最悪な客を乗せてしまった…
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「ありがとうございましたー!またのご利用お願いします!」
そう言って、ドアを閉めると私は車を発進させた。
深夜のネオン街、少し空けた窓から心地のよい風が入ってくるそんな時間、またいつものように
ピロリロリン!
エアコン上部に付けたタブレットの「※Let'sタクシー」に配車が掛かる…
※Let'sタクシーとは、日本が開発したタクシー配車アプリ、キャッシュレス決済、降車時の自動支払いが強みとは言うが、引き落としに失敗するなど、ドライバーからの評価は低い
アプリ画面には乗客の位置が表示されており、大体のが…っと…携帯片手にコチラに手を振っている人がいる、多分あの人が客だろう
私はその客が乗れるよう車を寄せ、ドアを開けると
「コンバンハァ~ン」
と、挨拶をしつつその客が入ってきたのだが…
海外の…モデルの方だろうか…?
遠目で見た時も思ったが、中性的でどちらか分からない普通の人とは違うオーラのようなものを感じるが、それよりも何故か抱かれている三角コーン…気になる…
更に言えば、酷く酔っているようだし、もしかしたら盗んだ物かも知れない…
が、我関せず、見なかった事にしよう(面倒事はゴメンだからな)
「ええと…ナンバーの確認よろしいですか?Let'sナンバーの…」
と、番号の確認をしつつアプリ画面に目を向けると…
「道中に規制区間があります、目的地まで到達不可能です。」
「え…?」
と、初めて見る警告文に私が戸惑っていると、モデルさんが
「ア〜ゴメンヨ、セッテイシテナカッタネ」
なにやら、モゾモゾとやると
ピピ…ガガガ…ピコーン!
「情報が更新されました」
「到着まで1時間ほどです。この先、100m先を右折です。」
アプリが再起動をして、ナビが動き始めた
「あ…ああ?設定していただけましたね、ありがとうございます。」
(行き先を入力してくれたみたいだが、何か変じゃなかった…?)
そう思いつつ、私は車を発車させた…
………………………………
しばらく走っている内に郊外へ出たようだ、道中ナビの言う通りに進んでいたのだが、いつの間にか、街灯もないのに道だけがぼんやりと見える不思議な場所に出ていたようだ
(現在地の名前は…ビフレスト…?
うわぁ…全く知らないところ来ちゃったよ
そもそもに、目的地もミッドガルド…とか言うゲームに出てきそうな地名だし、ここ本当に日本だよな…?)
ピコーン!
「100m先、左折、目的地です。」
ナビがそう告げると、モデルさんが
「オーウ、モウスコシデスネ ドライバー=サン、カミチケ ツカエマス?」
(…カミチケ…?ああ、紙チケットつまり※タクシーチケットの事か!海外の方が使うなんて珍しいな)
※タクシーチケットとは、通称紙チケ、乗車料金を現金で支払う代わりに、後日一括で精算できる「チケット型の後払い決済サービス」、要は紙版クレジットカードである
「ええ、使えますよ」
何気なく私がそう言っていると、気がつけば林の中の街道に出た
遠くの朝日が嫌に眩しく感じる、いつの間にか夜を越していたようだ…
ピコーン!
「目的地に到着しました、お疲れ様でした。」
アプリが到着を知らせると
「ドライバー=サン アリガトネ チケットオイトクヨ」
モデルさんが言うので、停車させてから振り返ると…
そこには誰もいませんでした…
「…え?」「え…?あえ……?」
コレが話に聞く、キツネに化かされたと言う奴だろうか?
あまりの事にしばらく動くことが出来ず、数分の沈黙の後、私はハッとなり、チケットを確認した。
置かれたチケットは私が知るような紙チケではなく、見たことの無い不思議な文字が書かれたチケットだった。
………深く、重苦しい溜息をついた………
運賃16,750円…マジかぁ…
なんて、悩んでいると…ふと…いつもと空気が違うことに気がつく、林の中だからだろうか…?
試しにナビで現在地を確認してみると
「ミッドガルド マパール南部街道」
道中にも見た見知らぬ場所、本当にここは何処なのだろうか…?
でもまぁ、ここに来るまで1時間ほどだ、燃料もまだあるし家に帰ろう、頭を切り替えナビに自宅を入力すると…
「到着まで876,600時間ほどです。この先、20kmまで直線です。」
その、ナビの言葉に私は耳を疑った…
はじめして、かみぶくろです。
今回、初めてなろうに投稿してみてドキドキしています。
執筆がいつまで続くか分かりませんが、暇を見つけて書いていこうと思います。
なろうのやり方なども、まだよくわかっていないので、ご指摘・応援などは優しくお願いします。




