水無月燈、高3、初バイト決定致しました。
「四葉後を付けるぞ」
子豚が空を飛ぶ羽もないのに。
これは神気の力だ。
「兄者まってくださーい」
弟四葉は、ニワトリなので、水気をブルブルっと
飛ばしてから、空を飛んだ
人間には見えない2匹
3人の会話も、人間には聞こえない。
ひそひそ話もしなくていい
なんて便利な設定。
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「ぼっちゃんに、こんな可愛らしい、彼女がいたなんてね、ふふ」
燈に巫女さんの制服を着せてあげる
50代ぐらいの、正社員の巫女さんだ。
「だから、ただのクラスメイト、クラスメイトですよ、やめてください。」
真剣な顔をして言う燈。
ムキになってないから本当なのかと
正社員の巫女さんは
これ以上何も言わなかった。
「はい、燈ちゃんできたわよ、私が色々教えるからついてきて。」
「よ、よろしくお願いします」
バイトなんて初めてだ
いつも、観光客に絵を書いて
それを上げたら、運良くお金もらって
稼いでた。
お小遣いは月3000円。
高校生だけどこの辺りは遊ぶ場所は
遠すぎて、バスを乗り継いで行かないと
いけないぐらい。
その道約40分、この街に住んでる
パリピ軍団は
それを毎週するなんて 異常だ
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「馬子にも衣装…///」
「あん?喧嘩売ってんの!?」
渉は耳まで真っ赤にして、口を抑えた。
(あれ?なんか俺ドキドキしてる?)
「ぼっちゃん、燈ちゃん、持ち場について、交代の子が帰る時間だから、ほら早く」
「分かったって静江さん、行くぞ水無月」
「ういーーーーす」
ギロッと燈を見る静江
「その言葉使いと、態度は、仕事中したら、給料あげませんよ。」
「は、はい!!すみません。」
び、びっくりした、そうだよな、バイトとはいえ
ちゃんとした仕事、働いて、お金が貰える。
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接客にも慣れた頃、老夫婦が
お守りを見て悩んでいた
「どうしようかね、おじいさん、いっぱいありすぎますねぇ」
「そうだな」
悩んでる老夫婦に燈は、優しく近づいた
その光景を静江は優しく見守るかのように見ていた。
「何かお探しでしょうか?お手伝い致します。」
ニコリと微笑んで、老夫婦を安心させる。
「·····孫が産まれるから、お守りをと、思って、安産祈願がいいのか、健康なのか、悩んでるんです」
と、年配の女性が、悩んでるのに
孫に会いたいと願うのか、胸に手を当て
燈に言う。
「それでしたら、こちらの安産祈願を、出産に向かうお母様へ。健康祈願は、お孫さんと一緒に遊べるよう、おばあちゃん、おじいちゃんが持ってては如何でしょか?」
2つの提案を優しく伝える燈に
老夫婦は満面の笑みを浮かべながら
これとこれを下さいと、燈に渡し。
白い紙袋に入れ、老夫婦に渡した
2人は会釈してから、ゆっくりと去っていった
その場面を木陰から
トンカツと、チキンは見ていた
(燈のあんな表情初めて見た)
(ふーーん、人間のくせに、生意気)
この後静江さんに褒められて
燈のバイトは速攻決まった。
土日だけ1日3時間お手伝いするという
契約になった。




