↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
21/71

2025/07/24[電子書籍、家出]

 電車の中で、バスの中で、車の中で、わたしはKindleのアプリを開く。

本が好きだ。物語が特に好き。ファンタジー、ミステリー、現代物のラノベも、異世界転生も美味しくいただける。泣ける話も笑える話も、好き。

でも最近はちょっと紙の本より電子書籍に傾いてしまっている。だって、暗闇でも読めて、ポケットに何万冊と入るから。

 小学生の時にiPhoneを買ってもらって、パパにKindleをインストールしてもらった。

それからお手伝いなどをしてアマゾンギフトカードを買ってもらって、セールのときに買ったり、ポイント還元のときに買ったりして、漫画も小説も全部スマホの中。

KindleのPaperWhiteを買おうかと思ったけど容量的に、スマホのほうが適してる気がしてそのまま。

 私の趣味は読書が主で、たまに音楽を聴くくらい。だから家出しようと思ったときも、小さなミニショルダーにスマホとお財布とワイヤレスイヤホンと小さなモバイルバッテリーだけで良かった。だからどこへ行くのかも聞かれずにわたしはすんなりと家を出た。

 わたしが小学一年生になったとき、妹が産まれた。最初はよくわかんなかったけど、妹は“出来が良い”のだそうだ。

可愛くて、色が白くて、二重で、唇の形まで完璧で。歩き始めるのも発語もわたしより早くて、計算ができるようになるのも、文字が読めるようになるのもわたしよりもずっと早かったって。イヤイヤもしないで、自分で何でもやれて、困らせないとってもいい子なんだって。お父さんとお母さんの宝物なんだって。

 ねえ、じゃあわたしは?

妹が宝物なら、わたしは何?

 中学生になったわたしは家を出た。

だって、父と母には妹がいるから。

わたしには、父と母は途中からいなかったけど。

 わたしは知らない街の夜を歩いて、風を感じた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。