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東方~不幸な少年の物語~  作者: Coops
始まりの物語
3/8

出会い魔法使いと巫女

「・・お・・・き・・おい・・・きろ」


 声が聞こえる、それもすぐ近くで。

 誰を呼んでる?俺を呼んでるのか?

 なら、起きないといけないのかな?でもまだ寝ていたい気持ちもある。第一俺を呼んでるとは限らないしな。

 もしかしたら、俺の他に別の誰かがいるかもしれないし、きっとそうだ、だから、もう少し寝ていよう。



「起きないな、もしかして死んでるのか?」

「....いやちゃんと息はしてるなやっぱ寝てるのか」

「よし!ならもう少し耳元で叫んでみるか」


 すぅー


「起きろー!!」

「うわぁ!」


 何事かと耳を抑えながら起き上がる鏡夜。


「な、なんだ今のは耳がキンキンする」

「あはは、すまないな、あまりにも呼びかけても起きないから耳元で叫ばせてもらったよ」


 そう笑いながら言い放つ魔法使いのような格好した金髪の少女がそこにいた。


「そうか、しかし、なにもあそこまで大声で叫ばなくても。今もまだ耳がキンキンしてるし」

「そうか、それは済まなかった」

 

 少女はちょっと申し訳なさそうに頭をかいてる。


「まぁ、ありがとう。起こしてくれて、もし、このまま倒れていたら大変なことになってたかもしれない」


 そう、素直にお礼を言うと、少女はお礼を言われたのが恥ずかしかったのか。ちょっと照れた感じで目線をそらした。


「ははは、お礼なんてそんなたいしたことしてないぜ」

「そ、そんなことよりお前はなんでこんなところに倒れていたんだ?」


 そう言われ、今まで起こったことが全て脳裏によみがえる。

 彼は殺されかけたという恐怖心が湧き上がって来た。

 しかし、今、目の前に女の子がいる、その女の子に自分が怯えてるところを見せるのは彼のプライドが許さないため、なんとか恐怖を押さえつける。


「い、いや色々あってね、君の方こそなんでこんなところにいるだ?」

「私か?私は霊夢のところに行くところだったのさ」

「れいむ?」

「あぁ、この先を行ったところに村があってなその村にちょっと寂れた感じの神社があるんだ」

「その、神社で巫女をしてるのが博麗霊夢っていうのさ」

「へー、君とその霊夢って人は仲がいいんだね。」

「ま、まぁな。もう親友みたいなもんだぜ」


 彼女はまた照れた様子でそう言った。


「ところで巫女さんってことはやっぱり化物のこととか詳しいのかな?」

「化物?あぁ妖怪のことかもちろん詳しいぜってゆうかあいつはそれが専門みたいなもんだからな」


 好都合なことになんと化物もとより妖怪の専門家ときたか、それなら話を聞かねばなら

ないと鏡夜は心の中で思った。


「ねぇ、その霊夢って人のところに案内してくれないかな?」

「ん、霊夢のところにか?いいぜ!そんぐらいお安い御用だ、そんじゃ、善は急げだ私の箒に乗りな」

「え?なんで箒に乗るの」

「そんなの決まってるだろう霊夢のところまで飛んでいくんだよ」

「え!君飛べるの!?」

「ん、当たり前だろ?空を飛ぶなんてそんな珍しいことでもないだろ」

「そ、そうなんだ」


 正直驚いた。どうやらこの世界は人が空を飛ぶのは、それほど珍しいことではないみたいだな。

