異変発生!華人小娘 紅 美鈴登場
「霊夢さん」
「何?」
「最近霧多いですね」
「そうね」
「これって異変じゃないですか?」
「どうかしらね。ただ霧が続いてるだけかもよ」
「いや。流石に一週間も霧が続くのはおかしいでしょ」
そう霧は一週間前から続いてる。
しかも色が紅いのだ、最初は幻想郷特有の霧かと思った。霊夢さんもなにも言わないし、だがどうも違うらしい村の人からも原因を調べてくれと沢山頼まれてるのだが霊夢さんが動かないと俺も動けないしなぁ。
俺は改めて外を見た。
「霊夢さん本当に動かなくていいんですか?」
「.....わかったわよ。めんどくさいけど洗濯物とか乾きにくいし調べましょうか」
「それでこそ霊夢さんです」
「ふん。ほらさっさと準備しなさい」
「了解です」
すると誰かが走ってくる気配があった。
「霊夢。異変だぜ知らべに行こう」
「......」
「......」
「あれ?どうしたんだ?」
「なんでもないわ」
「あはは。今からその異変の調査に行く予定だったんですよ」
「そうなのか。で。原因の場所とかは分かってるのか?」
「あー。実はまだなんですよ」
「そうなのか・・・・」
「まぁわたしの勘ではあっちが怪しいと思ってるんだけど」
そう言って霊夢さんが指をさしたのは湖のある方だった。
「湖の方ですか」
「そう。私はなんかあると思ってるのよね」
「霊夢さんの勘は結構当たりますし、行ってみましょうか」
「おし!それじゃ早速行こうぜ霊夢、鏡夜」
「はいはい。行きましょうか」
「あ!鏡夜待って」
霊夢さんは俺を引き止めた。
そしてその手にはカードが握られていた。
「はい?なんですか?」
「これ持っておきなさい」
「これは?」
「スペルカードよ」
「え!今まで持たせてくれなかったのに、急にどうしたんですか?」
「今まではね。でも私の勘だけど今回はちょっとやばい気がするのよね」
今回の異変はそれほど危険というわけか、しかし俺は技がない。俺に出来るのは村正で弾幕を出すくらいだ。能力はあるが、これは今の状態では役に立たない。
「あんたがスペルにするほどの技が無いのはわかってるわ、でも持っていても損はないでしょ?」
「それはそうですね」
「ん。それじゃ今度こそ行きましょうか」
そして俺たちは霊夢さんが怪しいと言っていた湖の方へ向かった。
少しして何か黒い球体が飛んでるのが見えた。
「なんだあれ?」
「さぁ?でもなんかフラフラして危ないわね」
「一応攻撃してみるか?」
「まぁ魔理沙さん攻撃はもう少し様子を見てからにしましょう」
俺は魔理沙さんにそう言った。なんかアレ知ってる気がするんだよな、なんだったかな。
そんなこと考えてると黒い球体は木にぶつかった。するとその中からルーミアが出てきた。
あ!そうかアレ、ルーミアの能力か今まで近くでしか能力使ってるの見たことないから気づかなかった。
俺は霊夢さん達にちょっと待っててと一言かけてルーミアに近づく。
「おーい!ルーミア大丈夫か?」
「うーん。大丈夫~」
「そうか良かった。しかし気をつかないとルーミアの能力は自分も見えなくなるんだから」
「そうだね。鏡夜達はこんなところで何してるの?」
「俺たちか?ここ最近霧出てるだろ?それの調査だよ」
「そうなんだ気をつけてね」
「あぁありがとうルーミア」
ルーミアに別れを告げて霊夢さんたちのところに戻る。
「随分長く話していたわね」
「い、いやすいません」
「まぁまぁいいじゃねーか霊夢そんな怒らなくても」
「私は別に怒ってなんかいないわよ・・・・ただ時間を無駄にしないでと言ってるの!」
霊夢さんの言うことももっともなので反論できない。
「本当すいません。異変解決したら、なんでもしますから今は勘弁してください」
「・・・・そうねそれじゃ行きましょうか。それとさっきの言葉忘れないでよ!!」
「は、はい!」
そして俺たちはそんなことを言いながら湖に向かった。
☆
しばらくして湖に到着した。
「着いたわね」
「そうですね」
「霊夢の勘だとここら辺が怪しいんだよな?」
「そうね」
「うーん。見る限り湖に変化はないな」
三人で辺りを見渡してると、自分を呼ぶ声が聞こえた気がした。
「ん?魔理沙さん何か言いました?」
「え?私はなにも行ってないぜ?」
「あれ?おっかしいな確かに誰かに呼ばれた気がしたんだがな」
「気のせいじゃないのか」
「そうかもしれませんね」
気のせいそう思い探索を続けようとした時ーー
「鏡夜なんで無視するのさー!!」
「いた!?」
急に背中に痛みが走る。
どうやら誰かが俺の背中に突撃してきたらしい。
「いたた。誰だよ全く」
「チルノちゃんダメだよ~」
「ふん!鏡夜があたいの事無視するのがいけないんだ!」
「もう~鏡夜さん大丈夫ですか?」
そう言い手を差し出してくる人物を見た。
「ああ。ありがとう大ちゃん」
そう大妖精だった。ということは突撃してきたのはやっぱり。
「全くいきなりひどくないかチルノちゃん」
「鏡夜があたいを無視するからだよ」
「無視って別に無視したわけじゃないんだが・・・・ちなみにどこから声かけたの?」
「あっち」
そして指を指した方へ視線を向ける。
「あの木の所?」
「ううん違うその奥の大きな石のところから」
石?俺は改めてチルノちゃんが指を指した方をもう一度確認した。
そしてよく目を凝らしてみると確かに奥の方にあるね大きな石がーーて。あんな遠くで聞こえるわけないだろ!?
