↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
57/70

アリアーナからの手紙

お読みくださりありがとうございます!

「ローザさん、手紙よ‼︎」


 一通の手紙を持ってやってきたメーアは二つに結んだ髪を揺らしながらやって来た。


 その後ろには、本来手紙を届けるはずだったのであろう使用人が息を切らして立っていた。


 お見苦しい姿をと申し訳なさそうにしながら、メーアの手からローザの手に手紙が確かに渡されたのを見届けると疲れ切った様子で持ち場へ帰っていった。


「ありがとう、メーアちゃん。誰からかしら?」


 愛らしいが落ち着いた柄の封筒はリッタのセンスとも違い、かといって両親や兄が使うものでもない。


 差出人を見れば、アリアーナの名前が書いてあった。


「アリアーナさんからね」


 友人からの手紙に思わず頰が緩む。


 ローザはメーアの相手をエリシャとヘレンにしばらくの間任せると、自身はアリアーナからの手紙を読み始めた。


 そこにはアリアーナたちの近況が綴られていて――。


 かつての級友たちからローザが元気なのかと質問責めにされたことや、クロードの変化についてなど書かれていてローザは笑みをこぼした。


 一度手紙を畳むとメーアの相手をして、それから手紙の返事を書くためにペンをとった。


 ペンを手にしたものの、ローザの手は動かない。


 友人に向けたこういった手紙を書くのは初めてなのである。それ故に、どう書くべきか悩んでいる。


「どう書けばいいのかしらね」


 呟いたローザにヘレンがお茶を持ってくる。


「思いのままに綴ればよろしいのでは?支離滅裂な文章でもそこにある思いは伝わりますので」

「そう、ね。ありがとう、ヘレン」


 そうしてローザが書き上げた手紙はいつものような形式的なものではなく、ローザの手紙としては随分と砕けたものになった。


 翌日に書き直そうとしていたローザだったが、寝ている間にエリシャが送る手続きを済ませてしまっていたため、そのまま送ることになった。


 それを見ていたマシューはエリシャの行動に呆れた顔をしていたが止めることはしなかった。

 エリシャ同様、書き上げたばかりの手紙が一番ローザの飾らない言葉だと感じているからだ。


 同じくエリシャのとった行動を見ていたヘレンは、ローザの言葉を無視して郵送手続きをしたエリシャに驚きつつ、楽しそうにエリシャに加担をしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。