決断×覚悟×事情×思惑
観閲ありがとうございます
御目汚し失礼しています。
軽く説明回?です
魔法使いがいつもより余計にしゃべっております
そして少女が魔法使いに拾われてから一ヶ月余りが経った頃
魔法使いが住む小屋の近くの修練スペース、ここは彼が鍛練するために樹を切り倒し草を抜き根を焼き付くした自慢のフィールドだ。
『カノン、物理保護70、手足配分30!』
『ハイししょー!』
威勢よく返事をしながら下手なりに気をコントロールする少女の姿があった。
『そのまま3分維持!並びに正拳突30本!!』
『ハイししょー』
とやり取りをしていていた魔法使いが違和感に気付いた。
『それが終わったら物理保護100%のままこっちに来い』
『…?はいししょー』
そして男の前に来る少女
『…あの、師匠?』
『じっとしていろ』
そう言うと目を瞑り何かを探る様に右手を少女に翳す
『…………』
『?』
『やはり』
『何かへん?』
『おかしい、出力が低すぎる…本当に全力か?』
『もちろん全力だよ~、そろそろきついから解いていーい?』
『ん、ああ悪いが後一分我慢しろ』
『はーい…』
本格的に探る男、段々と顔色が曇ってゆく
『おい、まさかお前どこか悪いんじゃ…』
『…バレた?バカなの』
『…は?イヤそんなのはわかりきってるが私が言いたいのは…』
『ひどーい!師匠そんな目でみてたんだー』めそめそと無く少女にいやだの違うだの慌てる男
そうこうしているしている内に少女の体力が限界を迎えはりゃーとバカっぽい声をあげ倒れ込んでしまった
『…!?おい!!』
何とか抱き止める男、そして男は彼女の体温が異様に低い事に気付いた。
そして男は彼女が人里に帰りたがらない理由を遅蒔きながら理解した。
『…う?』
『気付いたか…』
『あーその顔はバレちゃったかー』
男のイラつきながらも心配するような優しい表情に嬉しげに微笑む少女
男は等々その日は何も言えなかった
そして次の日
『おはよーあなた♪』
目を覚ますと眼前にはベットに忍び込んだ少女の何事もなかったかのような笑顔があった
『…お前なぁ、男のベットに勝手に忍び込むなよ』
呆れ顔で言う男に少女は嬉しそうにおや、脈あり?と笑うとキスを迫る、が男はまともに相手をせずさっさと起き上がる
『やーいけずー』
『そう言うセリフは見た目後10歳歳くってから言えっての』
『身体の事は言いたく無いなら無理には聞かん、だが居着く以上最低限の治療は受けて貰うぞ』
『はーい…』
その夜
『さて、どうするかなぁ…
魔法には基本的に火、水、風、土、金の五属性…そこに複数の属性を合わせた上級魔法に通常の属性から外れた光、闇とあるんだが……私には光だけは使えん
光と闇は必ず生まれつき一人一属性しか……』
自室のデスクに古書を拡げブツブツと呟く男
『基属性にも簡単な治癒魔法はあるにはあるが出血を止める、怪我を治す、痛みを緩和する程度の気休めでしかない……
やはり光属性しか……しかしな…………エルフとは光魔法をダークエルフとは闇魔法を遺伝的に受け継ぐ、故にダークエルフの私には…………』
苛立ちデスクを握り拳で叩き付ける
『闇魔法にも傷を癒す術はない訳ではない、己が体力を犠牲に他者を癒すコンバート魔法…
……アリシア、彼女が使った最後の魔法
失敗すれば術者は愚か対象も魔素に還元され消える……
アリシア……エリス………私はどうすればいい』
その日、男は一晩中悩み、そして男が悩もうが少女がどうであろうが…変わらず今日も日は昇る
観閲ありがとうございました
次回は弟子視点での説明回を予定しております。
よろしければまたお越し頂ければ幸いです。




