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機巧魔術兵器と恋魔法  作者: 覚醒セシ反逆の断罪者
序章
4/15

適性検査

どうやら入学式が終わっていたらしく妹と職員から最低限の説明を聞いた後、舞は魔術の適正検査があるらしく検査が終わったら正門前に集合する約束をして修司は暇つぶしで一般科に向かってみることにした。


「おっきたきた、オレは四之宮夜一、噂は聞いてるよ唯一の凡人達の集まり、一般科へようこそ修司君、歓迎するよ」


「一般化へようこそ~、修司くん歓迎するよ!あ、自己紹介がまだだったね、私は鈴原マキナ、マキちゃんって読んでね、んで、私の隣にいるのがえーちゃん、これからよろしくね」


「だからえーちゃんは恥ずかしいと何度も言ってるのに・・・修司くん、私は成宮恵美、これからよろしくね」


講義室に入ると、人懐っこい笑顔でこっちに寄ってくる夜一にツインテールで小動物な印象なマキナがジャンプしながら手を大きく振ってる傍で、控えめに手を振りながら愛想笑いする恵美、入学式が終わっても残っているクラスメイトの反応は様々だった。


「いやーしかし修司くんも入学式に参加出来なくて残念だったねー」


「まぁね、それよりも出来すぎた妹にハイジャック犯を撃退…これ以上注目がこっちまで集まらないか心配なんだけどな」


「それは無理なんじゃないかな、だってもう学園の一年生の間で噂が広がってるからねぇー」


「…ごめんね修司くん、噂が広がった一部はマキナちゃんなの、ごめんね」


「おい」


これでも妹と違ってノーマルなんだよノーマル。平凡な日常を望んでるのにどうしてこうなった。


「あはは~バレちゃったか!ごめんごめん、でもあたしが広げなくても手遅れだったけどね」


反省してる様子は一切感じさせない態度で片手を上げて、ちょこんと舌を出すマキナ


「確かに、新聞部の連中が嬉しそうに新聞ばら撒いてたな・・・そうだ、修司、このあと暇か?、せっかくだし一般科でも適正検査してもらえるみたいだけど、限りない可能性に掛けて付き合わねぇ?」


「うーん、そうだね、妹も適正検査してるし、せっかくだし、行ってみるか」


「はは、実は修司ってシスコンだったり?まぁいいや、ありがとな」


そんな流れで与一と恵美は適正検査に一緒に向かうようだったのだが、マキナは用事があるらしくて申し訳なさそうにしていた


検査も順調に終わり、夜一は諦めたような悟ったような表情をしていた。


「適性検査、どうだった?」


「やっぱりダメだった、あの石偽者なんじゃねえの?」


通常、適正検査は専用の精霊鉱石に触れると熱を帯びたり、浮いたりするものだが、修司達3人が触れてみたけど当然ながら何の反応も示さなかった。一般科の名は伊達じゃなかったようだ。それがなくともオレには才能の全てを妹が吸収していった気がする。


「オレ達二人は分かるが修司、お前の両親って正規軍の名前はM…なんだっけか?悪い、忘れてしまったけど、恵美の父親も所属しているとこの偉い魔術師だったんだろ、サラブレットじゃねぇか!…なんで適性ないんだよ」


「あはは…ただ才能がなかったってだけだよ、仕方ないって…」


当然、孤児院育ちってのは知らないから無理はないか


「ってかさぁ、精霊鉱石よりKMSの方が扱いやすいって聞くけど、なんで適正検査があんな石なんだよ、普通は扱いやいKMSでやるべきだろ、修司なら精霊鉱石は無理でもKMSやってみたら案外いけると思うんだけどな」


…夜一は常識が欠けてるんじゃないだろうか?


機巧魔術装置、略してKMSだ、精霊鉱石の他に唯一魔術を使用できる方法で、扱いにくいが強力な霊鉱石に比べてそこまで強力ではないが魔術師にとってもっとも普及しており、扱いやすい利点がある。




「適正検査用の精霊鉱石の特徴は精霊鉱石自体の伝導率がKMSに比べても比較にならないくらい通りやすいからだよ。…まさか知らなかったのか?」


「そのまさかなんだよ、修司…適正がないオレがまさか魔術学園に入学出来るとは思わなくて、夢にも思わなくてさ、今まで無縁な世界だと思ってたしね」


「気持ちは分かるかな…オレが言うのはなんだがそれくらいは勉強した方がいい、ここに入学したからには必要な知識だしな」


「うっ…痛いところを…」


「あっ、お兄様も適正検査受けてらしたのですね、私も検査が終わったので一緒に帰りませんか?」


夜一は舞を見た瞬間、フリーズしてしまった。


和風美人という言葉がそのままこの人にあるために相応しいと思わせる程の美貌なのだ、固まってしまっても無理はないと思う。もしも舞に手を出すような不届き者がいたら容赦はしないが。



「だな、一緒に夜一も帰るか?」


「あ、あー、こ、ここまで誘っておいてごめん、この後友達と約束があるんだ、んじゃ、オレ行くわ」


夜一はしどろもどろになりながらもさっさとどっか行ってしまった


案外シャイなヤツなのかもしれない。


「じゃあ、帰ろうか舞」


「ええ、お兄様」


ニッコリと笑う舞を眺めながら修司は平穏な日常になればいいなぁ…と人事のように適わない願いをしていた。


しかし平穏な日常が続く訳もなくはこの後の現実に打ち砕かれるのだが。


「…えっ?」


帰ろうと靴箱を開けると一通の手紙が入ってた。



__明日の放課後、屋上で待ってます 西条マキナ


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