開けると、古書の匂いがする。
本棚には単行本が、文庫本がずらりと並べている。
最近流行りのロマンタジーが読みたくて来たけれどどれがそうなんだろう?
表紙から箔押しで、お高いもの、いつでもどこにでも連れていける文庫本。本を読んでいるときだけは、自由でいられた。
どんなに辛いときも、体がきついときも、読んでいれば忘れられた。
可愛らしい表紙の作品を見つけた。
単行本、一冊完結、独特な触り心地の表紙。今日のおともはこの子だ。
わたしはその本を持ってレジに向かった。