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機巧魔術兵器と恋魔法  作者: 覚醒セシ反逆の断罪者
序章
9/15

状況整理

舞が紫電を構えなおして近くの量産型KAを本来避けられないはずの銃機関銃の雨を避け最低限の動きで斬り倒していく。


「弾道が分かっていれば避けることなど造作もありませんね」


舞は避けられない銃弾は紫電に魔力を纏わせて弾き最低限の動きで立ち回る。この時点で常人には真似出来ない芸当なのは明らかだ。


舞は自身に微量の電流を流して細胞を活性化し、神経系に最速の速さで動きを伝達するようにしているからこそ可能な動きだった。


接近戦になってもKAの脅威的加速に対して、紙一重の回避で避け、雷撃による連撃で腕部、頭部、脚部にカウンターを見舞わせ、瞬く間に一機葬り去る。


敵は数が圧倒的に多く時間が経つにつれて陣形を建て直し統率された動きで柊会長と舞を追撃するが、柊会長のサポートと舞の類まれなる才能と実力の前に成すすべもなかった。


「すごっ…」


先ほどまでは余裕のなかったが、舞の実力を再確認した柊会長は改めて驚愕の表情をしていた。


やがては敵も数を減らしていき、一機は逃がしてしまったが、シェルター内の敵を殲滅した。


「ふぅ…お兄様に害を為す害虫は駆除完了っと…お兄様、もう出てきても大丈夫ですよ」


修司は妹と会長が戦闘中、ずっとトイレの個室の中に気配を必死に消していたのだが…もちろんそんなことをしても流れ弾が来ればトイレの個室なんて紙みたいなに吹っ飛んでしまうのは百も承知だ。しかし正直そうしてしまっても仕方ないと思う。何しろこちらは能力もない平凡でなにも武器すらもたない一般人なのだ。


気恥ずかしさに耐えながら修司はコソコソとトイレから出てきた。


「お兄様も揃いましたし、柊会長、あなたはこの状況、知っている情報を全て教えてもらえませんか?」


「知ってる情報ですか…私も詳しい状況は把握していませんが、このKAは現段階でアメリカ軍しか所持していない兵器だってことと、この非常警報は今まで類を見ないほど強い波長を撒き散らす神話級の精霊が出現したから発令されたってぐらいしか、わからないわ」


舞の質問し対して、深く悩んでから申し訳なさそうに答えた。会長はKMSを開発している有名な企業のお嬢様なだけあってこんな凄惨な状況であっても気品に溢れていた。


「そうですか…精霊も気になりますが、まずは今の状態を状況整理しませんと…」


「…それが一番効率的かもしれませんね」


舞は修司の僅かに感じられた邪な視線に敏感に反応したが、深く追求せずに柊会長に視線を送った。



「まず私達が知ってる状況は神話級の精霊の出現、それに伴いKAによる結果内にて学園の人間全員の殺害、補足するとこのKAは現在、実践投入されたばかりのKMS、軍関係、しかもアメリカしか所持していない。日本では沖縄にのみ少数ながらも配備されているのみ…となると、この騒動はアメリカの仕業でしようか?…それでしたら辻褄が合いますし、全ての説明に納得できますよね…?」


「その線が濃厚かと私も思います。警報を誤報させて、シェルター内に密集させてから多数を一気に壊滅出来るKA数十機による奇襲作戦、と見たほうがいいでしようね、しかし、まだ情報が少なすぎるから安易に思い込むのは危険ですし…学園の様子も気になるますが、次の相手の出方を見た方が懸命かもしれません、敵の狙いもわかりませんし、今はこの場所を離れましょうか?」


柊会長と舞はそれぞれの意見に頷く。


「それがいいだろうな…この中、まぁ、外も見るに耐えない状況になってたし、まずは落ち着ける場所を確保しようぜ」


夜一もうんうんと頷きながら柊会長の意見に賛成する…えっ?…夜一?


「よく生きてたな…」


「まぁな、なんか鞄の中で見つけたおにぎりを食べたら腹の調子が悪くなってな。トイレに閉じこもってたら警報なるわ、急いで用を済ませようとしたら銃撃するわでもう状況がさっぱりわかんね」


夜一はどこか遠い目をしていた。


「ま、まぁ、お前も大変だったんだな…」


修司はどこか仲間を見つけたかのような安堵感を悲しさを感じていた。夜一とはこれからも仲良くなれそうな気がする。


と。その時だった。


地面を打ち鳴らす轟音とともに全身が鎧のような形状のKAとは違い、全身が戦車並みの重装甲の、KAと呼んでもいいのかわからないくらいの重装備のKAが目の前の障害物など最初からなかったかのように吹っ飛ばしながら修司に向かって突進しながら肩口に搭載された巨大な主砲を発射した。


瞬間、主砲から発射されたレーザー砲は柊会長によって事前に展開されたあらゆる防御魔法の壁を作りだして防ぐ


「…なんて威力なの……」


事前に展開されていたにも関わらず、柊会長の防御魔法の壁を僅か一枚残して威力が相殺される。


重装備のKAが突進した威力を相乗して右手の鉤爪で薙ぎ払う。しかし舞によって防がれるがKAによる馬力に鉤爪に蓄積された熱量による付加ダメージを受けながら舞は五メートル程吹き飛ばされてしまった。


「ついにこの時、この瞬間、お前を葬れる時を待っていた!!10年前の東京大空襲の元凶、あの災厄を繰り返さない為にこのプロミネンスにてお相手願おうか!!!」



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