まぁ俺も一応。空を飛べるから、それを隠す必要が無いのはありがたいな。


「どうした?早く乗れよ」

「あ、あぁちょっと待って」


 そう言い、辺りを見渡し、鏡夜はあるものを見つけると、その場所に行きそれを拾いあげる。


「あったあった」

「それは刀か?お前の武器なのか....」

「まぁ、そうかな、ごめんね止めちゃって行こうか」

「よし、それじゃ全速力で行くから、しっかり掴まってるんだぜ」

「わ、わか....だぁぁぁぁぁぁ!!」

「あはは、なんだ今のだぁぁって」

「笑い事じゃないよ、いきなり飛ぶからびっくりしたじゃん」

「いや、すまないぜ」

「ところでお前の名前まだ聞いていないんだが、なんて名前だ?」

「え?あぁ、そうだったね、わ....俺の名前は鳴海鏡夜だよ」

「君の名前は?」

「私か?私の名前は霧雨魔理沙だぜ」

「そうか、よろしくね霧雨さん」

「魔理沙でいいよ、なんかむずがゆいし」

「そう?じゃあよろしく魔理沙さん」

「"さん"もいらないんだが....まぁいいか、よろしくな鏡夜」


 こうして二人は挨拶をやっと交わして霊夢とゆう人物がいる神社に向かうことになった。











「よっと到着したぜ」

「へー、ここが霊夢さんってかたがいる神社ですか」


 そこは確かに霧雨魔理沙が言ったとおり参拝客が少なく寂れた雰囲気が漂う場所だった。


「なぁ言ったとおり寂れた神社だろ?」

「寂れた神社で悪かったわね!」

「げ、その声は霊夢」


 どうやら魔理沙は霊夢がいるのを気づいていなかったみたいだ・・・・。

 鏡夜は霊夢の存在に気づいてはいたが、ワザと魔理沙を止めることをしなかった。

 その理由が、この博麗霊夢という人物がどんなものなのかを、判断するためだ・・・・。

 助けてもらった魔理沙の親友を鏡夜も疑いたくはないのだが、ここに来てあんな目にあってしまった以上。そう、簡単には信用はできないのだ・・・・。


「まったく。いきなり目の前に降りてきたかと思ったら、本人を前にして、いい度胸じゃない?」

「い、いやーまさか霊夢が、この時間に掃除をしてるなんて思わなくてさ」

「はぁ、まぁいいわ。で?今日はなんの用なの、つか、その男誰よ?まさか彼氏が出来たから自慢しに来たとかじゃないでしょうね」

「へ?ち、ちち違うだぜ、こいつとは今日初めてあったばっかだし、かかか彼氏とかそんなんじゃないんだぜ」

「ふーんそれじゃ何しに来たのよ?」

「そ、それは私はいつもどおり暇つぶしにだけど」

「こいつがお前に会いたいっていうから連れてきたんだよ」


 そして博麗霊夢の視線がこちらに向けられる


「始めまして、えーと。博麗霊夢さんでいいんですよね?俺は鳴海鏡夜っていいます。よろしくお願いします」

「よろしく、それで私に、なんの用なのかしら?」

「えっとですね、少しお聞きしたいことがあるんですよ」

「....そう、まぁ立ち話もなんだから上がって頂戴」

「ありがとうございます」

「ん」

「はい?」


 なぜか霊夢は掌をこちらに向け、何かを、ねだってくる。


「な、なんですかこの手は」

「話し聞いてあげるんだからお賽銭」


 お、お賽銭ってあのお賽銭ですか

 驚いた彼女は話を聞くからお金を出せと言ってるのだ、第一、お賽銭ってあなたの後ろにある箱に入れるもんじゃないんですか!?


