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転生転生と最近はそればかり

作者: 吉田 弘樹

オレはラノベ大好き中年おじさん。

毎日介護の仕事でヘトヘト。

恋愛そんなのする暇ない。嘘誰も相手にしてくれない。

今日はどのラノベを読もうかな。

最近転生もので溢れている。

少し食傷気味である。

最近小説やアニメなどで転生やら異世界やらとよく耳にする。そんな一辺倒な流行りにうんざりしていたオレが異世界に転生して早3日。


転生する前のオレは所謂青年実業家と言われる人物でキレイな妻と3人の恋人がいるような遊び人。金は使っても使っても増える一方の大成功者。

……のような人生に憧れを持ったまま年齢を重ねた中年、伊藤幸太であった。


その日もいつものように介護の仕事を終え、家路に着いた。だれもいない部屋に玄関でただいま…と返事のない挨拶をした時である。ドーンという音と共にオレは死んだ。どうやら何かが爆発したようである。

その時オレが感じたことは、え?あれ?だった。


まぁ、そんなことはどうでもいいこと。

この転生した『異世界』はテンプレ通りで、モンスターやら巨人やらが闊歩している。

それに対してオレが出来ることといったらひっそりと物陰に隠れて震えることくらいである。

オレが何に転生したかって?なんの面白味もないただの人間の姿だった。

ここはとにかく寒い。転生したからといって都合よく寒さに対する耐性がついているわけでもなく、ただ我慢するだけである。10分に一度は巨人が前を歩いているのでそうそう移動もできない。ただ唯一チャンスがあるとすれば、1日に一度は頭の悪そうな巨人が通るのである。その時になんとかすればここから脱出できそうだ。

ドスーン、ドスーン……来た。やつだ。やはり頭の悪そうな顔をしている。

顔の近くを飛んでいた鳥に夢中になっている隙に巨人の足から腰蓑まで駆け上がった。どこに向かっているのだろう、1時間ほど歩いたか、ある村に着いた。

そこは小さな村で大半が老人であった。

ここでその村と巨人との関係を探り、何か問題があれば解決していくのが最近の異世界系の主流であろう。

しかし、オレはそこまでのモチベーションはないし、メリットも特になさそうなので、その村を去った。


今度は楽しそうな街を見つけたい。なんせ元の世界では取り柄のない、つまらない中年であったのだ。楽しみといえば月に一度みなみちゃんに会って癒されることのみ。みなみちゃんと過ごすのには90分2万円程かかっていたため、そう何度も会えるわけではなかったのでやはり淋しかった。

そうだ今度は若い可愛い女の子がいる街に行って人助けをして感謝されハーレムを作りたい。

そう目標をたてた。


そこからのオレはすごかった。とにかく街を見つけては困っていることがないか聞きまくった。


今では街一番の便利屋として働いている。


モンスターと戦わずとも、ドラマチックなストーリーがなくとも、こうして街のみんなの笑顔が見られればそれでいい。


転生ものをバカにしていたオレだが、転生するのもいいものだな。みんなもどうだ?







私の拙い小説を最後まで読んでいただきありがとうございました。

感想、ご意見がありましたらどうかコメントしてください。きついご意見も今後の成長のためになりますのでよろしくお願いします。

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