変身願望
稚拙です
雰囲気ホラーですが怖くないです
期待せずに見て下さい
心地好い揺れに私は目を閉じた
居眠りをしている学ランの少年のヘッドフォンから漏れる、大音量のロックが彼と二人きりの電車内に微かに流れる
社内アナウンスが告げる目的の駅まではあと数分。
どこかで聞いたことのある90年代辺りのロックナンバーはクライマックスへとクレッシェンドする
走る電車と、流れるメロディと、座って景色を眺める私。
進む時と、止まった私はどんどんと離されていって、自分がどこにいるのか、自分は何者なのか見失わせる。
あぁ、もういいかな。
なんて。
思ったり願ったりしても現実は私を待っている
命有る限り生きてみたり
死んでも無理な事があったり
どこかにいるかも知れない神様の一声で私は消されちゃうのかな
なんて
考えてしまった時には、空を見上げて馬鹿にしてやるのだ。
私は意志を持って生を選んだのだ
お前の声なぞ聞く気もないのだ、と。
カタンカタン、と揺れる今を踏みしめる
――終点、―駅――
目的の場所だ
終点だから彼も降りるだろう。
向かいに座っていたハズの彼を見ようと顔をあげると、やはりぐっすりと寝ていた。
寝息も立てず、ぐっすりと。
まぁ誰かが起こしてあげるだろう
人が疎らなホームに、ヒールを鳴らして降り立つ
彼がいなくても世界は何の変化も起きないんだな。
向かいのホームに電車が来る事を知らせる、ベルが響く
少し寂しくて、少し愉快で、
走る電車に一礼してみた。
背中をおしてくれる人がいるからがんばれるよ。
春の新生活頑張るぞ☆
みたいな話を書こうとして見事に失敗しました
なんだこれ
ご指摘、リクエスト
喜んでお受けします