平凡な朝のこと
今回はオリヴィア視点です
私たちは今、アルフレッドに襲われている。正確に言うと、私とソフィアだ。
私は、このアバークロンビー家に泊まっている間が、アルフレッドとの関係を進めるチャンスだと思っていた。
だからこそ、私はソフィアを誘って、アルフレッドの部屋にお邪魔した。そして、自分から抱いてくれとアルフレッドに頼んだ。
アルフレッドは今、私たちの上で怪しく微笑んで、舌舐めずりをしている。自分で誘っておいてなんだけど、少し怖くなって来た。
なんというか、元の顔の出来が大人びてるせいで、すごいセクシーに見える。鼻血でそう。
ちなみにソフィアは、私の横で顔を真っ赤にしてガチガチになっている。緊張で完全にやられてしまったらしい。
「それじゃあ、いただきます」
その後、私たちはアルフレッドに美味しくいただかれた。
✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽
「んん、うむぅ……」
「お、やっと起きたか」
私はいつもの時間に目を覚ました。一応、日の出と一緒に起きているつもりなのだが、なぜかいつもアルフレッドの方が早い。
そしてなにより、今日のアルフレッドはすっぽんぽんだ。おかげで目の前には細マッチョの美しい体がある。幸せ。
「…… おはよう」
「おう、おはよう」
相変わらず私は、アルフレッドの右側を定位置にしていて、いつもソフィアが反対側にいる。
だが、今日はそのソフィアがいなかった。
「…… ソフィアは?」
「ああ、ええとな、あそこにいる」
アルフレッドは、困ったような顔をしてベッドの下を指差した。
私はベッドの端に四つん這いで移動して、下を覗く。するとそこには、毛布に全身を包まれているソフィアがいた。
綺麗な銀色の髪だけが毛布から出ていて、プルプルと震えているように見えた。
「あのなオリヴィア、後ろから丸見えだから」
アルフレッドは、私の下半身にかかるように毛布を投げた。
「…… 興奮した?」
「当たり前だ」
「…… もう一回する?」
「朝だからやめとく」
昨日は凄かった。もう本当に凄かった。途中から頭が真っ白になって、アルフレッドのことしか考えられなかったくらいだ。
しかも私一人だけじゃなくて、ソフィアも同じようにしていたのだから、相当な性欲だと思う。
それに、アルフレッドがあんなに性欲あるなんて初めて知った。
一緒に寝てもそんな仕草を全然起こさなかったから、もしかして私じゃ興奮しないのかなって思ったけど、まったくそんなことはなかった。
もしかしたら、いつもは自分を抑えてるのかもしれない。
自分で言うのもなんだけど、こんな美少女二人に毎日囲まれてるのに我慢しきるなんて、すごい自制心だと思う。私は前世からずっと女だから、よくわからないけど。
「ソフィ、そろそろ上がってこいよ」
「んん〜!」
アルフレッドの声を聞いたソフィアは、毛布に包まったままジタバタし始めた。
アルフレッドは、仕方なさそうにベッドを降りてソフィアの所まで行き、ソフィアを毛布ごと持ち上げた。
「んんん〜! んんんんん!」
ソフィアはアルフレッドの腕の中でさらに暴れるが、アルフレッドがそれを離すようなことはなかった。
そのままベッドに毛布ごと投げられるソフィア。ベッドに着地すると、もぞもぞとうつ伏せになり、完全に動かなくなってしまった。
「…… どうしたの?」
「いや、ソフィが恥ずかしがってな。俺の方に近づいてくれないんだよ」
どうやらナニをしたことが、今更恥ずかしくなったらしい。意外とソフィアってお茶目。
私も前世を合わせて初めての経験だったけど、特に恥ずかしくはない。むしろもっとして欲しいくらいだ。
「…… ひん剥くしかない」
「いや、それはダメだろ…… っておい」
私はソフィアが包まっている毛布に手をかけ、思いっきり引き上げた。
すると、毛布だけがバサッと宙に浮き、あられもない姿のソフィアが丸見えになった。もちろん、顔は真っ赤である。
「ひやあぁぁぁ!」
「…… ふふふ、次は私がソフィアを食べてやる」
「ふわあぁぁぁ!」
「アホか」
「ごふっ」
私が、手をワシワシしながらソフィアを怖がらせていると、上からアルフレッドのチョップが落ちてきた。
「とりあえず、さっさと服着るぞ」
「…… はーい」
「うぅ〜……」
✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽
私たちは服を着て、朝ごはんを食べに向かった。
「アル〜、昨夜はお楽しみだったのかなぁ?」
「父様、なんのことでしょう?」
なんでそれを知ってるんだろう。もしかして、部屋に入るところを見られてたかな?
「俺がテクニックを教えてやろうかぁ?」
「大丈夫です」
「そんなこと言うなよ〜」
これは、お義父さんにアルフレッドのナニがすごいということを伝えないと。
「…… お義父さん、その心配はいりませんよ。アルフレッドはすごいですから」
「ほほぅ、是非お聞かせ願いたーーグハッ!」
私に近づいて来て、情報を聞き出そうとするお義父さんを後ろから拳で沈めたのは、お義母さんだ。
「あなた、息子のお嫁さんにそういうのを聞くのはどうかと思うの」
「手厳しいな、我が妻よ」
「ソフィアちゃんも、そんなに顔を真っ赤にしないの」
「あぅ〜……」
ソフィアはせっかく戻った顔を、また真っ赤に変えていた。
「早く朝食を食べましょう。冷めますよ?」
そんなソフィアをカバーするように、アルフレッドが食堂を指差した。
そこには美味しそうな朝食が並んでいた。白いパンにコーンスープ、レタスのサラダやコーヒーなど、いろんな食べ物がバイキング形式で用意されている。
そして、全員が食堂の中に入ろうとした時、
「どわぁっ!」
という声とともに、アレックスが扉から飛び出して来た。
全員の視線がそちらへ向く。
次に扉から出てきたのは……