25.命のリレー
ルミの放送は数回に及んだ。しかし、二桁を数えることのないまま、次の放送をされることはなかった。
その数回の放送で、ルミは燃え尽きるようにタクの意志を語り続けていた。
あれから半年以上が過ぎている。
夏の写真を載せていたカレンダーは一年を終え、新しい年のものが掛けられている。
そのカレンダーすら、そろそろ梅雨の入りだという。
月子は、ぼんやりとパソコン画面を眺めていた。友達は、社会に出ている人もいる。大学へ進学したもの、専門学校へと道を決めたものもいる。それでも、今なお働くこともできずにいるのだ。
タクが死んでしまった今、ふと思うことがある。
『死んだら……楽かな』
生きろと言い続けてきたタクが、あっけなく死んでしまった。
婚約者だという、ルミもどうなったのか分からない。あの時、あと半年だといっていたのだし、放送もされないところをみると、死んでしまったのかもしれない。
取り残されたような気がして、寂しさが募る。
それでも生きるべきなのだろうか。
死を考えるとき、必ず思うのだ。
それは、ルミが放送で言っていた言葉。
『死にたいと思うあなたの今は、生きたいと思いながら死んでいった人の今』
その言葉は、月子の胸に刺さっている。
そして、ルミの言葉にならない言葉が隠れている。
『それでも、あなたは、死を、えらびますか?』
「私は死なないよ。タクとルミさんは生きたかったはずだもん。
私は生きるんだ。」
fin
最後までお付き合いくださりありがとうございました。
途中、あと少しでラストだというところで、更新ができなくなり、体調不良とは言いながらも、気持ちばかりが焦っておりました(^_^;)
それでも、なんとか終話をアップできたので、まずはよかったよかったと、自分をなでなでww
さて、次は何を書きましょうか♪




