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ふとんのエッセイ集

ファンタジー設定厨が自分の世界観設定の過程を真面目に語る~創作のお悩み解決に役立つ……かもしれない~

作者: ふとんねこ


 こんにちは、ふとんねこです。

 猫の鼻息のぴるぴるに、秋を感じます今日この頃。鈴虫の音に似てるんだな、これが。

 ふとんの住まいは少し涼しくなってまいりました。これは秋です。芋栗美味し。


 本日の思い付きは、お他所様の活動報告でわきゃわきゃと話し、そう言えば自分の頭の中できちんと整理整頓したこと無いと気づいた『世界観』のこと。


 活動報告でも読みたいという嬉しいお声をいくつもいただけましたので、うふうふとやる気に満ちて執筆開始です。


 設定厨気味なふとんねこの世界作りについてまとめてみましたので、是非お付き合いください。


(`・ω・)<作家は創造神だ!!


 長くなって自分自身もごちゃごちゃしそうなので数字を振り、まとめまで書いていきましょう。


 それでは参ります。



1.キャラクターに合わせて舞台を整える


 世界観を設定していく、ということはつまり作品を作るということなので、お話とキャラクターに合わせて作成を始めるのがふとんねこ流。


 こんなお話を、こんなキャラクターで書きたい。そんな気持ちのもと「そのお話にはどんな世界が必要か?」を考えていきます。


 最初は小さな規模で良いのです。

 国の名前、街の名前。頭の中で適当なプロットを組み立てておき、それに合わせて必要な情報を選択、設定していきます。


 お話の、真っ白な背景に、何となく景色が分かるくらいに淡く色を乗せていく作業だと考えてください。

 こうしてからしばらく眺めていると勝手に世界は広がり始めます。自分の頭の中の記憶や情報を組み合わせて、アニメーションとかに変換できるくらいの世界が生まれたらいいですね。



 そうしたら次はお話に合わせてそれらを少し細かくしていきます。


 じゃじゃん、ここで出てくるのが年表。

 ふとんねこのファンタジーの場合は神話のときもありますね。


 あまり年表の必要ないものならば話の流れに矛盾が生まれないように軽くプロットに「何年後、何年前」とかを書き込んでおくくらいでいいんですけど……年表って楽しいんだなぁ。


 最新のもので話を進めます。

 えー、ふとんねこの最新の創作年表は魔法王国&学園モノファンタジーでして。


 しかも3部作。1部から3部にかけて時間が流れる仕様です。長ぇ。

 ちょっと魔法技術が発展したり、魔法そのものは衰退したりするんですねぇ。楽しい。


 さて、そんなお話を考えついたとき「学園では歴史の授業が欲しいなぁ」と思ったのが全ての過ち。


 神話(かなり簡素)に加えて約900年の歴史作成という楽しい時間が始まってしまいました。


 大陸全体に共通する暦とかは、やったら死ぬなぁと思ったので我慢し「王国暦」なるものを作成。

 建国者の魔法使いたちが北の果てへ去るまでの神話を軽く書く(2部でこの時の魔法使いたちに関わる話がメインになるので必須だった)。


 戦乱の時代、やべぇ国王の時代、すげぇ国王の時代、豊作に大飢饉、侵略、地形変化、隣の国が滅ぶ興る。何々の功績で名家誕生、逆にお取り潰し……


 世界史上で見かける出来事をほどよくファンタジーにアレンジして落とし込む感じですね。

 魔法ファンタジーなので、すんごい魔力量の人が暴走して辺り一面焼け野原とかもやりました。


 こうなると国王が何代目、とか、名前は何だったとか別名は何だとか、止まらなくなってきますねぇ。


 そして問題は戦争。こいつが出てくると隣国の情報をきちんと設定する必要が出て参ります。わー広がる広がる。


 友好関係を結んでいたり、王女が嫁いだり嫁いできたり、クーデターで新しい国になったり、同盟して、それを無視して侵略してきたり、その理由が飢饉だったり宗教だったり……


 地図を作る必要が出てくるのもこの辺りですね。海の名前とか、半島名とかも付け始めると止まらない。


 名前を考えて、理由を作って、国が弱る頃に邪教に飲み込ませたりしました。国は興して潰すもの。そんな勢いです。


 そしてはい出た、宗教。

 難敵ですよ。


 取り敢えず、設定したりお話の上で動かしたりするのが楽なのは一神教なので大抵一神教にしちゃいます。

 ほら……大いなる神の下で、聖戦とかをするじゃないですか。煽動しやすいんですよね、物語の中の民衆を。


 でも作るのが本当に面倒な上に、すぐ潰れたりするから燃費が悪い感じです。

 必要なかったらなるべく登場させたくないのでした。


 そんなこんなで名前表、年表、地図が出揃いましたら、プロット(雑)片手にレッツ執筆スタートです。

 ※神話については3で書きます。



2.書き始めたら……足りねぇ


 お話の第1弾(この後改稿を繰り返していくもの)を書き始めたら、ふとんがしょっちゅう遭遇する事件が起こります。


(;゜∀゜)<足りねぇ……


 お話を広げていく過程で足りない設定がじゃんじゃか出てくるわけですよ。


 書き手の方は経験ありません?

 予定外のことをキャラクターがやらかして突然隣街の名前を作らなきゃいけなくなったり、全く予定にないキャラクターが生まれてきたりするあれ。


 綿密なプロットを組み立てているタイプの方や、きちんと計画して執筆を始める方には起こらないのかもしれませんが、粗雑なふとんねこはよく遭遇する事件なのでした。


 そんなわけで、足りなくなったら情報を追加していくわけですが……


 そうすると今度はその追加分によって膨らむ設定が生まれます。ひゃー!


