表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
時空超越ストライカーズ!~A Football Tale in Great Britain~  作者: 雪銀かいと@「演/媛もたけなわ!」コミックシーモア等で連載中
第一章 Travel to Whiteford

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/90

12話

       12


 両チームのメンバーは、各自のポジションに着いた。コート上にはアンパイアとして、試合に出ない会員が二人、立っていた。

 コートの外、レフェリーの役割を担うダンが、高らかに笛を鳴らした。

 桐畑が出したボールを、遥香が10番に戻す。チームAのボールで、試合開始。

 フォワードの右から二番目の桐畑は前へと走り始めた。10番に視線を送って、パスを要求する。

 しかし10番は、桐畑が視野に入っていないのかドリブルを開始。すぐさま、敵のフォワードのチェックを受ける。

 10番は身体を揺らして突破を試みるも、敵選手の伸ばした足に阻まれた。零れたボールが2番に収まる。

 敵が遠いからか、2番は、大きな助走を取った。すぐに走り込み、パワーが全開といった風なキックを行う。

 キック&ラッシュ。ディフェンスの背後へとボールを蹴り込んで、フォワードを雪崩れ込ませる戦術である。敵のディフェンスのゴールへの背走による優位性の確保に、主眼が置かれている。

(さっきの突進ドリブルといい、この闇雲キックといい、この時代の連中はずいぶんゴリ押しが好きだねぇ。どうもスマートじゃねえな。俺としては、もっとクレバーに行きたいもんだが)

 半ば呆れる桐畑は、オフサイドに注意しながらパスを追う。しかしバウンドしたボールは、誰にも触れられずにゴール・ラインを割った。

 ふうっと息を吐いて俯いた桐畑だったが、やがて顔を上げた。すると、予想を超えた事象が視界に入ってきた。

 敵のキーパーを含む両チームの選手、四人が、コート外のボールを全力で追い掛けていた。後ろにいるダンの、大真面目な大声が鼓膜を揺さぶる。

 四人はボールまで数mのところに達した。四人のうち三人が身体をぶつけ、競り合いを始める。

 真ん中に位置する敵のキーパーがヘッド・スライディング。両手でボールを掴み、地面に押し付ける。

 キーパーの傍らでは、追走者の一人だったチームAの7番が派手に転び、仰向けに倒れ込んだ。

(いやいや、あんたたち。ボール、外に出たじゃんかよ。いったいどうして、んな必死に追い掛けるわけ?)

 疑問でいっぱいの桐畑の耳に、集中を感じさせる遥香の、玉を転がすような声がし始める。

「ごめん。伝え忘れてたね。ボールがゴール・ラインを割った場合、先に地面に押さえたチームが、試合を再開するの。守備側だったらゴール・キック、攻撃側だったら、押さえた場所からキック・イン。運動量は多いけど良い経験になるし、気合を入れていきましょ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