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嫌われ者の自分が、HP5000の美少女に転生した。  作者: 御狐
第三章 試練と聖戦
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第68話 盾砕きの英雄…です?

7500字あります。

 私達はただいま試練の最終段階にいます。

相手は試練により再誕した勇者、あの者はかつてインモラルシス王国の国境防衛要塞で、幾度もシルヴァーニの侵攻を防いで来た人物です。

≪盾砕きの英雄≫と呼ばれたその方は、最後には味方の放った矢に当たって死んだと聞きました。

これはつまり、最後まで敵に負けることが無かった無敗と言うことになります。

そんな相手と戦うことになるとは、正直に言いますと、かなり緊張します。


「シルミアちゃん…もし危険を感じたら直ぐに下がって。」


そう言った彼女みぃさんは、牙を剥く獣のような形相で大剣を構えました。

それと同時に、相手の騎士は一瞬の間に距離を縮め、そのウォーハンマーを振り下ろしたのです。


ガゴォォンッッ


教会の祭事で鐘を鳴らした時のような衝撃音が響きました。

並の戦士ではその強撃を防げず両腕を折っているでしょう。

けれど、みぃさんはあの≪無敗の剣聖≫に育てられた戦士、その攻撃を弾き飛ばして逆に強撃を返したのです。


「ダル=コルドー…その名前はシルヴァーニでもよく知られていたものじゃ。ヤツは人間でありながら、儂ら獣人の軍勢を幾度も退けていた。…訃報を知った時、ヤツが同士討ちで死んだと聞いた時は正直驚いたの。」


ハローさんは遠目で見ながら、懐かしむように呟いていました。

私はと言うと、槍を握りながら少しウズウズしていたのです。


私もお手伝いして、お役に立ちたいです。


そんな思いでいっぱいでした。

みぃさんに不信があるわけでは無いですが、それでも相手は最期まで負けなかった勇者なのです。

試練により作り出された劣化した複製品であることは知ってますが、やはり相手が良くないです。


『フフっ。流石は聖シルミアさん、見事な観察眼です。確かに相手は強力で、みぃさんだけでは辛いでしょう。私達も加勢して、形勢安定といきましょうか。』


ニイュさんも私の考えに同意してくれていました。

私は槍を握りながら、(ライフシール)と(バイタルシール)の祈祷を唱え私自身に掛けました。


「みぃさん!私もお手伝いします!」


穂先を前に出して、私はみぃさんの隣に立ちます。

そして、掛けられるだけの祈祷をみぃさんに掛けます。


「生命と救済の神よ、敬虔なる信徒の為に、この私に生命の印を与えたまえ。(ライフシール)!生命と救済の神よ、勤勉なる信徒の為に、この者に生命の刻印を与えたまえ。(バイタルシール)!生命と救済の神よ、か弱き者の為に、この物に神聖なる力を与えたまえ。(プリーストウェポン)!」


みぃさんにたくさんの祝福を与えていると、弾かれた騎士が硬直から回復しました。

みぃさんは直ぐに戦闘態勢へとなり、私も槍を構えて共闘の意を示しました。


「ありがとう!でも…シルミアちゃん。とっても申し訳ないけど、私は今、自分のことで精一杯だから。シルミアちゃん…自分の安全を優先して。」


「問題ありませんです。私は青色信徒ビショップですから!これでも一応、騎士等級なのです!」


自惚れているかも知れませんが、私は青色信徒に成ってからも[カタコンベ]で修練を重ね、更にはあのノーブル使者ビショップのラハブ様率いる教会軍の遠征にも参加した事がありました。

遺跡で死した英雄や異端者の聖域で災害とも呼ばれる≪外なる神≫の討伐にも参加したのです。


「来るよ!みんなも気をつけて!」


みぃさんは大剣を握り締め、剣先を地面に引きずりながらも振りかぶりました。

騎士は大剣の横斬りを戦槌の柄で受け、正面から耐えてました。

その姿はまさに勇者でした。

油断することなく、私も前に前進します。


「生命と救済の神よ、悪しき者を射止める、聖なる光の矢を放ちたまえ!(ホーリーアロー)!」


祈祷を唱え、顕現された聖なる矢で射ります。

けれど、やはり私の能力値ステータスでは力不足でした。

それでも、敵の注意を私に向けることが出来ました。

騎士は戦槌を振りかぶり、真っ直ぐに叩き下ろしました。

とても早い打撃でしたが、それだけでは私を捉えるに至りません!

私は横に滑り込んで回避しました。


「…っ!」


思っていた以上に震動が激しく、一瞬だけ体勢を崩してしまいました。

けれど、私は直ぐに地面に手を付いて、体勢を維持して見せました。


「貫きます!痛いですよ!」


振り下ろし際に私は騎士の脇腹辺りに、鋭く研ぎ澄まされた槍を突き出します!

