常闇の妖怪と氷の妖精
早朝神社の鳥居の前で掃除をする鳴海鏡夜の姿があった。
「はぁ眠たい...幻想郷の異変そうそう起こるわけないしなぁ」
時間は八雲紫との会話に戻る。
☆
「そうね。それは貴方から妙な気配がしたからよ」
「妙な気配?」
「ええ、分かりやすく言うなら妖力を感じたのよ、人間であるはずの貴方から」
「へーそうなんですか」
鏡夜は今知ったようなリアクションをした。
「そうよぉ、だから監視をしていたの、最近よくわからない連中を見かけるようになったからね」
「ちょっと待ってよ紫。よくわからない連中ってなによ!」
「そんなこと言われても困るわよ、変な仮面つけて見るからに怪しい連中なんだから」
その時。鏡夜はある人物を思い浮かべた。
「神殺し」
「え?」
「ふーん。貴方あの変な連中を知ってるの?」
「まぁ、おそらくですけど・・・・それは神殺しという結社だと思います」
「その話詳しく聞かせてもらえるかしら?」
鏡夜は少し迷ったが話すことにした。
ついでに自分がどうゆういきさつでこの幻想郷に来たのかを・・・・・。
そして、霊夢さんからも妖力を持ってる理由を聞かれたため、おそらくこの刀が原因との事を説明をした。
そして二人にその刀を見せた。二人はこの刀一つに大妖怪クラスの妖力があることを教えられ、さらにそのレベルの妖力が自分にも流れてるなら身体能力は人間をはるかに超えてるはずだと伝えられた。
「色々分かりましたけど、結局八雲さんは俺をどうするつもりなんですか?」
「んーそうね神殺しなんていう厄介そうな連中が出てきたとなると霊夢一人じゃ荷が重いと思うし」
「まあ確かに奴らのリーダーを見る限り、その配下もそれなりに強いと思います」
「そこでよ!貴方にお願いがあるの」
「え?なんですか?」
「霊夢の異変解決を手伝って欲しいのよ」
「はぁ!?紫あんた何言って」
「まぁ落ち着きなさい霊夢。聞いた話だと彼、弾幕勝負だと魔理沙と互角みたいじゃない?」
「確かに鏡夜は最近魔理沙との勝負で勝ち続けてるけど!!」
「霊夢さん」
「なに!」
「俺にその異変解決を手伝わせてください」
鏡夜はそう言った。なぜ彼がそんなことを言ったかといえば、彼はあの神殺しのリーダーを名乗る人物が気になっていたのだ、何故かはわからない、だけど気にななるのだ・・・・。
「鏡夜は本当にそれでいいの?」
「ええ。俺は霊夢さんの家に居候してる身ですし、何より俺にその力があるならなおさら」
「そう・・・・・ならもう止めないわ、それと異変解決を手伝うってことは普通の妖怪退治も手伝ってくれるわよね?」
「え?あぁもちろんですよ」
「霊夢も納得してくれたみたいだし、この話はこれで終わりにしましょうか」
そう言い八雲さんはどこからから出したのか、お酒を持っていた。
「あの、俺未成年なんですけど」
「この幻想郷に年齢制限なんてないわよ」
そう言って紫さんは酒をコップに入れて飲ませようとしてくる
その後は流されるままに酒を飲まされ記憶が途中でなくなっている
☆
「全く八雲さんにも困ったもんだ...ん?」
掃除をしてると階段を上ってくる一人の老婆が目に入った。
「おはようございます。今日はどうされましたか?」
「鏡夜くんかい実はね....」
それから説明をうけ。最近、近くの森を縄張りにした妖怪が人を襲ってるとのことなのでその退治を頼みに来たとゆことだ
「なるほど分かりました、その依頼引き受けましょう」
「おぉお願いしてもいいのかい?」
「ええ。もちろんです任せてください」
そして、その説明を霊夢さんに伝え初の妖怪退治をすることになった。
「ここね」
「みたいですね、ちょうどそれっぽいものもいますし」
そして霊夢さん一緒に妖怪を倒していく。
「あ!」
あともう少しで妖怪を全て倒せるところで、妖怪たちがバラバラに逃げていった。
「ちぃ!面倒ね、鏡夜あっちに逃げた敵は頼むは、あたしはこっちのを追いかけるから」
そう言われた鏡夜は妖怪を追いかけて、そしてその妖怪を倒した。
「ふぅなんとか追いついた。しかしこいつ逃げ足だけは早いな、そのせいで少し離れてしまった」