「....はぁ分かりました」

「へー」

「お、おいなにも霊夢の言う事、聞かなくてもいいんだぜ!」

「いいんですよ、こっちも色々教えてもらうんですから」

「まぁ少ししか出せませんけどね....」


 そして、お金を取り出そうとした手が止まる。


「あら?どうしたのかしら」

「いえ、そういえばここってこういったお金使えるんでしょうか?」


 そして財布の中から五百円を見せる。


「あー、あなたもしかして?ここの人間じゃないわね」


 その言葉に魔理沙は何言ってるんだって顔をしていたが、鏡夜にはそれの意味をすぐに理解をした。


「まぁお察しの通りです」

「そう、なら今回は要らないわ」

「あれ?いいんですか」

「私がいいって言ってるんだからいいの」

「分かりました」


 この時、鳴海鏡夜は博麗霊夢に対する警戒を少し解いた

 まだ信用できるところは少ないが彼女は善と悪でいうならおそらく善寄りだと、判断したからだ。


「さてっと、まず何から聞きたいのかしら?」

「そうですね、やっぱりここがどうゆう世界なのかを知りたいです」

「そうねそれじゃーー」

「ちょ、ちょっと待ってくれ」


 そう言い、鏡夜と霊夢の会話に割って入ったのはさっきから会話についていけてないであろう霧雨魔理沙だった。


「なによ魔理沙。人が話そうとしてる時に割り込まないでくれる?」

「え?あぁそれは悪かったぜ....じゃなくて!ちょっとは私にも分かるように説明してくれよ」

「なんで鏡夜が幻想郷の事知りたがっているんだよ」

「はぁ、魔理沙あんたも鈍いわね」

「な、何がだぜ?」

「そのー、鏡夜さん?がここ幻想郷の住人じゃないことよ」


 幻想郷・・・・・なるほど、ここはそう呼ばれているのか


「な、なんだってー!」

「何をそんな驚くことあるのよ」

「だって鏡夜一回もそんな話。しなかったぜ」

「ご、ごめん。いつ話そうかと思ってたんだけど、タイミングがつかめなくて・・・・」

「まぁそんなことだろうと思ったわよ、第一あのお金。幻想郷の物じゃなかったじゃない」

「普通、気づきなさいよ」

 

 あ!やっぱりここでは、あのお金は使えないのか・・・・・


「う、確かにそうなんだけど」

「そういうことだから、話しを戻すわよ?ここの事は話さないと鏡夜さんも困るだろうし」

「あのー博麗さん?」

「何かしら?」

「別に”さん”付けで呼ばなくてもいいですよ?魔理沙さんみたいに呼び捨て手で構いませんから」

「そう・・・・ならあなたも博麗じゃなくて霊夢でいいわ」

「分かりました霊夢さん」

「....まぁいいわ、それじゃ話しをしましょうかまず幻想郷っていうのはーー」


 そして、その後。霊夢さんから幻想郷のこと、そして妖怪や神がいること、そして弾幕勝負のことを教えてもらった。


「まぁこんなところね。他に知りたいことあるかしら?」

「いえ、これだけで十分ですよ、ありがとうございます」

「そう、お役にたてたのなら良かったわ」

「あ!一つだけいいですか?」

「なに?」

「ここらで一番やすい宿屋とかないですかね」


 すっかり忘れていた俺はここに来て、生活していくための場所がないのを....


「なんでそんなこと聞くのよ」

「いえ、俺、住むところがないもんでね」

「ああ、なるほどね.....それなら、私の家にいなさい」

「え?いいですよそんな!ご迷惑になります」

「遠慮しなくていいの!第一、あなたここのお金持ってないじゃない」

「あ!」


 そうだった俺は幻想郷のお金を持っていなかったんだった。

 一番の問題点なのに、それを忘れてしまうとは情けない。


「だから私の家で暮らしなさい。それにあなたの持ってる刀とそれと同じ気配をさせているあなたを巫女として野放しにできないの」


 驚いたまさかそんなことまで見抜かれるなんてな

 だてに妖怪退治してないってことか・・・・・。


「....分かりましたお言葉に甘えさせてもらいます」

「ただし!家で住む限りはしかっり働いてもらうからね」

「もちろん分かっていますよ」

「それならいいのよ」

「霊夢さん」

「なに?」

「改めましてよろしくお願いします」


 鏡夜はそう言い深々とお辞儀をした。


「.....ええよろしく鏡夜」


 そして俺はここで暮らすことになった。

 それと魔理沙さんがどこいったかといいますと、居るには居るんですが・・・・・霊夢さんの話に飽きたのか途中から寝てしまいました。

これから、どうなるかはわからないけど頑張って行きますか。



「あらあら。ちょっと妙な気配がしたから覗いてみたら・・・・面白そうなことになってるじゃない」


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