 そうして第1弾はボツに。

 改稿した第2弾を書き始めます。


 こんな感じで、世界はとどまることなく広がっていくのでした。これもまた楽しいんですけどね。


 お次は歴史年表の代わり、神話について語らせていただきますね。



3.神話作り~私が創造神だ!~


 ふとんの『銀星と黒翼』を最後まで読んでくださった方はご存知でしょうが、この作品は細かい年表がない代わりに世界観の根幹を担う神話が存在します。


 最終話前に『はじまりの物語』として投稿したものはその神話の1部ですね。


 神話作りは年表より作成がまだ楽なのですが『はじまりの物語』を書いているときに「神話っぽい」神話を作るには神話を読んでおく必要があるかなぁと感じました。


 こう……神話特有の「マ?」みたいな出来事って結構あるじゃあないですか。多神教は特に(一神教も勿論「マ?」案件ありますけどね)。


 頭割ったら娘が誕生、もものちからってすげー!、話しかける順番で子作りの結果が変わる、切り刻まれて川へリリースのち復活(一部のみ魚に食われる)……


 こういう「ナニソレ」って言うのを自分から捻り出すのはなかなか大変で、神話を作った古代の人々はすごいなぁと思いました。

 神話っぽいものを書くにはそういう古代の人々の知恵が役に立つんです。ふとんはエジプト神話が大好き。


 そんなわけで、自分で言うのもあれですが結構頑張ったので『はじまりの物語』には、そんなナニソレがちょっと含まれています。


 すぐ大人になる特殊な双子、衝撃で口から出る予言、それを持ち去る奴、泣きすぎて川に、木の葉から国民生成、血から子供生成、喜びの声から魔物兄弟……


 言葉を持ち去るってナニよソレ。


 とまあ、こんなナニソレが神話っぽさに繋がるんじゃないかなぁと勝手に思っております。



4.まとめ


 そんなわけで、世界観の設定はこのように行っております。自分のやり方をきちんと文章化して整理したのは初めてですが本当に楽しいものでした。


 設定厨の方なら分かると思いますが、本当に楽しくて、やっていると止まらないのが世界観設定です。

 年表なんて、ふとんは数字が苦手なんですけれど、一所懸命に王の在位期間とか計算して楽しんでいるんですよ。


 細かい設定を作り上げると今度は書きたくなって仕方がなくなるので、普段はネタを思い付いても我慢していることがほとんどです。

 だって連載抱えているし……一応ラストまで考えておくとは言え、エタる可能性はゼロではありません。エタは避けたい、そんな書き手ふとんねこです。


 現在は900年の年表を作った魔法王国&学園モノファンタジーが書きたくて仕方がありません。

 と言うか我慢できなかったのでステキブンゲイ様の下書きに第1部の1話・2話を置いてあります。投稿しなくても、形になると少し満足するので……

 3部作全てに恋愛を絡ませる挑戦も考えて、ついでに超好みのキャラクターが登場する番外編まで思い付いてしまって、あと4人のふとんが欲しいです。


(`・ω・)<急募:千手観音!



 ただ、必要な設定と不必要な設定は自分の中で取捨選択したり、妥協したりしないといけないのが小説執筆。


 何故なら、楽しく全力で作った世界観設定は読者様へ向けて語りたくなってしまうことがあり、それはとても良くないことだからです。


 しかも物語の中で!!


 これはいけない。すごくいけない。

 設定厨の病気「世界観語り」が発症した小説はとてもよろしくありません。


 そうなると「てめーの小説を読みに来てんであって、世界観設定を読みに来てんじゃねぇですわよ!!」と読者様はお怒りになられます。


 最初の頃の『銀星と黒翼』は本当にそんな感じでした。思い返すとひどい。かなり設定語りマンでした……今は改善したと信じたい。


 そんなわけで「世界観設定たのしー!」となっている書き手さんは世界観語り病に気を付けてくださいね。



 この話の案を活動報告で呟いた際に、沢山の方から読んでみたいとのお声をいただけて嬉しかったです。ありがとうございました。


 何が必要か、自分なりに考えて書きましたが、何か不足や、気になること等ありましたら是非ご質問ください。全力でお答えいたします(世界観設定の話しをするのが大好きなので)。


 楽しくやらせていただきありがとうございました。

 それでは、また次の思い付きでお会いしましょう!!


連載エッセイの方でやろうと思ったんですが、まさか4000字近くなるとは思っておらず……等と供述しており。

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本文に出てくる完結済み本格派ハイファンタジー
こちらからどうぞ→『銀星と黒翼』
― 新着の感想 ―
[良い点] ちょうど設定とか書くとかあたりで唸っていたので、勉強になりました。 なんかどうも途中でこっぱずかしくなったり、頭で書いているだけになったりするというか……。
[一言] 終始楽しく読ませていただきました! 私はどちらかというとガチガチに設定固めちゃうと文章にならなくなっちゃうタイプなので、(とは言っても結局書きながら設定を足していき、いらん裏設定ばかりが増…
[一言] やはり重厚なファンタジーには綿密な設定が必要なんですね( ..)φメモメモ このエッセイを読んで、私設定厨じゃないなと再確認しました……。じゃあなんだ、構成厨か?(;'∀') 設定を深め切る…
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