そして空を飛ぼうとした時。近くの茂みが揺れた。そして一人の女の子が顔を出した。
「なんだ?」
「ん?あなたはだれ?」
子供?いやこの気配は妖怪だな
「あぁ俺は鳴海鏡夜だよ」
「なるきょう?」
「言いにくいなら鏡夜でいいよ」
「そう....鏡夜は食べていい人種?」
「なに!?いや食べちゃダメな人種だよ」
「えーあたしお腹空いたー!」
「そんなこと言われても....あ!そうだこれ」
そう言って鏡夜は、カバンの中に入れていたおにぎりを目の前の子に渡した。
「わーこれあたしにくれるの?」
「うん」
「ありがとう」
そう言っておにぎりを美味しそうに食べている
「そういえば君なんて名前なの?」
「ルーミア」
「ルーミアっていうんだ」
「鏡夜はいい人だね」
「そうか?まぁもう人を食べようとしちゃダメだよ」
「でも何か食べないとお腹すいちゃうし」
「....じゃあご飯。俺が作って持ってきてあげるよ」
「本当?」
「あぁここに持ってきてあげるよ」
すると遠くの方に自分を呼ぶ声が聞こえた。
「あ!忘れてたルーミア悪いけどもう行かないと」
「うん♪」
「ふふ、また明日ここにご飯持ってきてあげるからバイバイ」
「バイバイ」
それから霊夢さんと合流して神社に帰った。
それから数日様々な妖怪退治などの依頼をこなしていった。
何回かこなしてるうちに霊夢さんも認めてくれたのか、弱い妖怪の退治程度なら一人で行かせてくれた。
あとルーミアだが何回かご飯届けに行っていたらどうやら後をつけられていたらしく、今は自分から神社に来るようになった。
少し霊夢さんを説得するのは苦労したけど
そうして今も湖の周りを縄張りにしていると聞いて退治したところだ。
「ふぅ。ちょっと苦労したな、もう少し体鍛えたほうがいいかな?」
そう独り言を言っていると湖の方で声が聞こえてきた。
「やっぱあたい最強ね!」
「そ、そうだねチルノちゃん」
声の主を発見し少し遠くで見ていた。
すると最強と叫んだ青色の服を着た少女と少し困った表情をしてる少女がいた。
「なんだあれ?」
「大ちゃん!あっちにもいるかもしれないし行ってみようよ」
「チルノちゃんもう可愛そうだし、やめてあげようよ」
「なによーこれからがいいとこなのに」
なんかよくわからないが、ほっておけないので話しかけることにした。
「あのー」
「ん?なによあんた」
「俺は鳴海鏡夜よろしく」
「なるきょー?」
「チルノちゃん鳴海鏡夜さんだよ」
「君もか・・・・鏡夜でいいよ」
「ふーんそんで鏡夜あたいになんの用なのよ」
「チルノちゃんいきなり失礼だよ」
「大ちゃん見てなさい!ちゃっちゃとこいつ倒しちゃうから」
そう言ってチルノと呼ばれていた少女は弾幕を撃ってきた。しかし魔理沙さんや時々霊夢さんと、弾幕勝負をしていたため特に苦労することなく弾幕勝負に勝った。
「うそ....あたいが負けた」
「いきなり弾幕撃ってくるなんてびっくりするじゃないか」
「あんた名前教えなさい!」
「いやさっき言ったし」
「もうチルノちゃん!」
今まで端っこで見ていた女の子が急に大声を出した。
「うわ!急になによ大ちゃん」
「なにじゃないよもう!」
「なんかよくわからないけどご、ごめん」
「まぁまぁ。とにかく二人ともなんて名前なの?」
「あぁごめんなさい私は大妖精こっちはチルノちゃん」
「あぁ大妖精だから大ちゃんか」
「ええまぁ///」
そう言われて傍目からでもわかるくらい顔を真っ赤にしていた。
そうして何気なく鏡夜は時間を確認すると退治に行ってくると言って、だいぶ経つことに気がついた。
「あまり遅くなると霊夢さんに怒られるな。そろそろ帰るか」
「あんたもう一回あたしと勝負しなさい!」
「あー悪いもう帰らないといけないんだよ、だから勝負はまた今度な」
「えーなら仕方ないわね、勝負絶対忘れないでよね」
「あぁ忘れないよ、じゃあねチルノちゃん大ちゃん」
こうして博麗神社に無事帰った鏡夜だったが霊夢こっぴどく怒られてしまった。
最近よく霊夢は自分のことを心配してくれるなーと鏡夜は心の中で嬉しく思っていた。