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6.5.二つの約束
ラクシュの感傷のみの回。短いです。
私はルディに二つの約束をしている。
一つは、何があっても彼を守ること。
そして、もう一つは、いつの日にか、ルディの〈言読〉の契印を消してあげることだ。
様々な思惑が渦巻く宮中に在って、〈言読〉の契印は、ルディに人の汚れた部分を嫌というほど見せつけてきた。
そのせいで、ルディは偽りの好意の裏に潜む打算に、何度も傷ついてきた。
悪ぶって見せてるけど、本当は誰よりも純粋なんじゃないかと思う。
私は、そんなルディの役に立ちたかった。
そして、それは、私が輪環の巫者として目覚めれば叶う。
私だけが叶えられることなのだ。
まるで運命共同体みたいだ、なんて、くすぐったく感じていた。
でも、私は忘れていた。
二つの約束は、ルディからじゃなく、私が一方的に交わしていたのだということを。
読んで頂き、ありがとうございました。