最悪の出会い
観閲ありがとうございます。
初投稿作品ですので誤字脱字、おかしい表現等ありましたらお気軽にご指摘下さい。
わかった、叶えてやる、但しどういう結果になっても決して…
男は最期に義故知なく笑ってそう言った
科学が発達し魔法が廃れ始めれ、魔法使いが危険視され追われるようになった世界
ここはそんな世界の中の比較的魔法に理解があるアラフガルド国の山奥の一軒家
面倒な…魔法使いは何かを感じとり気だるそうにつぶやき立ち上がると
右手には簡素な杖を持ち、服装は深緑のフードローブの如何にもと言った格好に着替え小屋を飛び出した
魔法使いの家に程近い山中
狼に追われボロボロになりながら辛うじて逃げる小柄な少女が一人
ハッハッハ!!
ハッハッハ!!
『死にたく…ない、死にたくないよう』
彼女は血塗れだった、大部分は唯一の肉親の返り血ではあったが、森中を無理に走ってきたので木々で切り確実に体力を奪われていき……しまいにはその場に倒れ込み動かなくなる。
薄汚れた灰色狼、倒れ込んだ少女に残念そうにフンッと一鳴きすると立ち止まると飛び掛かろうと溜めを作る。
それが捕食者の命取りだった。
狼が少女に飛び掛かろうとした瞬間、何者の目に求まらぬ速さで何かが宙を飛び狼の顔面に衝突、牙を折るに止まらず頭部が消し飛び辛うじて残った胴体もきりもみながら宙を飛ぶ。
それは魔法使いが投げ魔法で極限まで加速した杖なのは撃ち抜かれた狼さえ気付かなかった事だろう。狼を吹き飛ばした後緩やかに杖はターンしキャッチすると彼は安堵の溜め息をついた。
『全く胸糞悪い、無駄な殺しをさせやがって……しかも本人は気絶中かよ』
イラつきながら呟くと少女を雑に担ぎ小屋への帰路に着いた。
『ったく、杖がイカれたか…魔力がうまく伝わらん!』
男は忌々しげに何度か振ると薪オーブンに放り込む
『杖一本この御時世買ったら幾らすると思ってるんだ』
誰に言うでも無く吐き捨てると、パチンと指を鳴らし火を付けると鍋に鮮やかな色の薬草を複数入れ煮込み始める。
『ん…ここは?兄さま……?』
『目が覚めたか、悪いが私はお前の兄じゃない。
まぁ良い目が覚めたなら自分で脱げ』
『……え?』
半身を起こすとあり得ない言葉にキョトンと口をあける少女
『え、じゃねぇ脱げと言われたら大人しく脱げ、手間かけさせるな!』と何時までも呆けている少女の服に手をかける男だったが次の瞬間
『キャアアアアアア!!?』悲鳴と共にがむしゃらに放った少女の拳が男の顎を見事撃ち据えた
『がっ!てめ…人が折角治療してやろうと思ったのに!!』
『や!だってカノ女の子だよ?何する気なの?』
『だ~か~ら~治療だっつてんだろうが糞坊主!!』
『だからカノは女の子だって言ってるでしょ変態オヤジ!!』
三十分後
『で、この小屋に連れてきたんだよ』
『それならそうと言ってよ…』
『あーあー悪かったよ、俗世を離れて長いんでな…ガキの扱い何てわからん』
口では強がっているがこの魔法使い、ボロボロである
肉体面で決して常人に敵わない魔法使いが身体強化の補助も無しに殴られたのだ、気絶しなかっただけでも奇跡に近い(笑)
これが街を追われ山に住み着いた魔法使いと死にかけを拾われた少女との出会いだった。
観閲ありがとうございました。
一応終わりは考えていますが中間は完全ノープランです。
短めかも?その位しか決めておりません
生暖かい目で見守って頂ければ幸いです。m(_ _)m




