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混血の帝国 Under the darkest hours  作者: 深夜のピロシキ屋さん
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普段の通学路 マッテオとの会話

いつも書いているのが深夜になっているので多分深夜テンションで書いてますね。これ

「おーい! エーベル!起きろー! また二度寝するきかー!早くしないとお前の美人なお母さんが悲しい顔するぞ!

前から女性は悲しませちゃいけないってあれほど言ってるだろ! まぁ、お前のことだから関わりのある女の子ことなんて指折り数える程だもんな!」

「うるせぇーよ!マッテオ!僕はとっくりに起きてるし、二度寝なんてしてないよ! だいたいお前だって碌に女の子と会話できてないじゃないか!」

「うっ、とにかくだ。早く鞄に道具と教科書入れて降りてこいよ!後5分だけ待ってやるからさ。」

「言われなくても準備は既に完了済みさ。全くお前は本当に世話焼きなんだから。」

あいつは僕の友人の一人、マッテオ・カステリーニ。

僕の父親と同じフュンデラーで僕とは違い完全な純血種だ。

正直僕のような別人種同士のミックスという存在はこの世界においては完全な少数派であり、どの人種もそれぞれの血統を尊重する傾向にあるため、僕のようなミックスは異端者として忌み嫌われることが多い。特に母さんのヴァイスマンや彼らに顔かたちが似ている長耳族のエルフなんかは根本的に他の種を蔑視しているため、殊更僕のような存在は奇妙に映るだろう。

だが、マッテオのフュンデラーは異種間でのミックスの数は少ないものの、それらに対する差別的意識はないに等しい。

それは単に彼ら特有の陽気な性格が影響しているかどうかはわからないが。

僕は急いで階段を駆け下りると、キッチンで洗い物をしている母さんが目に入った。

僕はただ小さく「いってきます」と言って玄関を出た。

微かに母さんの「いってらっしゃい」の声が聞こえた気がした。

玄関外の街頭の下ではマッテオが退屈そうにもたれかかって僕を待っていた。

「あと15秒遅かったら置いていってたぞ。」

「ごめん、ごめん。ていうかマッテオ、お前僕が来るまで数えてたのかよ! こういう時だけ大雑把じゃなくなるよな。まぁ、いいか。とりあえず学校行こうか。」

「そうだな、早く行かないとまた課題の量増やされるぞ。もう単語の書き取りなんて退屈な作業はこりごりだ。」

「うわぁ、それはめんどくないな。僕は算数の計算問題だったけどな。」

「いいなぁ、エーベルはギガンティシュ語マスターしてて、俺は一からまた別の言葉の単語覚えるなんて無理だよ。会話はうまくいくんだがな。」

「会話がちゃんと出来るならそれでいいと思うよ。それにマッテオはギガンティシュ語とブランビッラ語の二か国語が話せるじゃないか、十分すごい!」

「そうか? 幼少期の名残ってやつだよ。だんだん忘れつつあるがな。」

マッテオは元々ここ帝政ギガンティアの生まれではなく、少し離れたブランビッラ王国の出身だ。

ブランビッラの多くはフュンデラーが占めているため、ギガンティアと比べてほとんど他種族を見ることはない。

その為か20年前の世界大戦以前のブランビッラは非常に閉鎖的な国でもあった。

が、彼らが大戦に負けて以降は徐々に国も開放的になっていき、今ではここギガンティアでもよく見かけることは珍しくない。

ただ彼らの多くはマッテオの様に流暢にギガンティア語を話せる者が多くなく、憚られることが多い。

そもそも大戦後に勝利国中心で創設した「世界連盟」においてここギガンティアは多大なる影響を及ぼしていて、世界共通語をギガンティシュ語にまで定めているほどだ。無論それは世界の支配者こと彼らギガンティアだといっても過言ではない。

「ここだと家族と話す以外はギガンティシュ語だからな、圧倒的にブランビッラ語に割く時間がないんだよ。まぁ、ここインゼルフェルトは商業都市だからか、出稼ぎできてるフュンデラーも沢山いるから他の都市よりかはマシかもな。」

「確かによく見るよな、フュンデラーにキェツェラー、ドワーフにシュヴァルツマンもな、あとはこの前初めてレプティリーエンも見たな。」

「マジか⁈ 100km以上も離れたところからよく来てるもんだ!」

「本当だよな、商業都市だからなせる技かもな、他のギガンティアの都市じゃどんな扱いを受けるのなんて明白だからな。」

「あー。その通りだ。クソっ!あの忌々しいエルフと白人間が!」

「おっ、おい落ち着けって、マッテオ!全くお前はすぐに感情的になるからな。まっ、そこがマッテオの長所だったりもするんだがな。さっ、もうすぐ学校だ。」

こうやって当たり障りのない会話をマッテオとしているとあと200メートル先まで学校の"二つの"正門が近づいてきた。


物語の最中に少しずつこの世界の成り立ちや様々情報を出していきたいと思ってます!

ではまた次で

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