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セカンド・ワールド〜女神救出から始まる物語〜  作者: 唯ノ蒼月
第1章 異世界転生

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第3話 爺さんの隠れ家

月光昇Side


ルナ様を救出後、待機していた爺さんと合流し転移してもらう。


転移した先は先程の爺さんの隠れ家と似たような所だったが何処か神秘的で美しい世界。

どうも最初に居た隠れ家とは別っぽいが。


「ここは?」


「此処は異界……現世から隔離された地にあるワシの隠れ家じゃ」


現世の隠れ家はここをモチーフに作ったみたいだ。


「まさかこんな所に隠れ家作ってたなんてね……」


「ルナよ、お主が知らぬのも無理はない。娘達には教えてないからのぉ」


取り敢えず俺はルナ様を近くの椅子に降ろす。

爺さんに聞いてコップを取り水を注いでルナ様に差し出す。


「ルナ様、飲めますか?」


「ええ、ありがとう」


差し出したコップを両手で握り口を付けてゆっくりと飲む。

その間に俺は爺さんに向き合う。


「爺さん、話がある」


「なんじゃ?」


「アリシアって娘を助けたい、何処に居るか分かるか?」


ルナ様のご友人にして、謝罪したいお相手。

現在捕まっている様なので急ぎ助けに向かいたい。

俺に女神達の救出を頼んだ爺さんならアリシア達の居場所も既に把握してるのでは無いかと思って聞いた。


「それは僥倖、実はお主に助けてもらおうと思うての。居場所も既に把握済みじゃ」


「良し」


予測通り既に爺さんはアリシアって娘が囚われている場所を探し出していた。

また爺さんに転移で送って貰うつもりだ。


「そう言えばお主、名は……」


「昇、月光昇」


本名を教えるべきだと思った、だから俺は迷わず本名を教える。


「お主……それは……」


「真名、ふふどんな危険があるのか分かっている上で教えるなんてね」


両手でコップを保持するルナ様が微笑んだ、綺麗だな……。

やはりこの世界でも真名を教える事はそれなりの危険が伴うのだろうか。


「あ、それよりもまずはルナ様の手当を」


「大丈夫よ、既に治療中だから」


「へ?」


そう言ってルナ様は俺の渡した外套を俺だけが見れるように小さく開いて身体を見せた、助けた時は傷だらけだったお身体はまだ小さな傷が残っては居るものの確かに治りつつあった。


「本当だ……」


「こんな事で嘘なんか付かないわよ、可愛らしい反応ね〜」


何が可愛いのだろうか、あれか、異世界特有の治し方に心躍らせたのが顔に出てたか?

にしてもどういう風に治してるんだ?ルナ様を観察しててもじっとしてるだけで何も分からん。

異世界だし魔法とかかな。


「それは神々の持つ奇跡じゃよ、その奇跡を使って儂が治しとるんじゃ」


俺の疑問に爺さんが答えた、恐らく読心術を使ったな。


「ん?ルナ様が自身で治してるんじゃなくて爺さんが治してるのか?」


「そうじゃよ、ルナは妹に頼りっきりで力はあるのに奇跡はそこまで使えんからのぉ」


「ちょっと!言わないで良いことまで言わないでよ!」


爺さんに秘密を暴露されたルナ様が顔を真っ赤にして怒った、ちょっと可愛い。

そっかぁルナ様奇跡使えないのかぁ……。

にしても何故使えないんだ……?そう言った障害でもあるのか……?


「障害でも何でも無くただ妹に甘やかされて生きてきただけじゃから心配はいらんよ、料理とかも出来んのぉ」


「それ以上喋らないで貰えるかしら?」


まさかの生活力すら皆無か……。

それだけ大切な妹が亡くなった訳だ、狂っても仕方ないとは思う。


「と言うか爺さん治療とか転移するような力あるなら一人でもルナ様助けられたんじゃないのか?」


「それは無理よ昇」


「え?」


「うむ、それは出来ない、現に彼処には神族に反応する魔術が掛けられていたからのぉ」


「行ったら最後、弱った儂等では悪魔共に今度こそ倒されて終わりじゃ」と爺さんは笑いながら言った。

いや笑い事じゃないんだが?


