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ボイスドラマ用台本「おとぎ前線」第1期(挿絵入り/完結済み)  作者: かたしよ


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第3話「暇だけど平和な日常と寂しい商店街」⑦

◎こちらはノベル形式ではなく台本形式になっています。ノベル形式と違い台詞と簡単な状況説明のみで構成されています。


第1期全12話(各話ごとに10節構成)の台本(約20万文字程)は完成して、只今、1年がかりでボイスドラマ化中です。ボイスドラマをアップするごとに更新いたします。この作品は「小説家になろう」、「カクヨム」、「アルファポリス」にも掲載しております。

関連するボイスドラマは各作品の公式サイトとYoutubeチャンネルでも公開しています。また、両作品はボイスドラマ公開ごとに当サイトにて台本の公開も随時アップいたします。


※場所は佐賀県鹿島市(さがけんかしまし)前線(ぜんせん)カフェ(オープン後3週間後)。第3話「暇だけど平和な日常と寂しい商店街」⑥の続き。時間は20時頃(※)内は演出指示です。<>はセリフ以外の演出ほかシュチュエーションです。★は出来ればお願い項目。


前線(ぜんせん)カフェのシャッターを閉める準備を始める蒼羽(あおば)


蒼羽(あおば):「みんな、それじゃあ、そろそろ俺は家に帰るぞ。」


祈里(いのり):「は~い。今日もお疲れ様でした。」


沙希(さき):「お、お疲れ様でした。」


美琴(みこと):「店長、お疲れさまでした。今日のお客様も本当に"(あおい)"さんお一人でしたね…。」


蒼羽(あおば):「1人でも来てくれるだけマシだよ。」


<外にでていた稲穂(いなほ)亜都(あと)神那(かんな)が速足で店内に入ってくる>


稲穂(いなほ):「蛍が飛んでた!」


亜都(あと):「奇麗だった!」


神那(かんな):「近くの浜川(はまがわ)から迷いこんできたみたい…。」


祈里(いのり):「(※しみじみと)もう()の季節になってたんだねー。」


蒼羽(あおば):「蛍か…(※しばらく間を空ける)そういえば商店街の会長さんから聞いてたな…。近所の小学生たちが毎年、浜川(はまがわ)に蛍の幼虫を()()しているらしい。」


美琴(みこと):「()()ですか…(※寂しそうに)、以前は普通に商店街の方にも良く飛んでいたんですけど…。年々、少なくなっているな…とは思っていましたが…。」


蒼羽(あおば):「これでも数年前と比べると大分、増えてると聞いたけど…。」


祈里(いのり):「商店街(しょうてんがい)()()()()()()()()()には凄く飛んでたよ~♪」


神那(かんな):「元々、"おとぎ前線"が開くのは不定期だったし、夜しか私達も出歩くことができなかったから…。()()()の蛍を見るのは本当に久しぶりね…。」


祈里(いのり):「そう。神那(かんな)ちゃんの言う通り、夜しか出れなかったものね…今は変なことになって、昼間でも出れるけど…。明るい時間の商店街を見たのも、昔に何度かだけ…でもいつも()()()だった。」


蒼羽(あおば):「俺も確かに小さい時は()()()()だったりで来てたからな…。その時は見るものある物が全部魅力的に見えたものだよ。今は物が飽和状態で、大抵の物はネットで手に入る。」


<パシャと音が鳴り、ゆっくりと"前線カフェ"の前を通る1匹の蛍を蒼羽(あおば)が自分のスマホで撮影する。>


蒼羽(あおば):「お!蛍が良く撮れてる。前の()()()は全然撮れなかったが、最新の()()()は良く撮れるな~。」


蒼羽(あおば)の様子を見て何かを思い出す美琴(みこと)


美琴(みこと):「あ、そういえば店長…お願いがあるのですが…」


蒼羽(あおば):「お願いって何だ?美琴(みこと)さん?」


神那(かんな):「(※何かに気づいた様子で)あ、美琴(みこと)さん、あれでしょ?」


美琴(みこと):「神那ちゃん、そう。あの…店長が今、話をされていた"()()()"というものを私に教えて欲しいんです。観光客の方が"()()()"って呼んでる電話で写真を良くとられていらっいますよね。その皆様が民様、"()()()"で上げるとか、(※少し自信なさげに)"()()()()()()"ですか…。それに神社の事を世界中の皆様に紹介してるとか…。」


祈里(いのり):「あ、私もその"()()()()なんとか"って、良く聞いてる~。沙希(さき)ちゃんも聞いてるよね?」


沙希(さき):「(※オドオドしながら)祈里(いのり)ちゃんと同じく、私も…その"()()()()()()"という言葉は、お客さんから良く聞きます。(※少し間を空ける)写真を上げたいから一緒に写りたいといわれます。最近はよく…。」


祈里(いのり):「変な棒の先に"()()()"っていうのが付いてるんだよね?」


沙希(さき):「(※困っているという声色で)う、うん…。皆さん、()()()()()というか…私は怖いです。」


蒼羽(あおば):「あれは()()()()というんだよ。自分で自分の写真を撮る棒の形をした装置みたいなものだ。」


稲穂(いなほ):「おーーっ!亜都(あと)ちゃん、私達もあの棒と"()()()"が欲しいね!」


亜都(あと):「欲しい!私達も欲し~い。()()()()!」


蒼羽(あおば):「分かった分かった。お前たちがみんな使えるようになれば、お店の宣伝にもなるからな。」


美琴(みこと):「店長…」


蒼羽(あおば):「ただ、な~にも知らないんだろう?覚えるのは大変かもしれんぞ!」


神那:「大丈夫よ!"スマホ"はずっと観光客の人たちが使ってるのを観察してたから…」


蒼羽(あおば):「あとは"()()()()"か"()()()()()"でも誰か使えれば、大分、マシになるかも知れないな!

沢山の方に作品を知っていただきたく、こちらに投稿しています。私は佐賀県でアニメや漫画などのキャラクターで佐賀の良い所や特産品を紹介する小さな企業の代表をしています。佐賀は田舎です。昔の風潮も濃い場所です。新しい物を、まず理解もせずに拒絶したりする人も多いです。特にキャラクターやアニメを忌避する人は多いです。そのような理由から、佐賀から都会へ出て今、夢を叶えようとしている人が多く、出生率に反比例して若者の数は少ないです。私の独りよがりかも知れませんが、超高齢化による過疎化や、優秀な若い才能が故郷から流出を少しでも防ぐための受け皿になるべく、多くの方へ自社のキャラクター達を知ってもらいその方達の働く場所を作りたい。そして、人生1度きり、若い時に1度は断念したファンタジー作家の夢を、真似事でも良いから再開して、自分の書きたい作品を書き綴けて、自分の生きた証明を残そうと書くことを再開することにしました。ただ、会社は令和元年、令和3年と全国ニュースになった豪雨による度重なる被災とコロナ禍に見舞われ、尚且つ、この事業を故郷で理解していただく事さえも困難な状況です。佐賀からでて夢に向かって今も頑張ってる方、ただ、意外と面白いと感じてくれた方、どなたでも構いません。ただ、1人でも楽しんでくださる方がいてくださったら幸いです。

感想などは基本、本業と台本書き、本作品の以外の作品の出筆と更新やボイスドラマの制作等で多忙の為、受け付けておりませんが、少しでも見て下さる方がいらっしゃれば嬉しく思います。



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