槍先は鎧の装甲とチェーンメイルで肉にまでは到達しませんでしたが、それでも多少の損害は与えられました。

騎士は報復と言わんばかりに、ウォーハンマーを横に振り切り、私の顎を叩き砕こうとします。


「フフっ。死者との握手をどうぞ。…(ホラーハンド)。」


その前にニイュさんが呪文を呟き、色褪せた手を何処からか呼び出しました。

死者の手は騎士の利き手に絡み付き、その攻撃の軌道を大きくずらしました。


「いやん。…擦っただけでこの圧力ですか。フフっ。恐ろしいのです!…やはり死んでも、名前のある勇者ですね。」


私は槍を向け、少し腰を下げて足の裏に力を込めます。

視線を相手の目線と合わせ、針で縫い付けたように視線を固定します。


「やぁ!!」


その間にみぃさんが攻撃を与えて、敵の注意を惹きつけます。

私は力は弱いですから、幸いにも敵の注意はしっかりとみぃさんに向けられています。


「これ、とっても痛いんだよ!!」


鋭い語気で叫ぶみぃさんが唐突に大剣を持ち直し、刃の部分を握り締めました。

柄の部分を力強く振り払い、騎士の利き手に強打を叩き込んだのです。


『…!』


これには流石の勇者でも効いたようで、自慢の武器を落としてしまいました。

今、この間は相手は武装を解除された状態です。


「みぃさん!行きますよ!挟撃です!」

「…!分かった!」


アドリブですが、私達はお互いに武器を手に勇者の左右から挟み込みました。


「ぶっ叩きます!」


私は槍を横に思いっきり薙ぎ払いました。

槍の硬木の柄が敵の装甲にぶつかり、ミシリと木の割れる音を響かせました。

これでは攻撃には足りませんでしょうが、私のはあくまでも支援なのです。

本命はみぃさんの横薙ぎですからね!

みぃさんの獣人の筋力と、大剣の斬撃に合わさり、さらに私の祝福が剣の切れ味を高めているのです。

強烈な斬撃が横から叩き付けられます。

それにさらに拍車を掛けるのが、私の放った横薙ぎです。

攻撃には至りませんでしたが、敵を横に押し込む役割を果たして、みぃさんの斬撃をさらに高めたのです。


「うやぁあああ!!!」


気迫のあるみぃさんの剣が、鋼鉄の鎧に大きな亀裂を生じさせました。

そのまま勢いは堅牢な鎧で軽減されてしまいましたが、それでも騎士の横っ腹を裂いて、余った勢いで剣は地面と空気に叩き付けられました。


「今です!このまま一気に畳みかけます!」


私は折れた槍を騎士の頭部に投げ捨て、腰に架けたメイスを引っ張り取りそのまま勢い良くぶつけます!

身体が晒されたところへの鉄槌は、どんなに鍛えた戦士でも堪えるでしょうね!

私のフルスイングが敵の横っ腹に直撃した…その次の瞬間の事です!


『………っ!!!!!』


騎士は肺に溜まっていた空気を全て吐き出し、内に秘めていたその闘志を燃やしたのです。

私は全身にその騎士の雄叫びをまんべんなく浴びて、その強烈な覇気に精神を大きく揺らされたのです。


「ひぅ…!?」


ただ威圧されただけでしたのに、私は一瞬にして戦意を喪失してしまいました。

カタカタと骨の髄まで揺れるような震えが、どんなに自分の身体を両手で抱き締めても全く止まりませんでした。


そ…そんなはずは無いのです。わ…私は青色信徒です!


私はあの外なる神の神性を目の当たりにしても、精神が汚染される事無く耐えたのです!

それなのに、こんな…!

動揺を隠せずにいると、敵が戦鎚を振り上げました。


「…!生命と救済の神よ、襲撃されし弱者のために、この者を障壁で守りたまえ!(プロテクショ…ひっ!?」


何とか精神を落ち着かせて祈祷を行いました。

けれど、ほんの少しの恐怖心に阻まれ、詠唱が僅かに遅れてしまったのです。

それにより私は、あの≪盾砕きの英雄≫の一撃で、宙に打ち上げられました。


「……っ!?!」

「シルミアちゃん!!!!」


自身の身長の倍の高さまで飛ばされ、悲鳴を上げる間も無く、固い地面に強く叩き付けられました。

少し遅れて、お腹に爆発したような苦痛が私とニイュさんを襲いました!


