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第9話

田端さんはコンビニから十分離れるとピアスと金髪から奪ったスマホをポケットから取り出した。


ひとつのスマホは暗証番号のセキュリティがかかっていたが、もう一つのスマホはロックがかかっていなかったので電話帳もLINEも開くことができた。


「あったあったご親切にLINEのグループ名に『アイズ』ってのがあるよ!リュウジもう一件行けるか?」


「大丈夫です」


この時には右拳の震えは止まっていた。


「じゃあ、適当に呼び出し入れてみるわ」


「田端さん適当って...もし、幹部のやつが来たらどうすんですか」


「まあ、幹部の奴らともいずれはやるんだし、なんとかなるよ」


「だと、いいんですけど...」


田端は、LINEのアイズの数人に宛ててこれから待ち合わせできるかという内容のメールを打った。


数分すると返信が来た。


金曜の夜ということもあって暇を持て余しているのか数人のOKが出た。


「じゃあ、これからは別行動だな」


「えっ」


「さすがにおれも5、6人相手はきついからな。待ち合わせ場所を2か所に分けといた」


「おれ1人で複数と戦えますかね?」


「リュウジ。この程度のやつらぶっ飛ばせないで前田とは戦えないぞ。アイツはバケモンだ。アイツとやりたかったら雑魚どもなんざ蹴散らしてこい」


「...やってみます」


「じゃ、あとで連絡するわ」


そう言って田端さんは、アイズの待ち合わせ場所の一つへ向かっていった。


おれが向かうのは深夜も営業しているファミレスだ。そのファミレスの駐車場で数人のアイズのメンバーと待ち合わせになっている。


さっきは田端さんと居ていざとなったら助けがあると思っていたが、今回は一人だ。


心臓が高鳴るが、ここまで来て後には引けない。


やるしかないと自分に言い聞かせてファミレスへと向かった。



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