強襲
非常事態発生。警戒レベル5、これは訓練ではない。軍関係者以外の者は速やかに非常用シェルターへ非難してください。繰り替えします_____
突然の事態にしばらく修司は呆然としていた。
非常警報____
しかもレベル5。ここまで非常事態は滅多にない。しかもここまでのレベルになると10年前の東京大空襲にまで遡らないとないくらいだ。そうなってくると我々学園生の出番はなく、非常用シェルターに非難するようになっている。
警報が鳴ると同時に学園全体に防御魔法が布陣され、結界が構築された。結界の内部には守護騎士と呼ばれる人型の仮想生物が結界に必要な媒体の周囲に配置されていく。
それを屋上で見届けてから修司は戸惑いながらもマキナの手を掴みとり、非常用シェルターのあるエリアへ走っていった。
「お兄様に…マキナさん…?」
マキナと一緒に2階まで降りると偶然、舞と遭遇した。
「まだ覚えててくれてくれたんだ!…嬉しいなぁ~舞ちゃんも一緒にシェルター行こうよあ…それと昔みたいにマキナちゃんって呼んでくれていいからね!」
「はい、マキナさん!」
「…まぁ、別にそれでも構わないか」
マキナは苦笑いにながら肩をすくめた。
「ところで舞…どうしてここいるって分かったんだ?」
舞はさきほどまで泣いていたのを隠すように袖で目を拭ってから、何事もなかったかのように修司の疑問に答える
「お兄様のことですから今の内にお昼寝スポットでも探しているんじゃないかと」
修司はいろいろと言ってやりたい気持ちに駆られたが、我慢する。
「じ、実はそうなんだよ…あはは~…参ったな、舞にはお見通しだったんだね」
「お兄様のことですから」
恋する乙女の表情して修司を見つめる舞を眺めながらマキナはジト目で棒読みしていた。
「はいはい、兄妹仲がいいのはわかったから、先に非常用シェルター行くからねー」
「いやいや、俺達も一緒に行くってから待ってくれ」
「…わかった…でも次またイチャイチャしたら先に行くからね!返事は?」
「サー!イエッサー!」
「…もしかしてバカにしてる?」
「いえいえとんでもございませんマキナ様、サー!」
「はぁ …もうそれでいいよ、それより舞ちゃんどうにかしようよ」
「お兄様とイチャイチャって…お兄様とイチャイチャ…ふふふ…」
そこには涎をじゅるりと垂らす普段の舞と似ても似つかない舞の姿があった。
「おーい…舞ー戻ってこーいー置いてくぞー」
「はっ!?すいません、私ったらはしたないところをしせてしまったようですね。もうお嫁にいけません…」
「安心しろ、その時はオレが貰ってやる」
「…お兄様……」
恍惚をした舞の表情を修司は直視出来ずに目を逸らす。
あれ…何か足らないような…?
周りには修司と舞の二人だけになっていた…
もうすぐ学園の非常用シェルターに着こうとした時、鼓膜が破れるかと思うな爆発音がした。< BR>
しかも非常用シェルターの方からだ。修司と舞は嫌な予感を感じながらシェルターに向けて駆け出した。
…嫌な予感って当たるものなんだな…最悪な事態だ。
シェルターは非難が終わっておらず、まだ開いたままの状態だ。シェルター内部のあちこちから炎が燃え上がっていた。
「おい…嘘だろ…」
「残念ですが、現実のようですお兄様」
「まだシェルターの中に生存者がいるかもしれません。周辺を警戒しながら現状を確認しましょう」
「…そうだな」
警戒しながらシェルターの中に入ると凄惨としか言えない悲惨な状況になっていた。
壁のあちこちに広がる血、へばりつく肉片と臓器、かつて人だった者の姿が数え切れないほどあった。修司は先に向かったマキナの姿を確認しようとしたが、顔すらも確認きない出来ない状況に断念する。修司の持っていた精霊鉱石は以前纏っていた淡い光を宿していなかった。
魔術師が集まるこの場所にこの短時間でこれだけ被害が出るなんてただ事じゃない。
「…お兄様、何か音が聞こえませんか…?」
修司はねっとりとした暖かい空気に吐きそうになりながらも、シェルターの奥、音が聞こえる方へ歩いていく。
そこにはKA、KMSからの派生型、身を纏ってる鎧から略してKAと呼ばれる人型殲滅兵器数十機に防御魔法を展開して圧倒的弾幕を防ぐ生徒会長の姿があった。