「あああぁああぁああ………!!!」


言葉にならない悲鳴を上げながら、ビチャビチャと下半身から血の混じった何かが漏れる音を聞きました。


「あ…あぁ…わ…私のお腹が…潰れて…っ?!あぅ…ビチャビチャが…止まらないです…?!」


内臓に損害があったのは明白でした。

直ぐにでも治癒を行わなければいけません。

けれど、どの部分が砕かれたのか、調べなければいけませんでした。

私は触診を試み、お腹に触れます。


「ひぎゃぅ…!!?!あぇ…はぁ…ぁああぁあ…!!」


自分で触れたのに、まるで力強く殴られたような痛みでした。

これまでに感じたことも、想像すらしたことも無い苦痛で、私は正気を失いそうになりました。


『…落ち着きます。わ…私は今!冷静さを欠いています!!!は…早く!!円周率を読まなければ…!えっと…さ…3.1415926535897932384626433…』


ニイュさんは痛みのあまり、いつの間にか同調状態が解除されていました。

私と同じ身体を共有してますから、同じように痛みと苦しみも共有してしまうみたいです。


ニイュさんまで…苦しませる訳にはいきません…!早く手当をしなければ…!!


私は再び触診を試みて、お腹の辺りを優しく手で押しました。


「ひぎゃぁあああ!!!?!」

『83279500000000000000000!!!?!』


ダメでした。

痛みでまともに怪我の状態を把握できません。

頭がとても回って、上手く状況を整理出来ません。


早く治療を!

今すぐに傷を治さないといけません!

私は今すぐに動かなければなりません!


苦痛と恐怖で精神が錯乱している事にも、今の私は気付きませんでした。

生命力は著しく低下していきます。

内部と外部の同時出血と体液の漏洩で、疲労感も強く感じております。

早く、みぃさんの治療もしないといけないのに、自分のことで手一杯です。

焦燥感で乱心しながらも、触診を試みました。


「あああぁあああああぁああ…!!」


くぐもった悲鳴と吐瀉物しか出ません。

問題解決には全く届く気配がありません。

でも、私に出来る最善策は、これしか…


あれ?本当にコレが最善策でしょうか?


そもそもどうして、私は触診なんかを行おうとしているのでしょうか?

そもそもどうして、私は慌てているのでしょうか?

わかりません。わかりません。

何をすれば良いのか分からないのに、ただただ焦燥感で急かされて切迫しているのです。


「早く…治療しないと…!…ぅぐっ!!ああぁあ!!!…動かないと!私が…頑張らないと…!みぃさん…!今すぐに助けますよ…!いぎっ…!?…私は…私は青色信徒…ですから…!!…っ!あああ!!!」


這いずるようにみぃさんの元に戻ろうとしましたが、苦痛と疲労感で前に進めませんでした。

ナメクジよりも遅く、ただただ無意味に命を削っていると言う事実を錯乱していても分かりました。

それでも私は動かないといけないんです!

私は!私じゃないといけないんです!

私だから…私がやらなければいけないから…


「おい。聖女殿、何をしているのじゃ?」


不意にしゃがれた老夫の声が聞こえました。

混濁した思考で判別が遅れましたが、目の前にひょこりとしゃがんでいる姿が見えて、その老夫がハローさんである事に気が付きました。


「何故、傷を悪化させるような事をしておるのじゃ?無理に動けばこうなる事をお前なら分かっておるじゃろうに…」


表情を見なくても声を聞くだけで、彼が心底困惑しているのが分かります。

確かに、彼の言う通り、この傷で動くべきでは無い事は少し立ち止まって考えてみれば分かることでした。


「でも…!回復するべき…肉体の部位が……!分からないのです…!適当に回復を施しても…傷が治らなければ…意味が無いのです!でも…無闇に祈ってもただただ消耗するだけです。かと言って、調べようにも…痛くて…とても触診など出来ません…!それなら、このまま…!近くまで行って…みぃさんのお手伝いをしますです…!!」


