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プロローグ 世にも珍しい少年

本には不思議がいっぱい。

自分の知らないことや、決して経験できないことも、本なら全部叶えてくれる。



例えば、楽しい本なら気分はウキウキ、悲しい本なら涙が溢れ、

過去や未来の出来事だって本の中なら自由自在。



しかし、今や本に変わりインターネットが主流である。

誰もが物心つく頃には、すでに携帯端末を持つ時代。

本など過去の遺物であり、携帯は日常に置ける基本ツールでもあった。


だが、信じられない話だろうが携帯端末を持たない少年が居るのだ。


名前はりくと言い、幼稚園に通う今時珍しい本が大好きな少年なのだ。

一体、どんな子供なのだろう。


◇◆◇◆


浜辺で図鑑を眺める子供の前を海鳥が軽やかに散歩する。


「鳥さん、こんにちは。僕の名前は(りく)。えーと、この鳥のお名前は・・・

シロチドリだ。前に本で見たことある。」

僕は、普段目にしない自然や生き物に興味津々。


海に乱反射するまばゆい光にあわせてたくさんの魚が水面を跳ねる。


「ふわぁー、良い天気!お空も真っ白! あっ、お魚だ! いつか僕もお魚釣り、してみたいなぁ。」

雲ひとつない真っ白な空と澄んだ赤い海が鮮やかなコントラストを描く。



「あれぇ、おかしいなぁ?・・・確か青だったような・・・」


身体を伸ばしながら、僕は何故か違和感を感じていた。



「りっくん、そろそろ帰るわよ!」


「ねぇ、ママ。お空と海って青だよね?」

「りっくん、違うわよ。お空は白で、海は赤でしょ!?」


母は笑顔でそう答えると、帰り支度を始めた。



「りっくん、今日は楽しかった?」

「うん。いろんな生き物がいたよ!ママ、またお出掛けしようね!!」


僕はとびきりの笑顔で答えた。


でも、僕の感じた違和感は何だったのだろうか・・・。


◇◆◇◆


さぁ、これから始まる僕の不思議体験、君にだけそっと教えてあげるよ!


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