「助ける前に腹拵えでもしましょうか」


「なら儂が作るかのぉ」


そろそろ女神達の救出に向かう為まずは腹拵えをと思ったその時、俺はルナ様が口元を押さえているのに気付いた。


「ルナ様?」


「悪気は無いのだけれど…他者が作ったものを食べる気が……」


「状況が状況だったし仕方ないのぉ……」


人族がお供えとして出したお酒に混ぜられた睡眠薬に気付かずに酒を飲み干し眠ってしまった、っとルナ様が言っていたことを俺は思い出した。

恐らくそれで他人の作った物の飲み食いが出来なくなったのだろう。

となると……。


「俺が作っても……一緒ですよね」


「あ……いえ、貴方の作ったものなら食べれるかも……」


「なら作ってみますね」


ここ数日飲み食いして無いと聞くしまぁお粥かな……。


「お粥です、どうぞ」


「頂くわ……」


スプーンを手に取りゆっくりと口元に運ぶ、一口、二口と運んでいくルナ様。


「美味しいわ……!」


どうやら問題無く食べれる様だ、良かった。

りんごもあったからすり下ろした物もルナ様にお出しする。


ちなみに爺さんが作った奴食べるかと聞いた瞬間ルナ様が拒絶反応と言うか、身体全体を震わせて拒否した事から食べれないだろう。


「御馳走様でした……」チョイチョイ


「?」


お粥もすり下ろしたりんごも完食したルナ様が手招きしたので傍に寄る。

そのまま隣に座れと言うように手で椅子を叩いていたのでそこに座るとコテッと身体を預けてきた。


「ルナ様?」


「下心無しで助けた事で気に入られたようじゃな」


美人な女神様に気に入られた様です。


さて、腹拵えも済ませた事だし急ぎ次の女神様の救出に向かおう。

次に助けるのは女神アリシア様。

ルナ様のご友人にして神族側の最高戦力の1人。

容姿は金髪ロングに金目の巨乳。

爺さん曰くルナ様並にボインボインとの事。

ちなみにその事を告げた爺さんはルナ様の回し蹴りを顔面に受けて数分撃沈していた。


「ルナ様も行くんですか?」


「ええ、1人はもう嫌だもの」


女神様の救出にルナ様も付いてくるそうだ。


「……そうですね、1人は、寂しいですからね……けれど、う〜ん……「……やっぱり嫌かしら?」いえ、嫌というよりは守り切れる自信が無いので」


多少腕に覚えはあれど此処は異世界。

俺の居た日本とは違い此処は異世界でしかも相手は魔物とかでは無く悪魔ときた。

そこでルナ様を守りながらアリシア様を助けられるか不安が残る。

う〜ん……憑依とか出来れば気にせずに済むし……聞くだけ聞いてみよう。


「ルナ様、憑依とか出来ます?」


「ええ、出来るけれどそれがどうかした……ああ、なるほどそう言うことね」


と言うや否やルナ様が此方に近付き、俺の身体を抱きしめたかと思うとその姿がスッーと消えていった。


「消えた……?」


『ちゃんと居るわよ』


「っ!?」


突如脳内に響くルナ様の声、しかし周囲を見渡してもその御姿は無い。


『全く、昇ったらさっき自分で憑依出来るか聞いたじゃないの』


「ま、まさか憑依してるんですか!?」


『さっきからそう言っているでしょ?』


「憑依される前と後で感覚が一切変わらなかったので……」


憑かれると身体が重くなったりとかすると思ったが一切無いから本当に分からなかった。

これで気にせず動けるな。


「すまぬがこの転移以降、儂は手助けが出来ぬ、帰りは助けたアリシアの力頼りになるぞ」


「俺は構わないけど、どうしてだ?」


『このジジイ、力が不安定なのよ、もしかして悪魔との戦闘で負けた、あるいは痛手を受けたかしら?』


ジジイって……ルナ様時折言葉に棘があるよね……。


「……」


『図星ね、貴方ほどの者がと言いたい所だけれど仕方ないわね。流石の貴方でも老いには勝てないようね』


爺さん老いて力が弱ってるのか……。

なんとも言えなさそうな顔をした爺さんの手を取り転移。


転移した先は暗くてよく見えないが平原だと言う事は分かった。

なんか焦げ臭い気がする。

またルナ様救出からそれほど時間が経っていない為未だに夜である。


「アリシア達はあの都市に囚われておる、すまぬが後は頼む……」


爺さんはそう言って姿を消した。


『昇、さっきも言ったけれどもうあのジジイは頼りに出来ないわ。力もそうだけれど本来そう簡単に姿を見せていい存在でも無いのよアレは。』


「もしかしてルナ様より高位の存在……?」


『端的に言えばそうね、今回は仕方なく出てきた様だけれど長らく戦から離れていた事やアリシア達が捕まったという精神的負担や老いとか色々な要素がマイナスに働いた事で負けた様ね。そんな状況でも逃げ出せただけ凄いけれど』


そんな高位の存在なのかあの爺さん……。


気を取り直して俺とルナ様はアリシア様を救出するべく爺さんが示した都市へと侵入すべく進みだした。

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