「チルノちゃん流石にあの距離は聞こえないよ」
「・・・そんなことより鏡夜はこんなところで何してんの?」
「いや!聞いてよ!?」
「あー。もう!うるさい!」
「はぁまったく」
チルノちゃんはいつもどおりだな。
さっき会ったルーミアと同じ説明をチルノちゃん達にも説明した。
「というわけなんだ分かった?」
「ふーん霧の調査ねーー最近多いもんね」
「だから二人とも何かこの辺でおかしなものとか見なかった?」
「うーんそうですねあっちにいつの間にか赤いお屋敷が建ってました」
「んー。そっか二人が知らないならここは違うのかな?」
「本当!?大ちゃん、ありがとう。」
「おーい!きょうすけー!」
「あ!はーい今行きます。それじゃ二人ともまたね」
「はい頑張ってください」
「ばいばい鏡夜」
チルノちゃんと大ちゃんに別れを告げると俺が話してる間周りを調べていた魔理沙さんのところに向かった。
「すいません魔理沙さん」
「気にしなくていいぜ。あいつらこの辺住んでるんだろ?なんか情報はあったか?」
「はい。どうやら赤い屋敷がいつの間にか建ってるみたいです」
「赤い屋敷かなんか怪しいな、霊夢に知らせるか」
「そうですね、霊夢さんのところに行きますか」
「そうだな。」
「霊夢さんは確かもう少し奥に行ったのを見たので行きましょうか」
「おう!」
それから霊夢さんが向かった方へ歩いていく事にした。しばらくして霊夢さんの姿が見えてきた。
「あ!霊夢さんいましたね」
「そうだな。おーい霊夢!」
「ん?あら二人とも・・・どう?何かあった?」
「実はな鏡夜が有力な情報手に入れてきたんだぜ」
「はい。一応こっちに来る前に、湖周辺に住んでる妖精達にも聞いて見たんですが、どうやらここ最近突如赤い屋敷が建ったみたいで」
「そう・・・赤い屋敷ってあれのことかしら?」
「あれ?」
俺は霊夢さんが指を指した場所に目を向けた。
そこには確かに赤い屋敷が建っていた。確かにこの霧が出る前にここに来たときは無かった建物だ。
「あれみたいですね、俺が前来たとき無かったですし」
「うひゃー、本当に赤いな」
「それじゃ、とっとと乗り込みましょうか」
「そうですね・・・え?犯人確定でいくんですか?」
「そうよ?こんなところに、いきなりこんな建物出来るわけないでしょ?だから絶対ここに犯人がいるわ、私の勘がそう言ってる」
今の霊夢さんに何言ってもダメなのは経験上わかってるので何も言う気は起こらなかった。
「はぁ分かりました」
「よし!それじゃさっさと行こうぜ」
それを合図に俺たちは、その赤い屋敷に向かった。
しばらくするとその屋敷の入口と思われる門が見えてきた。そして、その門の前に人影が見える。
「ん?誰かいますね」
「そうね、あそこの門番かじゃないかしら?」
「とりあえず話しかけてみようぜ」
「え?」
「なんだ?」
「いえ、意外だなって、魔理沙さんなら、問答無用で攻撃するかと思っていたので」
「それはひどいんだぜ」
「ははは、まぁ話しかけましょうか」
そして門の前にいる人に話しかけようとしたときーー
「止まりなさい!」
その人物に止められた。
「あなたたち、ここに、なんの用ですか?」
「いや、俺たちはーー」
怪しいものじゃないと説明しようとしたとき、俺の横を何かが通っていった。
そして、それは門の前にいる人に向かって真っ直ぐ飛んでいっている。
ドォン!!
「なぁ!?なにしてるんだぜ!霊夢」
「何って。弾幕撃っただけだけど?」
「なんで撃ったんだよ!まだこいつらが犯人とは決まってないんだぞ!?」
「こいつらが犯人よだから問題ないわ、それにあいつ当たってないわよ」
「え?」
「当たる瞬間。霊夢さんの弾幕叩き落しましたからね」
そう、先程霊夢さんが放った。弾幕は地面に落とされたのだ。
「全く問答無用で攻撃とは、ひどいですね」
弾幕が地面に当たった衝撃で舞っていた砂煙が晴れて来て先ほどとの人は無傷で立っていた。
しかし先程とは違うところがある、それは目だ、その目は明らかにこちらを敵として認識している目だった。
「それで改めて聞きますここになんの用ですか?」
「この屋敷に用があるのよ、だからそこを通してもらえないかしら?」
「なるほど、残念ですが主の命令により、ここには誰も通すなと言われていますので、どうかお引き取り願います」
「私たちは、その主に用があるの、もし、その邪魔をするなら無理やりでも通らせてもらうわよ」
「はぁ、仕方ないですね。力尽くでくるということなら、紅美鈴ここから先、あなたたちを通す訳にはいきません」