「そんな重体で行っても、ただのお荷物になるだけじゃろ?敵はあの伝説的な勇者じゃ。簡単に殺せるであろうお前を…見過ごすと思うか?」


ハローさんの問いに私は押し黙ってしまいました。

残酷ですが、彼の言い分は正しくて、それに対する異議が思い付かなかったのです。

私はパニックを起こして、正常な思考が出来なくなっていたのでした。

ハローさんが止めなかったら、私は戦況を悪化させていたのです。

その事実が恥ずかしくて、私は泣き出しそうになりました。


「…はぁ。仕方が無い。…おい。服を脱ぐのじゃ!」


急にハローさんが突拍子も無いことを言い出したのです。

あまりにも場違いな発言に聞こえて、忙しなくグルグル回っていた思考が止まりました。


「ふぇ?」


「ふえじゃない。脱げんのか?」


「脱ぐって…一体…何を……言っているのですか…?」


訳も分からずオドオドしていますと、ハローさんが太刀を抜刀して、なんと私の服を切り裂いたのです。


「ひゃぅ!?何を!」

「今から儂の言う通りに動け。そうすれば直ぐに動けるようになるじゃろう。…はぁ。面倒だが、お前を見ていると落ち着けん。儂が手解きをしてやるのじゃ、感謝しろ。」


ハローさんがそう言うと、開けて露出したお腹の部分に指をポンと置きました。

そして、彼は私と目を配りながら、指先を動かしていきます。


「ここと、ここと、この部分と、ここじゃ。今言ったところを回復させれば、痛みが引くじゃろう。」


「は…はい…!」


「次は膀胱とその周りの筋肉じゃ。ここを治癒すればその垂れ流しになっている状態を直す事が出来る。それから回復が終わったらこれを飲め。本来は生理用の鎮痛剤じゃが、通常の物よりも効きが早い。」


ハローさんは少し見ただけで、的確に傷付いた臓器や潰れた肉を見つけ出し、私はその教えられたところを回復させていきます。

どうやってそのような高等技術を備えているのか不思議でしたが、今の私にはそんな事にまで頭が回っていませんでした。


「……(メディカルヒール)。はふぅ…」


最後の傷を癒して鎮痛剤を一口飲んで、ようやく気持ちが落ち着きました。

ニイュさんはまだ少し混乱しているみたいで、今は私の中で安静にしています。


「あの…!ありがとうございますです。冷静さを欠いて、迷惑をかけましたです。…ごめんなさいです。」


感謝の気持ちと一緒に罪悪感がフツフツと湧き上がって、湿った言葉となって紡がれました。

ハローさんは特に気にする様子も無く、小さな小瓶を渡してくれました。

それは【碧の聖水】でした。

精神が動揺して、祈祷でMPを消耗した私に、彼は気をかけてくれたのです。

その大人の優しさに触れて、つい私はあの人を思い出してしまいました。


「ゲイル青色信徒…。…いえ。ハローさん、ありがとうございますです!いつかこのご恩はお返ししますです。」


私は立ち上がり、みぃさんの元へと駆け寄ります。

みぃさんと敵はお互いに武器をぶつけ合って、身を削りあってます。

でも、比較的軽装なみぃさんの方が押し負けているのが分かります。


「ニイュさん…まだ痛みますか?」


『…お師匠さま…私は…私は一体……何も…っ。名前…魂…自我…記憶…人格…これらが…本物であると言う確証……私と言う定義…』


ニイュさんはまだ朦朧とした意識で、虚ろな声で何かを呟いていました。

精神が動揺していて、とても同調など出来そうにありませんでした。

ニイュさんと同調すれば、あの”手”みたいなモノをけしかける術が使えたのですが、どうやら難しそうです。


「…この祈りだけは…使いたくなかったです。」


陰鬱な気持ちで、私はステッキを向けます。

そして、私は聖なる言葉の一文を読みあげます。


「生命と救済の神よ、卑しき者を処刑する、厳然なる光の檻で捕らえたまえ。…(グリムケージ)。」


祈りは直ぐに形になりました。

光の方陣が敵の足元に刻まれて、眩しい光が迸りました。

同時にあの時の…尊敬する方の手により没落した時の事を思い出しました。

あの時、私を拘束し没落させた祈りをこうして自ら使い助けられるのは、正直屈辱的でありました。


「…!?これは…?シルミアちゃん!」


みぃさんがこちらに振り向きました。

心配と安堵の表情を浮かべていました。

足元に彫られた方陣から糸を編むように光の格子が紡がれ、死した英雄をその場に縫いつけるように拘束します。

そして、直ぐに私は次の詠唱に入りました。


「生命と救済の神よ、愚かな者を処断する、厳然なる光の刃を放ちたまえ。…っ!……(グリムエッジ)!」


溢れる哀切と後悔を飲み込みながら、ステッキを横に薙ぎます。

あの光り輝く刃が放たれ、敵にめがけて斬首を執行されます。

けれど、鎧に守られた肉体を断ち切るには威力が足りません。


「生命と救済の神よ、愚かな者を処断する、厳然なる光の刃を放ちたまえ!(グリムエッジ)!」


ですから私は、敵が死ぬまで刃を投げ続けます。

綺麗に首を断てないのなら、全身をグダグダに切り刻んでやります!

何回も、何回も、自身のMPが尽き果てるまで執行し続けました。


「はぁ…はぁ……っ!ゲイル…青色信徒ビショップ…」


疲労と枯渇による倦怠感で両手を地面に突きました。

土に汗がポタポタ落ちて、ジンワリと浸透していくのが見えたのです。

もう私に出来ることはやりきりました。

こちらに駆け寄って来てくれたハローさんに担がれながら、私は掠れた声でみぃさんに精一杯の声援を送ったのです。


「みぃさん…後は……お願いします…!……!…頑張ってください!!!」

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